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富と知を生め!私が提唱するIndustrial Development 2.0 for Africa (ケニアの視点から)- Vol.3

前回は、以下のようにケニアの食品加工の課題を辛辣にあげてきた。

1. 市場を俯瞰せず、機械ありきの工業開発
2. KIRDI利用者のほとんどが「商品開発」をしていない。
3. 開発を頑張る小規模加工者はいても、かなりの割合で不味い。
4. 商品デザインの重要性を理解していない。

書きながら整理している部分も多いので、どうすれば上記の課題を解決できるのだろう、と私も悩み始めてしまった(笑)。

で、まずは解決方法のアプローチをはっきりさせなければいけないなと。
アプローチというのは、例えば前回書いた、KIRDIが所有する豆乳施設の例を取ろう。

庶民が豆乳を加工しコミュニティで広げ「草の根」で社会インパクトを出す付加価値創造を目指すのか?
それとも企業参入など経済インパクトの大きい工業化を目指していくのか?
KIRDIはなぜか、どちらともつかない中途半端なことをやっているので、どちらのアプローチで食品加工産業を発展させるのか、はっきりすべきである。

青年海外協力隊として草の根の活動を経験し、社会起業家として草の根と工業化の両面から深く取り組んできた私としては、最優先事項として、中小企業の食品加工事業への支援が急務だと思っている。

なぜか?前回の記事で書いたここが重要ポイント↓

ケニア人は一部の料理を除いて、多くの食べ物を素で食べる。芋を蒸して食べる、アボカドに塩を振って食べる、人参をそのままかじるなど。素朴で素晴らしいことではあるが、食文化の乏しさから、人々は複雑な味をあまりわかっておらず、わかってもグローバルスタンダードで評価する力が非常に低い。農産物加工が発展しない最大要因の一つだろう。

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