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イライラしない人

私の周りには、何かとイライラしてる人が多い。イライラしてすぐに不機嫌になる人というのは、お腹が空いているとか短気だからではなくて、不機嫌になるものの考え方をする癖がある人なんじゃないかと思っていて。不快に思う事に対する対策や回避能力がない、出来事に対して意味付けをして飽く事なく何故だ!何故こうなる!と自分が不機嫌になる理由を見つけてはそもそも自分が嫌だと思い込んでいる(又は決めつけた)認知能力が働いて途端にイライラしだす。

イライラ人間とは勿論関わらないに越した事はないけれど、割とちんぷんかんぷんな事でよくよく不機嫌になっていたりする。

例えば会社の先輩が大っ嫌いと言ってもう随分と距離を置いているAさん。きっかけとして不快に思う発端があったにせよ、元来先輩は先輩でしかない。「大っ嫌いな先輩」という自分に植え付けた認知が消えない以上その先輩が至って普通にしていても側にいると不機嫌でイライラして自分のメンタルも消耗してしまう気がする。

はたまた雨が降った時に超憂鬱とか、タクシーが行ってしまってマジ最悪といって途端にイライラする人もいるけれど、そもそも超憂鬱な雨もマジ最悪なタクシーもこの世には存在しない。
だからと言って、何でもプラス思考に物事を考えて雨はロマンチックだとか、次のタクシーの方が安いはずだといちいちポジティブになる事も無駄に疲れてしまうんだけど、そんな風に気を取直さなくても、あくまでも雨は雨で タクシーはタクシーなんだから、イライラしても何も変わらないのではないかと思ってしまう私はそういうイライラ人間の思考がたまに不思議に思ってしまう。

今でこそ少なくなったけれど、昔ある人と地下にある店に食事をしに行った際、スマホがガッツリ圏外になってその人はしきりに自分の携帯をポンコツ扱いしてスマホに対してイライラしだしたのだけど、「ポンコツのスマホ」なんてそもそも販売していないし、単に今いる空間の電波の状況が悪いだけの事なのだから、不都合なら場所を変える。ただそれだけで済むのではないかと相手がイライラする事にハタハタ疲れてしまった事がある。

私が、すぐにイライラしてしまう人が苦手といったらそれまでだけれど、自分ですぐ不快な意味付けをしてしまう思考の癖をなくすだけで自分も側にいる人間も幾分たおやかにいれるはずなんじゃないかなと思ってならない。

そんな屁理屈みたいな事を言う私も、ここ最近の寒波でもう寒いのは嫌だと口にしてばかりだったけれど、この前友達と歩きながら強風に煽られて思わず 寒い!と嘆いたら、寒いよね〜今日ねうち夕飯ハンバーグなんだ 早く食べたい♪と返ってきて、彼女にとって今日の馬鹿みたいに寒い寒波は単なる「寒い冬の日」でしかない事が凄く良いなと思った。寒空の下ニコニコ笑っていて、良いなって。今の外的な状況が何であれ、彼女は自分で自分のご機嫌をとれる術を知っていたから。

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