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人気間取りランキング

(画像の出典: Illust-ac)

遅刻しそうであせってて、急いで地下鉄の駅の改札を出ようとした時、ふと傍らに、フリーペーパーのラックがあるのに気がついた。
そんなもん、いつもフツーにある。当たり前だ。普段なら気にも留めないのに、なぜかその時だけは気になった。
ラックにはフリーの住宅情報誌が並んでいて、その表紙にこんな文言が書かれているのが目に飛び込んできたからだ。
それにはこう書かれていた。「人気間取りランキング」
これも当たり前。住宅情報誌がそんな内容の特集を組むのは極めて当たり前のことだ。
しかし一瞬、妙な違和感を覚えた。なぜか。

その瞬間、私の脳の中で、その文字列の文字の並び順が正しく捉えられず、ほんの一瞬だが混乱した。
どういうことか。

つまりその時の私には、その文字列の「気」の字と「間」の字が入れ替わって認識されてしまったのだ。つまり…

「人間気取りランキング」
一瞬こう見えてしまったのだorz.

人間気取りランキングとは。

「人間じゃないくせに人間を気取る鼻もちならない動物のランキング」なのですかね。
具体的には、
1位 サル
2位 カバ
3位 ゾウ
4位 アナコンダ
5位 アルマジロ
とかそういうのを、一瞬まじで連想しちまったじゃねーか。

まあそんなお話。
なのですけど。


上記までの文章が一つの記事だったとすると、こういうのってSEO的というか、検索エンジン的にはNGというか、ダメな記事なんだってな。
ひょっとするとペナルティーものかも知れないほどの。

なぜなら、
「タイトルと中身が合ってない」
「画像と内容も合っていない」
「キーワードは間取りだと、間取りの記事と思わせておいて、全然違うことを書いている」
などというあたりか。

ひと頃、順位を上げるために、検索の多いキーワードをやたら詰め込んだ意味のない記事が乱発されたため、キーワードやタイトルとの整合性に厳しくなっているらしいけど。

じゃ、どういうのがいいかというと、初めからタイトルを「人間気取りランキング」にしちゃっておくとかならOKらしい。
でもそれじゃネタバレになるので、私ならやりたくない。この辺りを理解できる人がWeb周りにはほとんどいないのが残念というか、不思議でならない。Webを離れた所には結構いると思うのだけど。

以前のnoteのつぶやきで、「SEO? 何で機械のご機嫌とんなくちゃなんないのよ」とやったら、ついに「スキ」が1個もつかなかったことがある。
皆さんそんなにSEOの奴隷なのかと唖然とした。

字の順番がほんの少し変わるだけで、まるで別な意味になってしまう。
人間なら、それをおもしろいと感じる人はきっといてくれると思うし、私自身もそういう人間なのだけれど。
でもweb記事としてはダメなんだってよ。

どっかの、ベンチャー企業のアグレッシブなしゃっちょさんが言ってた。
「『無理』という言葉が嫌いで、この言葉を使う人とは話しません」と。
この社長はいつもそう言って従業員に無理難題を押しつけてるんだろうけど。
さらに特定の言葉狩り、決めつけにも私個人的には嫌悪感しかないけど。
でももし、この社長のように私に「特定の言葉を嫌う」ことが許されるなら、まず「関係ない」という言葉を嫌う。
「関係ない」かどうかを市井の人間がなんでそんなにエラソーに決めつけられるのか、不思議でならない。
小島よしおには何も恨みはないけど、すぐに「関係ない」と決めつける態度はいただけない。そんな人とは話したくない。
だって、何がどこで関係してくるかわからないじゃん。

"一組の夫婦を考えよう。夫はニューヨークに単身赴任した(冷たい男で以後一切、女房と連絡をとらないものとする)。一ヶ月後に妻が団地の階段で転んだその瞬間にニューヨークの夫の心身状態に何らかの変化が生ずるだろうか。そんな馬鹿な話はない。したがって右の(この)命題は当然正しいように思える。ところが量子力学の結論はこの命題と矛盾するのだ!"(林 浩一『憂愁の物理学』より)

つまり夫の心身に変化は起きるってことだ。
そう考えると一見、関係なさそうなことも立派に関係してくるんで。

と、ここまで書いてきて気がついた。
人間じゃないくせに人間を気取り、狭い了見で「関係ない」と物事を決めつけてくる、
「人間気取りランキング」1位は、検索エンジン(のAI)、アンタや――。


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