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ブランドコンサルタント。なんて熱く、素敵な仕事。久しぶりに完全燃焼した4日間。

広報・ブランディングを仕事にしてきたボク

28年間、ボクは教育系広告代理店・大学広報・ブランディングと一貫して隣接領域を仕事にしてきた。

ボクと言えば「広報マン」。

自分でもそれを心の拠り所に生きてきた気がする。

ものづくりの一員として知らない誰かにメッセージを届ける仕事。

「心に響いいたかな?」

「一歩踏み出すきっかけになったかな?」

「幸せになったかな?」

そんなことを想像するだけでワクワクしていた。

もっと誰かの幸せのために心に響くメッセージを届けたい。

特に高校生。

なんと素敵な世代。

繊細な気持ち。

希望、夢、そして不安・・・。

色んなことに敏感な世代。

彼らのみんなが幸せを感じる未来のため。

メッセージを通して彼らと会話し続けたいと思っていた。

そんな広報マンとして最終コーナーを曲がったボク。

行き着いたところに「ブランディング」というものと出会った。

「そうそう、これこれ、こんなことがやりたかったこと」

それがボクのブランディングに対する最初の気持ちだった。

パーソナルブランディングってなんだろう?

去年、ボクは迷路の中を進んでいた。

自分の進むべき道が見えなくなっていた毎日。

取材対象へ心躍らせ、現場に行くことしか興味がなかった時とは違った。

ボクの心は自分自身へ。

ボクってなんだろう。何がやりたいんだろう。

そんなことばかり考える。

しまいには自分がなんだかよくわからなくなっていた。

世の中にもそうした人がいるように思えてきた。

SNSや本、そして人との対話で感じたこと。

先行き不透明な世の中でもやもやとしたものを抱えているように感じた。

そんなときたまたま浮かんだ言葉が「パーソナルブランディング」。

個人をブランディングする。ボクをブランディングしてみる。

そのときは「パーソナルブランディング」なんて言葉は知らなかった。

ネットで早速調べてみた。

もともとあった手法だそうだが、急速なSNSの普及などでここ数年、頻繁に叫ばれるようになったことが書いてあった。

元々あったのか。

じゃあ、これを学べるところはないかな?

そして出会ったのが、ある人の存在だった。

ブランドコンサルタント。

ブランディングに関する様々な講座を開いていた。

その中の一つ「パーソナルブランディング講座」がボクの目にとまった。

それから、その人との縁が始まる。

ブランディングが引き寄せてくれた縁だった。


ブランディング講座でボクの心の奥に何かが目覚め始める。

まずは「パーソナルブランディング講座」に行った。

場所は表参道。

あの人と始めた会った。

なおこさん。

この時の講座以来、ボクたち受講生はなおこさんと呼んでいる。

おっとり?ほんわか?淡々?

第一印象はそんな感じだった。

ちなみにボクは「しまちゃん」と呼ばれている。

表参道の閑静な街で講座が始まった。

受講生5名。

当然、知らない人たち。

年齢もバラバラ。

自己紹介から始まる。

てっきり広告・宣伝・広報の人が多いのかと思っていた。

職種もバラバラ。

士業の方もいる。

こんな職種の人もブランディングに興味があるんだ。

そんなことも知らなかったボク。

やっぱり視野が狭くなっていた自分を知る。

一日限りの講座。

楽しかった。

自分のことを見つめるなんて早々にできない。

ましてや知らない人と一緒に。

そして、知らない人へ自分を伝えるなんて。

ちょっと前のボクなら絶対にできなかった。

この講座でブランディングの楽しさを知ったボク。

もっと知ってみたいと思い「ベーシックコース講座」もすぐに申し込んだ。

一般財団法人ブランド・マネジャー認定協会の2級資格が取得できる講座だ。

今まで資格というものにほとんど関心を持たなかったボク。

この時も資格を目指すというより、ブランディングをもっと知りたいという意識の方が強かった。

1ヶ月後、ベーシック講座を受講した。

今度は2日間。朝から夕方までみっちり学ぶスケジュールだった。

受講生は7名。

全く初めての人たち。

そしてやっぱり年齢も職種も、そして目的も微妙に違った。

今度の講座はブランドの定義や構築手法を学ぶ。

各教程を一個一個、丁寧に学びながら受講生とのワークも頻繁に出された。

仕事でブランディングをやっていたボク。

独学で本を読み、ブランディングは学んでいた。

いや、学んだ気になっていた。

なんかフワフワした理解だったのが正直なところだった。

でもこの講座は体系だった手法を学ぶ。

今で整理できてなかったボクの頭の中の「ブランディング」が少しづつ整頓されていく感じだった。

あっという間の2日間を終えた時、ボクのブランディングへの興味は確実に高まっていった。

アドバンスコース。これは想像を遥かに超えた何かを得る。

ベーシックコースを終えボクはブランディングの道を進みたいと思い始める。

アドバンスコースも受講。1級資格と呼ばれるものだ。

今度は4日間。

自分が想定した事業のブランド・ステートメントを構築する講座だった。

受講生は5名。

みんな事業をやっているか、準備している人ばかりだった。

何かが違う。みんながここにきている意味。

そんな雰囲気を最初に感じた。

初めの2日間はStep1から作成していく。

おおよそ、骨格は考えていたので何となく作っていくことはできた。

それじゃ足りない。

資格を取るだけの受け身の学び方ではいけない。

そんな声がボクの心の奥で叫ぶ。

みんなの様子からもうかがえる。

求めにきている。何か。

ヒント。

いや、進んでいく道。

ボクも貪欲になって自分を追い込んだ。

2日間が終了した。

何とも言えない疲労感。

残りの2日間は2週間後。

それまでに自分のブランド・ステートメントを完成させるのが課題だった。

2週間、毎日考え、修正し、考えた。

考えれば考えるほど、はまっていく。

でも、考えないと成功の文字は見えてこない。

そんないい意味で追い込まれた状況の中、何とか仕上げ提出した。

残りの2日間は提出した課題を発表する。

一人当たり、講評も含め約2時間の長丁場。

ボクは1番に発表した。

そう最初から決めていた。

今まで自ら1番手を選んでこなかったボク。

この講座でボクが変わる最後の決断をしたく、1番に発表しようと思ってい
た。

終わってみればあっという間の2時間。

自分的に良かったのか、悪かったのかもわからないほど、出し切ったつもりだった。

でも、良いものにしたい、自信を持てるものにしたいのが最終ゴール。

色々と的確なアドバイスや意見をもらった。

そのときはまだ何かが見えてこなかった。

初日はボクを含め3名が発表。

そして何かを掴んだ最終日が始まった。

その日は残りの2名の発表。

みんなの講評が始まる。ボクも真剣に意見を述べる。

みんなの事業すべて素敵に思えたから。

もっといい事業になってほしいと思ったから。

日本にはこんないい事業がたくさんあるんだと思ったから。

みんなの講評も鋭さを増す。

本気度が伝わる。

言われた方も真摯に耳を傾ける。

何かボクの中でしっくりいっていなかったものが見えてきた。

他の人のステートメントを見ることで、自分のステートメントのしっくり
いっていないところが見えてきた気がした。

やっと全員の発表が終わった。

ボクが最初に感じたことは

今回指摘されたことを再度修正してもう一回発表したい!

ということだった。

このコースはそんなところが最終的なゴールだった。

今回の発表を踏まえ、1ヶ月後に最終課題を提出するよう伝えられた。

やった!という思いと、まだ続くのか?という思い。

結構追い込んで作ったものだったので、そのときは簡単には喜べなかった。

合計4日間の講座がとりあえず終了した。

なおこさんが表参道で打ち上げを企画してくれていた。

熱いよ!カッコいいよ!なおこさん。

受講生みんな完全燃焼した様子。

疲れを感じながらもみんないい表情をしている。

そんな中、一番いい表情をしていたのがなおこさんだった。

いつも冷静で淡々とした感じの中、鋭い指摘をビシバシ放り込んでくる人。

そしてクリエイティブ畑を歩んできた品あるセンスの人。

どっちかというとクールビューティー的な人がこのときは熱く語っている。

「みんなある意味、命かけてきているからね。こっちも本気」

その一言が心に突き刺さる。

考えてみれば命をかけて自分の事業の活路を見つけに集まった受講生たち。

そんな数名の受講生の思いを一手に受け、短時間で適切な道へ導くアドバイスをしなければいけない。

ボクには想像もつかないプレッシャーなのかもしれない。

でも講座ではそんな素振りは微塵も見せない。

ほんわかした雰囲気のなおこさん。

本当はすごく熱い人だったんだ。

人気がある理由がわかった気がした。

それを知ったことが嬉しかった。

そう、ボクが探し求めていた姿はこんな感じかもしれない。

みんなの幸せのために自分が持っている全力を注ぎ込むこと。

友達としてでなく、家族としてでなく、仕事のプロとして。

ブランドコンサルタント。

なんて素敵な仕事なんだろう。

なおこさんがカッコよく輝いて見えた。

なおこさんを目指そう!とは思わない。

きっと彼女もそういう答えが欲しいわけでないと思う。

ボクはボクなりの道をブランディングで切り拓いていく。







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