稲田準子

日々・ひび・ひひっっ! 五行歌を書いて、慣れたら文章も書いて、それからそれから……。

稲田準子

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マガジン

  • 五行歌

    一息で話せる程度を一行にして、大体五行で歌っぽくするのが五行歌(私の場合は、六行になったり、四行になったりしますが)。 集めておきます。

  • 備忘録

    日記というには、タイムリーではないので。 出来事や感情を成仏させたくて。

  • 詩・詞・短歌

    五行歌に出会う前の作品の掘り起こし。

最近の記事

五行歌(文章付き)

うっかり 忘れた 水筒が こけしのごとく 佇む ……… この前忘れたのは、 自転車のカゴの中だったね。 あの時、お前を振ると、 チャポチャポと 泣いたよね。 72時間以内に見つかって、 私はどれだけホッとしただろう。 でも今日のお前の中身は、 ただただ冷たい。 一滴も結露の涙すら見せないで、 悲しみの氷を 溶かすことなく抱え込んで。 あぁごめんよごめんよ。 私だって、辛かったんだ。 こんな暑い日に、お前を忘れるだなんて。 ペットボトルの凹凸より、 鉄の肌のお

    • 五行歌

      豆が轢かれて 花火の貼絵と化す道路 節分の翌朝は 山下清の 世界にも似て (初出:『五行歌』 2016年7月号)

      • 備忘録(映画感想文『THE FIRST SLAM DUNK』)

        本筋のネタバレはないですが、末端なところのネタバレはあります。 ……… 本筋にあたる試合の流れが横糸なら、宮城リョータのその試合にたどり着くまでの流れは、縦糸。 リョーちんの生まれ故郷は湘南ではなかった。沖縄だった。 小学生のリョーちんが引っ越すことになったのは、かけがえのない人達を失ったリョーちんの母親の一存だ。 その辛さに耐えきれなくなって、その土地を離れてなんとか凌ごうとする母親の気持ちは、想像に難くない。 だが、私は、疑問に思ってしまった。 なんで、沖縄

        • 五行歌(二首)

          彼の死を 知らせた手紙と 未開封のDMが 同じ机上で 混ざり合う 近しくはない 後輩だった 「孤独死」のインパクトに ただ まだ 圧迫されている ……… それでも折に触れ、 貴方のことを 思い出すことはあるでしょう。 その時は、 その名を、 声に出して つぶやくつもりでいます。 どうか、安らかに。

        五行歌(文章付き)

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        • 五行歌
          126本
        • 備忘録
          19本
        • 詩・詞・短歌
          3本

        記事

          五行歌

          風もないのに なびく髪 直らぬ 寝ぐせに 危機感の嵐

          五行歌

          財布より モバイルバッテリーが ないことの不安 聞いてよ 朝顔

          五行歌

          手始めに ゴミ捨て場まで マスクを外す 緑と小雨と 生活の匂いだ

          五行歌

          ♪雑、雑、雑、雑、ここ雑…… 間違ってない気もする 浴槽のぬめりと リラックスが 入り混じったのだから ……… 『ふたりの愛ランド』という歌を口ずさむつもりが。

          五行歌

          ベテランさんは 眩しい 近づきすぎると 影が 濃くなる

          五行歌

          草が青々 気持ちよさそう いいじゃないか 土地が 遊んでたって

          鬼滅の刃原画展(大阪会場)

          ☆アニメ派の人にとってはネタバレがあります。ご注意ください☆ ☆原画展のみの感想をお知りになりたい方は、前章と終章はウザったいかもしれません。読み飛ばしをオススメします☆ 前章〜原画展と乃木坂46〜既に去年の11月の東京会場の原画展には行っていた。 その時は、夫の乃木坂46の東京ドームのコンサートが決まっていて、私は家でひとりで過ごせるほど、メンタルが安定してなくて。 金魚のフンの如く、一泊2日の東京行きに、コンサートには行かないけど、一緒について行くことにし、更に直

          鬼滅の刃原画展(大阪会場)

          五行歌

          女性的部位の 無色透明化を はかって またベージュの 下着を買ってる (初出:『五行歌』 2002年8月号)

          五行歌

          愛せるだけ 愛する者らを 吸い上げては 吐き出して ラブホが 生息している 一角 (初出:『五行歌』 2003年1月)

          五行歌

          町内の子どもが 減って 夏祭りがさびれていく 私だけの せいじゃないけど (初出:不明 2000年7月)

          五行歌

          「自分」という 疑いの骨に 肉がついている 肉ばかり 鍛えている (初出:『五行歌』 2002年4月号)

          五行歌

          感情のない 空虚な穴であることを 恥じて 言葉の蜘蛛の巣を 編み続けている (初出:『五行歌』 2002年4月号)