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【イベントレポート#11】2024.3.17(日) 令和5年度8サポmeetsコミュニティ活動報告会イベント〜後編〜

 令和5年度 8サポmeetsコミュニティ活動報告会のレポート後編をお届けします!
記事:福井靖恵
編集:野田賀一

※前編をまだご覧になっていない方はこちらからご覧ください↓


2.コミュニティ活動報告&プレゼン発表

  学生起業チャレンジ・スモールビジネス・新ビジネス創出の3つの各コミュニティマネージャーが、約半年間の活動報告と新年度のスケジュール発表を行いました。
 その後、 コミュニティメンバーより代表9組が、3分間でビジネスプランのプレゼンを実施し、ゲストコメンテーターより質疑応答やコメントをいただきました。

それぞれコミュニティメンバーの発表についてレポートしていきます。


【スモールビジネスコミュニティ】

 「起業」や「ビジネス」のイメージ(解像度)を上げて、小さく活動を始める方を応援するスモールビジネスコミュニティからは2組が発表しました。

『わたしの素ペース CAFE & HASH BA』 を発表する上野さん

 元味噌蔵を活用したサードプレイスを作り、階上町にはじまりが感じられるような場所をつくりたい、上野莉歩さん。

 ・意志をもって活動している姿・過程を見せることで まちの人たちにも「できるんだ!」と思ってもらいたい
 ・一人ひとりが意志をもって行動出来るようになり、まちの雰囲気を醸成する「人」の希望の伝播を生み出したい。

 という熱い想いで、場づくりに取り組まれていらっしゃいます。
 集える・新しさに出会える・アイディアが沸き起こる場にするために、あえて「不完全さ」を残して、アイディアが誘発されるような文化作りをしていくとのこと。
 ゲストコメンテーターからも「発酵に絡んだサービスや商品作りもしていけるとさらに広がりが生まれそうですね」などの意見も出ていました。

『私らしい生き方をサポートしあうコミュニティを創る』を発表する須川さん

 オンラインとリアルを活用し、私らしい生き方を応援しあうコミュニティ作りをしたい、須川利可子さん。
 3年前から始めたYoutubeチャンネルは登録者数46,000人。2023年末に10年振りに八戸へUターンをして、八戸市の中心街で店舗作りに取り組んでいます。
 「やるべきことに忙殺されて日々のストレスやモヤモヤに気づかないふりをしていませんか?」という問いかけもあり、ハッとした方も多かったのではないかと思います。
 ゲストコメンテーターより、コミュニティ運営に参考になりそうな事例、開設後の運営についてアドバイスがありました。
 加えて、「何か出来ない部分を見るのではなく、ゴールを目指さなくても頑張らずに自分らしく自己開示できる、友人、家族、職場以外のコミュニティ」の必要性についてもコメントをいただきました。

発表の後に「応援するよ!」や「協業できるかも?相談しましょう!」などの上げ札がそれぞれ上がってマッチングの機会創出にも繋がっていました

【新ビジネス創出コミュニティ】

 ミッション・ビジョン・バリューは何故必要か?の起業家の心構えやスタンスの学びから、ビジネスモデルキャンバスを活用したビジネス創出ワークショップなどを活動してきた新ビジネス創出コミュニティからは、3組がプレゼンテーションを行いました。

『マネーリテラシーを向上させて損を得に変えて賢く生きよう』を発表する盛さん

 「青森の金融リテラシーは全国46位ということを知っていますか?」という問いかけから始まった盛英典さん。
 会社員を退職する際に健康保険加入の任意継続制度を知らなかったことから苦い思いをしたという原体験を基に起業をしています。
 簿記やファイナンシャルプランナー資格取得をサポートしながら、活用方法までをレクチャーして、支払った経費以上のメリットが得られるように価値提供を行うとのこと。
 将来的には、受講生が教える側に回って、循環する仕組みを作っていきたいという展望も印象的でした。

『ゆるいつながりが生む あたたかいコミュニティ作り』を発表する塚尾さん

 産前産後ママの支援を通じて、3rdプレイス的なコミュニティ形成を図りたい、塚尾沙貴さん。
 塚尾さんも自身の産前産後の実体験から感じた課題を基に事業を手がけています。
 理学療法士という専門家のノウハウを有しながら『社会的処方』という、街との繋がりが孤立を癒す薬になる方法を参考に、
商店の奥の小上がりのような"あたたかい"居場所・コミュニティ作りを目指しています。
 今回の発表では、居場所作りやコミュニティ、多世代間の交流をテーマにした取り組みが多く、コミュニティを横断した連携にも期待を感じました。

『"サステナ"な観光地域を実現するグローバル・ホステルプロジェクト』を発表する大矢さん

 20年のホテル業界での仕事を経て、いつか必ず八戸にグローバルな宿を創りたいという想いを実現するために、昨年春にUターンをした大矢雄一郎さん。
 現在も東京都内にあるホステルの運営をリモートで行いながら、人口減少という地域が抱える課題解決にも繋がり、八戸の産業活性にも寄与する観光産業でのビジネスに取り組んでいます。
 八戸のインバウンド観光の状況分析から課題を設定し、「泊まる」「楽しむ」「連れて行く」の3つの要素からなる『ワンストップで提供するグローバル・ホステル』を陸奥湊エリアにて展開すべく着々と準備を進めていらっしゃいます。

ゲストコメンテーターより(一部抜粋)
・地方でやるからこそ、あたたかく地元の方に届けるサービスをつくる
・お客様の発展的未来から逆算してきて、お客様へ提供する内容を考える
・今後は、他の同様のビジネスプランとも連携し、活動してほしい

「コミュニティ運営は難しいところがあるが、自分の資格を活かした活動をベースに、教えるというよりは、同じ悩みを持った輪の中で解決をめざすのも方法のひとつ」
というコメントもありました。


3.ゲストコメンテーターからの総評

ゲストコメンテーター及び八戸市長から一言コメントいただきました。一部、抜粋してご紹介いたします。

・半年間の成長が素晴らしい!
・このプロジェクトが続いた3年後、八戸の将来は明るいし、応援していきたい。
・こういう企画を八戸市民が応援できるか。「お金じゃないもの」を、信じられて応援できる八戸市民がいるか。市民の力が強ければ強いほど、みなさんのイメージはもっと具体化・具現化されていくと思う。
・サードプレイス的なビジネスプランが多かったのは、友人、家族、職場という「属している場+α」を求めている人は多いということ。実際、ニーズはあると思う。
・きれいなものを作らなくても、手づくりで、完成までのプロセスも楽しんでいこうという姿勢が良いと思う。
・起業家文化は簡単にはできない、積み重ねて、循環がうまれることで地域に根付いていく。その過程を応援していきたい。


4. 交流タイム

 今回は、資料の中に「応援します!」「協業・連携相談可能!お話ししましょう!」という上げ札が配布されました。プレゼン終了後にこの札を掲げることで、挑戦者と応援者の交流のきっかけを作る狙いです。
 発表者と参加者、コミュニティを超えた参加者同士などで交流を図りました。プレゼンテーションでは緊張した面持ちのみなさんも、すっかりリラックスされており、終了時間を過ぎても交流が続いていました。

活動報告会後の集合写真の様子

コミュマネ・コーディネーターからイベント後のコメント

井上コミュマネから一言
 
大学生と高校生は未知のテーマでしたが、真剣に向き合ってきました。自分が実現したい未来に向けて、起業という道もあることに気づいてもらえたと思います。若者たちの活動は地域に元気を与えます。今後も応援よろしくお願いします。

田中コミュマネから一言
 
起業は思いを形にするための表現方法の1つ。半年間の活動を通して、八戸には熱い思いが溢れていると実感しました。起業する人も、経営者の先輩方も、行政の方々も、活動を応援する人たちも。これからもみんなで八戸圏域を盛り上げていきたいですね!

野田コミュマネから一言
 終わってみればあっという間の半年間でした。まだまだビジネス手法を用いることで活動の影響範囲を広げることが出来ます。八戸圏域にチャレンジ出来る文化を根付かせるために来年度も活動していきます!

藤ヶ森コーディネーターから一言
 
各コミュニティより選抜された皆さんのプレゼンは様々な視点から"地元八戸をもっと盛り上げていきたい!"この地域から発信していきたい"いう郷土への愛あふれる熱意と未来への可能性を感じた本気度100%の素晴らしい発表でした。同時に地域課題も認識出来たように思います。想いをカタチに!目指せ創業都市八戸!

来年度の活動・レポートもお楽しみに!!


次回の告知

 8サポ起業支援プラットフォーム【8サポmeets】は、令和6年度も活動が決定しています。
2024年4月からの活動へ参加希望の方をお待ちしています!
学生起業チャレンジコミュニティ 4/22(月)17-19時@エスタシオン
スモールビジネスコミュニティ  4/10(水)14-16時@エスタシオン
新ビジネス創出コミュニティ   4/27(土)10-12時@エスタシオン

活動内容が決定次第に随時更新していきます。
今後もNote、Instagramなどで告知しますので、ぜひ、フォローやいいね!をお願いします^^ 


編集後記

 今回のイベントは、2021年11月に完成した、八戸市美術館で開催されました。
 「新たな文化創造と八戸市全体の活性化を図ることを目指し」造られているため、オープンスペースなことが特徴です。
 当日会場にいると、藤井フミヤさんの展示、書道展にいらした地域の方々が、自然とイベントの様子を感じることができる場であることを実感しました。
 ゲストコメンテーターの方からの言葉にもありましたが、積み重ねて、循環がうまれることで地域に根付いていく。そんなきっかけの場になるのかもしれません。

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