入試本番で実力を発揮するために

◆前日夕食

 炭水化物をしっかり摂りつつも,温かくて消化の良いものを選びましょう(若者には物足りないかもしれませんが,うどんなどもオススメ).消化の悪いものや生もの,脂っこいものは出来るだけ避けましょう.

◆前日就寝時

 緊張して眠れない場合は,横になるだけでも構いません.寝付きやすくするための工夫については,次の記事をお読みください.

◆当日朝食

 食べ過ぎに気を付けつつも,朝食は抜かないように.緊張して喉を通らなそうな場合は,ゼリー状飲料もオススメです(inゼリーや朝バナナなど,できれば常温に戻して).ただし,それだけだと午前中のカロリーが足りないかもしれません.コンビニ等で予備を買っていき,お腹が減った場合には休み時間に追加して飲めるように準備しておけば安心です.ただ,ゼリー状飲料は水分が多く,消化も良いからなのか,お手洗いが近くなる気もしています.試験開始前にお手洗いを済ますようにしましょう.

◆雨や雪が降った場合

 靴下が濡れたままだと一日中最悪です.靴下の替えを持参しましょう.冷え性の人は靴下に貼るタイプのカイロもオススメです.

◆当日移動時

 万が一交通機関等の遅延などのトラブルがあったときに備えて,緊急時の連絡先を控えましょう(高校,塾・予備校,受験校など).判断に悩んだ場合は迷わず電話し,大人に頼りましょう.また,出来れば1万円程度の予備のお金を家族に貸してもらい,いざというときにはタクシーを拾ってしまいましょう.「受験生で困っています」と伝えれば,親切にしてくれる人が多いはずです.くり返しますが,どうしようもなくなったときは大人に頼りましょう

◆試験前・休み時間

 心の緊張を直接解くのは難しいですが,心と身体は密接に関わりあっているため,身体の緊張をほぐすことで,心の緊張をゆるやかにすることができます.具体的にはカイロ等で身体を温めること(腰と足裏,あとは関節が効果的),手首・足首を回したりしてこわばりをほぐすことが簡単で効果的です.
 深呼吸する際は,吐くことを意識して.吸うときは1~2秒で軽く,吐くときは3~5秒程度かけてゆっくりと.吐くときに心拍数が下がることをイメージしましょう.状況に応じてリラックスできる音楽を聴くのもよいでしょう.
 逆に,闘争心を高めたいときは,浅い呼吸を素早く繰り返しましょう.走った後に息切れしたときのような呼吸を,テンポの速い音楽を聴きながら行うと効果的です(やりすぎには注意).
 ノート等を見る場合は,自分の手書きのものがオススメです.簡単な知識等を確認する程度がよいかと思います.
 お手洗いもこまめに済ますようにしましょう.試験時間が長い場合は特に気を付けてください.

◆試験直前(数分前)

 終了時刻時間配分を確認しましょう.また,共テ数学など科目選択がある場合には,選択を間違えた時点で終わりです.必ず直前にもう一度確認しましょう.最初に最後の問題までパラパラとページをめくって確認すれば,数Iと数IAを取り違えるようなことは防げるはずです.

◆試験中

 試験開始直後は緊張で手がこわばったりして,ペンが思うように動かなかったりします.そのときは「そのうち慣れる」と言い聞かせて,あまり気にしすぎないことです.例えば,友達の自転車に乗った時に非常に乗りにくく感じたことはありませんか?それでも数分乗っていると自然と身体が適応するものです.意識せずとも人間の身体は状況に自然と適応してくれます.それに身を任せるのです.あまりに状況が酷い場合には,一旦ペンを置いて,問題文を読みつつ,手首を伸ばすストレッチを行うとよいでしょう.
 また,試験中にパニックになったときには,同じ場所を見続けていると集中が切れず,パニック状態が続いてしまいます.数秒間で構いませんが,ペンを置き,問題冊子を閉じて,その問題から視線を反らしましょう.それからもう一度問題を読み直すか,いったん別の問題に行く方がよいです.
 試験中に具合が悪い,お手洗いが我慢できない等の緊急事態が起きた場合には,遠慮せず試験監督に申し出ましょう.助けを求めるのは恥ずかしいことではなく,大切な能力のひとつです.万が一,きちんと対応をしてもらえなかった場合には,状況を細かく記録し,高校の先生などに相談しましょう.

◆昼食,おやつ

 量は控えめにしておき,おなかが減ったら追加で何かを摂れるようにするのがよいでしょう.おかし等での糖分補給もよいですが,その場合は水分を摂ってからにしましょう(空腹時に糖度が高いものを食べると胃が荒れます).オススメはやはりゼリー状飲料です.

◆試験後

 試験後は意識せずとも心身ともに疲労しているはずです.早めに帰宅しゆっくりと休息をとりましょう
 問題の難易度などをSNS等でむやみに見るのはやめましょう.時間とMPの無駄です.情報収集は適切な情報源のみを用いること.特に,どんな試験でも「簡単だったよなー」と発信する人が毎年います.身の回りにいた場合には即ブロでよいでしょう(そんな友だちは要りません).

◆入試時の感染症対策

 専門家でないことをお断りした上で,あくまで一般論として一般人ができ得る対策について,になります.

* マスクは不織布のもので使い捨てにしましょう(電車に乗った後などは新しいものに取り替えた方が安心ではあります).
* 消毒用アルコールや除菌ウェットティッシュなどを持参しましょう.
* 休み時間には手をよく洗いましょう.汚れた手で顔を触らない!
* 咳をしている人や大声でお喋りしているような人などがいた場合には,試験官に知らせましょう.
* 体調に不安が生じた際は,遠慮なく申し出ましょう.

 万が一,不穏当なことが起こった場合は,状況を記録しておきましょう.できれば写真や動画も残しておいた方がよいかもしれません.そして,試験中はできる限り試験に集中し,終了後に大人に相談してください.

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