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救世主、現る

「同人誌をつくりたい。でも自分ひとりではつくれない!(主に物理的に)」

と嘆いている時に、ある友人から「一緒に同人誌をつくらない?」と声をかけてもらいました。まさしく救世主(メシア)。

その友人は、東京で働く僕と同い年のWEBデザイナー・Y氏。
仕事でご一緒している写真家さんからの紹介で知り合い(しかも福島県で)、出会ってすぐ東京へ戻る高速バス(深夜)に相乗りし、アニメと漫画という共通の趣味で打ち解けた人物です。住んでいる家も近いので、とても仲が良いです。(同人誌制作と制作者たちが近所に住んでいる重要性はまた別の機会に……)

ちょうど僕が同人誌をつくりたいと吹聴している時に、彼自身も自分のサークルで初のコミケ参加(夏の時期)をしていました。そして、冬のコミケ前のタイミングで僕に声をかけてくれたわけです。

そして僕のほかにもうひとり、Y氏が声をかけていたのが同い年のライター・M氏。
M氏は某広告系のブランディングディレクター・コピーライターを経て独立した、頼りになるライターです。時折、狂気じみたことを言うので、人間っぽくて信用できます。

そのときY氏がカメラマンの僕とライターのM氏を誘ったのは、「雑誌」のような同人誌をつくりたかったから。得意なことは得意な人にまかせるのも、同人誌制作に必要なこと。

僕らの普段の仕事は、クライアントワークです。「こういうものを作りたい!」という人たちが居て、発注してもらって、オーダーにしたがってつくっていきます。商業雑誌でも、カメラマンの僕の立場は同じです。
それを、雑誌づくり素人の僕らが企画から予算立てから制作まで、すべて手弁当で作って、人に売るのか〜、と想像した時に、ワクワク感がありました。

「でも、題材はどうする?」

3人とも雑誌をつくりたい気持ちは一緒でしたが、特に「これで作りたい!」というテーマはなく……。しかも、飲み屋での打ち合わせだったせいか、なかなかアイディアが思い浮かびません。

その中で、どういう流れになったか分からないけど、

「『クリームソーダ』の同人誌を作ろう!」

という結論になりました。お酒が入り、早く決めてしまいたい、という3人の気持ちがそうさせたのでしょうか…。

しかし、この安易な題材決めが、のちに3人を苦しめることに…!!

つづく

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