キャラ紹介

✻ヲダ先生
私立ドＳ高校の物理教師。
東大卒。IQ120。ムダな知識が多い。
実はねこ派。

✻みずきっち
私立ドＳ高校3年生。
ヲダ先生への愛がアグレッシブ過ぎる女子高生。
もちろんくま派。

ψ くまちゃん ψ

「みずきっち、お前くま好きだよな」
「くまちゃん！　大好きです」
「もし段ボール箱に入れられた捨てこぐまを見つけたら、拾って帰って飼ってやるか？」
「難しい問題ですね。野生動物保護の観点からいくと、安易に人間が手をさしのべて飼育していいのかどうか」
「そっちかよ」
「まずは役所の鳥獣保護課か環境局に電話です」
「やっぱお前真面目だな。飼っていいって言われたら飼うのか？」
「その前にいろいろ調べなくてはいけませんね。くまちゃんのお食事は何を用意したらいいのでしょう。はちみつでしょうか」
「はちみつが主食なのはプーだけだ。日本に生息するクマはツキノワグマとヒグマの2種。こいつらは植物メインの雑食性だ。若葉や果実、木の実などの他に、昆虫、サワガニ、魚や動物の死骸も食べる。世界に生息するクマのほとんどは雑食だが、ホッキョクグマは肉食だ」
「しろくまちゃんが肉食ということは、わたしも襲われるということでしょうか」
「当たり前だ。たとえ雑食でも、ヒグマと一緒に生活してたムツゴロウさんは噛まれたり引っ掻かれたりして、いつも血まみれだったそうだぞ」
「噛み癖のあるくまちゃんは困りますね。爪も切らせてもらわないと」
「犬猫じゃないから躾は難しいぞ。理Ⅱに入れば農学部に進める。どうだ、受験するか？」
「先生の爪はいつも短くてきれいですね」
「そうだな。二枚目として身だしなみは欠かさない。宅配の段ボールからテープ剥がすのに苦労するがな」
「噛み癖がなくて爪が短くて、嫌味じゃない程度にオシャレで、カッコ良くて、面白くて。それで頭もいいくまちゃんなら、言うことなしです」
「噛み癖はともかく、まるで俺みたいだな」
「ガサゴソ」
「また口で言ってる。って、なんだそのくま耳とくま手袋とくまスリッパ。どこから出した？」
「理想のくまちゃん飼うのです」
「おい、なんだちょ、やめろ俺にくま耳付けるな！　うわ、靴脱がせてくまスリッパって、靴に顔突っ込んでくんくんするな！　手は、これじゃチョーク持てないやめろおおお！」