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アニメや映画が好きな社会人。よく鑑賞するのですがそのとき感じたことや考えることを忘れて…

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アニメや映画が好きな社会人。よく鑑賞するのですがそのとき感じたことや考えることを忘れてしまうので残したいと思いnoteを始めました。楽しんでもらえたら嬉しいです。

最近の記事

大塚英志の天皇制について

前書き 最近大塚英志の天皇制に関する文章を色々読んでいた。何か書こうと思って数か月悪戦苦闘してみたのだが、どうにも書けそうにない。それは僕に文章の読解能力とレジュメ的にまとまる能力が欠けていること(アカデミックリーディングとかいうのだろうか?)、そしてそれをめんどくさがるという性質によるものなので自分の責任なのだが、しかし何かを表に出さないことにはすっきりしない。ということでかなり荒い状態の文章なのだが(推敲もしていない)これをもって供養としようと思う。 お目汚しをして申し

    • 杉田俊介と山上徹也の革命の問題

      杉田俊介が山上徹也について書いているいくつかの文章を読んだ。 それらについて僕は何か納得いくような印象を受けなかった。それは杉田自身の迷いが文章に反映されているからかもしれない。と同時に杉田は山上の「革命」(僕はそれを革命だとは思わないが、杉田がそう書いているのでこう書く)について読み違えているからではないかとも思われる。 革命とは一般的には大規模な社会変動とか制度改革のことを言うように思う。もちろん技術的発展や思想の進歩を革命という場合もあるが、政治に対して適応する場合は

      • 『窓ぎわのトットちゃん(2023) 』空想とリアリズムのアニメーションの凄み

        窓ぎわのトットちゃんは黒柳徹子の小学校時代の物語である。子どものころ読んだ人も多いだろう。私も内容は覚えていないものの読んだ。そして電車の教室というイメージが強く残った。 だから窓ぎわのトットちゃんに対して抱くイメージは子ども向けの温かい話のようなものだった。 今年公開されたアニメーション映画の今作はそのようなイメージを描きつつもしかし、同時に大きく裏切るものである。 裏切る、というのは悪い意味ではない。 むしろこの映画においてこの裏切りはトットちゃんの成長を描くうえで不可

        • [映画鑑賞文]ゴジラ-1.0(2023) 戦後と終戦の虚構について

          この文章は以下のような構成をとる。 1ではこの映画の特徴を挙げる。2,3,4ではこの映画から導かれる隠されたテーマを暴く。5では2,3,4で書かれたことはどうでもいいことである、と言う。そしてそれはこの映画が描いたものと描き方と深い関係があると言う。端的にいえば私たちは戦後を夢としか、イメージとしてしか語り得ないということである。そしてこの映画が描くと戦後とは現代人が思い描く戦後的なものの最大公約から天皇を取ったものだという。そしてそれが鑑賞者に思い思いの戦後を語らせる装置に

        大塚英志の天皇制について

        • 杉田俊介と山上徹也の革命の問題

        • 『窓ぎわのトットちゃん(2023) 』空想とリアリズムのアニメーションの凄み

        • [映画鑑賞文]ゴジラ-1.0(2023) 戦後と終戦の虚構について

          [映画鑑賞文]ひなぎく(1966) 戯れと政治

          ひなぎく Sedmikrasky 監督:ヴェラ•ヒティロヴァ 制作国:チェコスロバキア 制作年:1966 (以上キネマ旬報WEBより引用) この映画の現代的意義を云々する文章はあると思う。しかし、この映画の無秩序さ、自由さが好まれた時代はとうに過ぎ去ったのではないかと思われる。 この映画には女も男も出てくるが男女の恋愛を描いた映画ではない。この映画は非駆け引き的映画である。九鬼の言うようないきの構造的恋愛の駆け引きはこの映画には存在しない。それは恋愛という遊戯としてよりも

          [映画鑑賞文]ひなぎく(1966) 戯れと政治

          自己紹介がわりの9Hs映画オールタイムベスト10

          その人のことは好きな映画が分かれば分かると言います。正直怪しいと思ってもいますがオールタイムベスト10を挙げてみようと思います。 1. ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト 2.話の話 3.逆襲のシャア 4.ゲアトルーズ 5.スパイダーマン:スパイダーバース 6.ノロワ 7.北の橋 8.イージー・ライダー 9.冬の旅 10.王立宇宙軍 オネアミスの翼 ちなみに嫌いな映画ベスト4は以下です。 1.タクシードライバー 2.ミッドサマー 3.メランコリア 4.ファイト

          自己紹介がわりの9Hs映画オールタイムベスト10

          140字よりも少し長く映画について書くために

          映画、に限らずとも世の中にはコンテンツと呼ばれる商品がたくさん溢れている。 そのコンテンツの海の中で僕たちはプカプカ浮かんだり泳いだりしているわけだが、ときにはそれらしいことを言ってみたい、とか注目されたい、といった欲求を抱くこともある。 しかし、140字という文字数はキャッチーな言葉や共感を得るような言葉には向いていても、曖昧なものや漠然としたものを伝えるのには向いていない。 言葉がいくら尽くされたとしてもそのものには辿り着けない、が追ってみたい、という感覚を抱くことはない

          140字よりも少し長く映画について書くために