Twitterの俳句 2023.05

05/01 魚島の命のすべてに探す人
05/02 燃え盛る躑躅へ語る逃避行
05/03 しあわせへ少しの陰り春日傘
05/04 世界なんて見える範囲だけ潮干狩
05/05 宛先を消した手紙の舞う立夏
05/06 筍の伸びる速さで叶う夢
05/07 桐の花あなたこそ哲学だった
05/08 錆びついた記憶の鎖を断つ五月
05/09 水の色のネイルカラーを買う薄暑
05/10 これは愛鳥週間に産む卵
05/11 ただ過ぎる卯波へ気持ちを乗せるなんて
05/12 死ぬまでの秘密もあっていい守宮
05/13 夏場所へ吹く風は多少荒っぽい
05/14 夏鴨もおまえも何も知らない顔
05/15 卯の花は純潔としてわかりやすい
05/16 真っ直ぐな目の嘘もあるところてん
05/17 籐椅子は誰も彼も子どもへ戻す
05/18 香水へ傅くための夜がある
05/19 アカシアの花はうつくしいのに孤独
05/20 沈黙は蓴にとても近く夜
05/21 小満に降る雨よ力強くあれ
05/22 蛾の集う街灯のなんと甘美だろう
05/23 福音は新茶の顔でやって来る
05/24 それはもう(     )卯の花腐し
05/25 冷奴強さは強いだけではない
05/26 鈴蘭が麗人に見える午後もある
05/27 迎へ梅雨またそのやうに誤魔化して
05/28 そこにある茂り/もしくは今の傷
05/29 夏めくにもっとも近い十五歳
05/30 つついてもつついてもいる泥鰌鍋
05/31 五月尽天国へ行くあなたたち

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