いいプリキュアってやつは、動物に好かれちまうんだ。『わんだふるぷりきゅあ』第5話&第6話感想
(悟くん、大忙し。)
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な、なんという緩急…。
キラッキラの多幸感に充ち満ちた第5話から一転、夜中に家を飛び出し雨に打たれるこむぎの後ろ姿で幕を閉じた第6話。
直後のEDダンス、あんな入って来ないことある?
無理無理、踊れん踊れん。
まずは第5話で登場した新アイテム・フレンドリータクト。
人間の姿になってもリードが欲しいワン!と言っていたワンダフルは気づいた。
人の姿の時は、リードの代わりにおててが繋げるんだということに!(かしこい!)(かわいい!)
そして、いろはとこむぎの信頼の証であるおさんぽリードは、浄化アイテム『フレンドリータクト』に変化。
(名推理!)(天才!)(かわいい!)
ところがなぜか、タクトを扱えるのはフレンディだけ。
そのことが皮肉にも、後の6話でふたりの間に大きな波乱を生むことになってしまう。
いやぁ、鏡石先輩さぁ…。
プリキュアだって変身解除できるんだから、フレンドリータクトだって都度リードに戻してくれてもいいじゃんよぉ…。まぁワンダフルパクトが毎回デカめの石に戻ったらそれはそれでちょっと嫌だけど…。
しかしこの展開のテンポの良さ、本当に恐れ入る。
やっぱりお話がめちゃくちゃおもしろい。プリキュアってみんなそうなんですか!?(n回目)
第5話に至っては、ついに非ヲタの妹までも陥落していた。
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ペットにとって飼い主の存在が、一体どれほどまでにその世界の全てであるか。
今回のお話、おそらくメイン視聴者層の子どもたちの多くはこむぎにめいっぱい感情移入するのだろう。
だってこれって、小さな子どもにとっての親の存在とも似ている。ああ、なんて健気な…。
いろはの“役に立ちたい”こむぎ。
“ただ、仲良くしたい”いろは。
全部一緒が無理だなんてこと、こむぎは痛いほど知っている。
それはこの物語が始まった時、こむぎがうなされながら
見た恐ろしい夢のなかでも鮮明に描かれていた。
いろはもまた理解し、覚悟している。
ずっと一緒にはいられない。それでも一緒がいい。
先にそう願ったのは、いろはの方なのだから。
ーー「仲良くなっても、元の家族が見つかったら、お別れする事になるのよ。それでも、この子と一緒に暮らしたい?」
母からのこの問いに対し、いろはが出した答えは「私、この子と仲良くなりたい!」だった。
いろはの想いは一貫している。
ずっと一緒にはいられない。全部一緒は無理。
だけど、それでも、だからこそ。
彼女の「仲良くなりたい」は、確かな覚悟を伴った意志。
強くて優しい、とても聡明な子だと思う。
こんな子に大切にしてもらえるペットは、幸せだよ。
こむぎはやっぱり、いろはより少しだけ幼い。
きっと、「役に立てなければ、一緒には居られない。」「怒られたから、嫌われた。」と本気で思っている。じゃなきゃ夜中に家出なんてしない。
そんなことはない。そんなことはないんだよ、こむぎ。
信頼の証、フレンドリータクト。
ワンダフル(こむぎ)がフレンドリータクトを使えないのは、その想いと行動のベクトルが全てフレンディ(いろは)にのみ向いているから。
近い未来。
プリキュアとして強く明確な意志が、こむぎに芽生えたならば。
それがフレンディを、いろはを支える大きな力になる。
だから大丈夫だよ、こむぎ。
はやく帰っておいでね。
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(余談)
先日、前作ひろプリの主人公・ソラちゃんのメンタリティには某炭治郎を感じると綴ったけど
わんぷりの主人公・いろはちゃんのメンタリティには某ゴンのそれを感じる。あの子ほど善悪に頓着がない感じでは無いけど、その素質は十二分にあるというか…。
今回、ライオンのガルガルに本能で怖気付くワンダフルの様子にはやはりものすごいインパクトがあった。
わんぷりの世界にもっと明確な“悪”が現れた時、フレンディは一体どうするんだろう。
その相手にも、友達になろうと言える?それとも…。
非・勧善懲悪ストーリーである点こそわんぷりの良さなんだけど、例えばもし『わんだふるぷりきゅあ(脚本:井上敏樹)』という世界戦があったなら(ないよ)、たぶんこむぎも後暗い出自を背負うだろうし(背負わなくていいよ)、
そのフィールドと背景によっては、いろこむってゴンキルのようにもなり得るよなぁなんて思ったり……えっ、怖、急に何の話?
そんなこんなで、わたしのプリキュア歴もやっと1ヶ月ちょい。
僅かに感じる少年漫画イズムにますます目が離せない!
友情!プリティ!努力!キュア!勝利〜!!!
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