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日記6 つまらないビル群も一望すればなかなか良いじゃないか

 旭山記念公園にある展望台から札幌を眺めた。

つぎからは写真とるm(__)m (グーグルアース)

山を両脇にビルが地平を埋めている。そこから見れば、札幌は盆地であることが分かりやすい。街なかじゃ無理だが、ここからならかつての自然も少し想像できる。山の全身が黄色や紅になっていて、夏のフィナーレ、今日使い切るにはわずかに多いマヨネーズだが、やってしまえとやけくそに散ろうという印象を受ける。そういう山に挟まれても、ビル群の方が凄かった。全部四角くて地味な色ばかりなのに、どこまでも作りこまれた精密さ、そんなものが延々と終わらない壮大さ、さらにモザイク画のように都市全体が一つの規則に従っていそうだが、少し考えようとすると、ごちゃぐちゃに絡み合った小さい関係性に押し返される。

だから僕は思考をやめて、都市を見下ろし魅せられていた。
家族やカップルや老夫婦、アンテナを伸ばしてどこかと交信するおじさんがいても、ビル群が足つぼに見えてきても気にならなかった。

40分くらい見ていたと思う。飽きることはなく、40分後もやはり凄かった。
きっとこれが美術なのだろう。有名な絵画や彫刻を見たことはないけれど、こんな気持ちになるのだろう。
それから僕は立ち上がって、愛用のママチャリで街へ下りた。今まで見ていた巨大な美術作品に入り込み、その一部として暮らすのだ。
特に何かが変わるわけじゃないと思うが、忘れないでおこう。

新しい発見をしたような気持ちだが、そういえば”グローバル”とよく聞くではないか。都市規模の視点なんて、もう多数が通り過ぎた当たり前のことらしい。はあ、ぐろーばる、世界規模、私の器ではそんなに受け止めきれませんわ、、、

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