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#2 平日5日間働く人、すごい

 5日連続で働いたことがない。新卒入社した会社でシフト制で2日か3日の連勤であった。今は週4回と週2回のアルバイトを掛け持ちで働いているが、当たり前にシフト制である。週4のアルバイトは8時間勤務であり、月に1回か2回ほど4連勤になる。この4連勤がたまらなく辛い。3連勤の時ですら辛いときもある。

 一体何が辛いのか。自分にも良くわからないが、ものすごく疲れている。これは労働者みんな思っていることか。とにかく自分は3日目か4日目から疲れゆえのハイな状態になってしまい、妙にテンションの高い受け答えをしたり、する必要のない雑談をべらべら喋り出してしまう。この状態のとき、自分の頭の中は「あぁ〜なんでか口が止まらない〜( ;  ; )( ;  ; )」と嘆き悲しんでいる。だから全然楽しくない。そしてやっと喋り終えて、余計に疲れてしまう。

 しかし、これは同じ勤務先に4日以上連続で働いた時にのみ発生する精神状態で、2日や1日ずつなどで勤務先が変われば、14日間連続労働も苦ではないし、こんな状態にもならない。実際今も定期アルバイト2か所の他に単発アルバイトなども組み合わさりひと月の休みが3日間なんてこともしばしばある。身体は悲鳴をあげることがあるが、妙にハイになってしまうような、精神的疲労を感じることは少ない。勤務先が日々変わり、人間関係を転々とすることで何かがリセットされているのかもしれない。

 なぜだか、同じ勤務先に4日以上連続で働くことが無理なのだ。毎日同じ場所に行くことや、毎日同じ人と顔を合わせることが飽きてしまったりして不得意なのだろう。先日も4日連勤で、最後の日はまた無駄にしゃべっていた気がする。こんな自分なので土日祝日にお休みをいただけるような正社員になることは到底諦めている。
 それに数年ごとに仕事を変えるクセがある。だいたいの理由は、「この仕事に飽きたから」だ。趣味の範囲などで”深く狭く””広く浅く”なんていう表現があるが、まさに私は仕事に対して”広く浅く”のタイプであり、さまざまやってみたい職種がある。それらに手をつけるには数年ごとに渡り歩く必要があるのだ、と自分を正当化しておく。そして5日も働けないので決まってアルバイトとして勤務する。キャリアアップなんて自分の人生には存在しないものだろう。

 そんな舐めた働き方をしている私をよそに、世の大半の社会人は週5日働いている。土日祝日にお休みを過ごし平日に労働している。すごい。週5日間、だいたい8時間ずつの労働よりも、週に3日か4日ほどで10時間ずつ、とかの労働の方が私にはありがたく感じる。でもこんな働き方って時給労働でしか成立しないらしい。労基法があるから。

 フリーターでよく働く人は、私と同じタイプなのではないかと思ったりもする。1日あたりの労働時間が長くても構わないが、日数が少ない方がいい。あと責任もなるべく無い方がいい。こんな考え方じゃあ、時給労働から抜け出せない。いつまで経ってもうだつがあがらない。わかっている。
 私と同い年の会社員なんてもうとっくに私のいただくお給料の2倍近くを稼いでいることだろう。正直羨ましい。学生の頃は自分がこんなに世間一般的な労働に馴染めないとは思ってもいなかった。だから皆を尊敬している。週に5日も働いていてすごい!何年も何十年もずっと同じ場所に勤務し続けられてすごい!羨ましい!

 時給労働にしか従事できないので昇給もボーナスも無いし、キャリアアップ転職なんてこともまた夢の話だ。あれ、なんだが虚しいか?・・・今回の「うだつがあがらない」話はここらへんで終わりにしておこうと思う。


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