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私が東京という街に憧れた理由

私は富山県という田舎に生まれました。日本海に面していて北陸3県と呼ばれ、海の幸や自然に恵まれている天災も少ない住みやすい土地です。
ただ子供の頃はその環境が当たり前すぎて、何もない物足りなさを感じるばかりでした。欲しい洋服が売っていない、繁華街なんてない、コミュニティの狭さなどから高校を出たら地元を出たいと思うようになりました

教員の父と専業主婦の母のもとに生まれた私は、好奇心旺盛な性格でしたが石橋を叩きまくらないと渡れないという小心者な面もありました。
(テーマパークに行っても最後の方になってようやくエンジンがかかるタイプ。)そんな私が小学5年生の時に1度転校をすることになります。小さい世界ではあったけれど、誰も自分の事を知らない世界に飛び込むという経験を子供ながらにしました。そしてその頃から続けていた英語塾で英語が大好きになりました。
海外に興味を持ったのもこの頃からだったかもしれません。


中学生になり英語と部活(バスケットボール部でした)に夢中で、そして洋楽や映画にたくさん触れていた毎日でした。スペースシャワーTVとMTVばかり見ていました。映画は間違いなく父の影響です。
外の世界に憧れていた私が東京に初めて行ったのは中学2年の時です。
当時ガラケーの時代でしたし、中学生の私がガラケーなんて持たせてもらえる訳もなく、行きたいお店を必死で調べて地図を頼りにたくさんのお店を歩き回りました。渋谷、原宿、新宿、代官山、池袋、お台場…
初めてスクランブル交差点に降り立った時の瞬間は今でも覚えています。
田舎者丸出しだったに違いない。


簡単に情報が手に入る時代じゃないからこそ、東京というイメージに対しての興味がすごかったし、貪欲だったし実際に自分の目で確かめたかった。感じたのはたくさんの人、夜でも街が明るい、空が狭い、でもなんだかわくわくしたのは覚えている。


高校ではバンドにハマったり、変わらず英語と洋楽と映画、読書が好きな(図書館が落ち着く場所)子でした。
自分の進路を考える時期になったときに直感的に東京しかない、そう思っていました。一度行った時の感動が鮮明に残っていたし、とにかく広い世界を見てみたかった、そう思ったのかもしれません。2個上の姉が先に上京していた事にも影響を受けていたと思います。


話が少し逸れるけど、上京する直前までは昔から通っていたイタリアンのお店でアルバイトをさせてもらいました。そこのマスターは、渋くて、発する言葉と言葉の間が絶妙で、白髪交じりのヘアスタイルもいつもかっこよくきまっている人でした。そんなマスターがバイト最終日に「自宅まで送っていくよ。」と愛車のシトロエンに乗せてくれて聴かせてくれたのがくるりの「東京」。
そのときはくるりなんて知らなかったし、初めて聴いたけどなぜだかその時のことはちゃんと覚えています。それからたまに聴くとマスターの事を思い出します。


18歳の自分はたくさんのわくわくと不安を抱えて東京に出て行ったと思います。そんな若者は私だけじゃないけれど。
こうして振り返ってみると、地元を出て良かったと本当に思います。
その理由はたくさんあります。少しずつ書いていけたらいいな。
長くなっちゃったけど、今日はこの辺で。





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