見出し画像

セクシャリティ迷子、最近答えを見つけられたかもしれない

私は生まれてから一度も恋人がいない。

正直そのことに対して、恥ずかしいとかやばいとか感じたことはない。本人よりも周りが焦っていたりびっくりしてる。

恋人がいたことがないということは、全く隠していないから、そういった話題になると包み隠さずそのままオープンに話す。そうすると大抵「えっ本当に?」と言われる。( そんなことで噓つく必要ないわい )

そんな年齢=恋人いない歴の私が、自分のセクシャリティについて、ああだこうだ考える機会が増えた。そのことをつらつらと書いていけたらなって。

これまでの環境と自分

まずはなしをはじめる前にLGBTG+について。

LGBTQとは、Lesbian(レズビアン、女性同性愛者)、Gay(ゲイ、男性同性愛者)、Bisexual(バイセクシュアル、両性愛者)、Transgender(トランスジェンダー、性自認が出生時に割り当てられた性別とは異なる人)、QueerやQuestioning(クイアやクエスチョニング)の頭文字をとった言葉

https://tokyorainbowpride.com/lgbt/

自分のことはバイセクシャルだと思っていた。

心と体の性も、表現したい性も女性と認識している。

周りにLGBTQ+の友人も多く、そういうカップルを見てきて「素敵だな、微笑ましいな」って思っていたし、自分自身 同性の方とお付き合いするとなっても、あんまり違和感ないなあと感じたからである。あっあと個人的に「その人自身が好きになったわけで、別にその人が男性だろうが女性だろうがそのほかでもよくない!?」と思う部分があるから。

とはいいつつ、実はほんの少し男性が苦手。

第一の理由として私は中学〜大学まで女子校。
なんなら小学校も学年の2割しか男子がいない、さらには女子のみのクラスだった。大学でもサークルには入っておらずバイト三昧。続けていたいくつかのバイトでも男子はいたけど圧倒的女子率の環境。また現在これでも社会人なんだけど、ほぼ女性に囲まれて仕事をしている。
女性ばかりの空間が自分にとっては当たり前で、男性とほとんど関わることがなかった。

第二の理由を挙げるなら、とあるトラウマから。
そのトラウマで一気に男性に対する、苦手意識が強くなった。それゆえキャッチ・ナンパで声かけられるのでさえめちゃくちゃ嫌悪感を抱く。( うれしい人もそういないと思うけど )

でもだからといって男性が100%苦手なわけではない。
今まで好きになる芸能人は女性ばかりだった。(その好きの感情=恋愛対象としてではなく、オタク的な意味での「好き」ね。)多くの女子がオタク覚醒の登竜門として通るであろうジャニーズにもハマったことがない。あっでも全くないというと嘘になる。周りの同級生との話題のきっかけが欲しいと思い、中学入学したてのころ、2・3ヶ月だけハマったことがある。でもある日、ふと「本当に私は彼を推してるのか…?」と思い、あっけなく私のジャニオタライフは終わってしまった。

しかし最近初めて男性の推しができた。それを話すと周りは「えっ男性の影すら感じない菜々子が!?」という。んね、私が1番びっくりしてるよ。もちろんそれも、恋愛感情ではなく、オタクとしての「好き」という感情。それさえも男性に抱いたことがなかった自分からしたらこれは一大事だった。

男性が一切無理!断固拒否!ごめんなさい!
ではないとわかったので、( とは言いつつ少し抵抗がある )、レズビアン寄りのバイセクシャルかなと思っていた。

そういえば恋愛したいって思ったことなかった

しかしここ最近、その考えにも違和感を感じ始めた。そもそも「恋愛したい」とか「恋人欲しい」と、思ったことが1度もない。

お互いを思い合っている仲のいいカップルを見て、「微笑ましいな」と思ったことはあるけど、「うらやましい、自分も欲しいな」という考えになったことがないことに気づいた。

さらにそもそもの話をすると、私はめちゃくちゃ多趣味。趣味に割く時間とお金が多く、そこに恋愛が参戦されたら趣味を堪能できないという考えがあった。リア友にも「菜々子は多趣味だからかもね〜」とよく言われる。まあそれが理由かもしれないというのも少しは考えられる。

とはいえ話してきた通り、自分は同性の方とお付き合いする、となっても違和感がない。女子校出身・多趣味とは言えど、周りに人類はたくさんいるわけで、恋愛対象になる人は多くいたはずだ。それでも周囲の人に恋愛感情を抱いたことがなかった。

好き、という感情

今、私の中では2つの「好き」という感情がある。

1つ目は家族や親しい友人に対する「好き」
家族愛という表現がベストかな。数少ない親しい友人にも、家族に対する愛情を感じている。

そして2つ目がいわゆる推しに対する「好き」
「オタク観点の好き・推し」ってやつですね。それはもちろん自分の推しに対してもだし、同級生や先輩・後輩など、近しい人に対する愛情が爆発したときに「あ〜好きなやつです!!!!!」と高まる愛情。私に好き・かわいいなど言われたことがある人は、そういう意味での「好き」がほとんど。

そう思うと“推し”って言葉ってちょっとずるいよね。実は自分は相手のこと気になっているけど、相手が自分のことどう思っているかわからないから、ひとまず「○○さん最高なんだが?推し~♡」っていえば、好意があることをさりげなく表現できるし、相手の表情をうかがうこともできるし、推しって言葉に頼っていろんなこといえちゃうわけだし。

…うん、ずるい。

じゃあ恋愛的意味での好きは?と言われると困ってしまう。
恋愛感情がわからない。

自分に恋愛歴がないというのもあるけど、飲み会などで恋愛トークになると
周りに気を使わせてしまったり、こちらから提供できる話題が少なく申し訳なく感じることがよくある。

でも他人の恋バナを聞くのは好き。その人が今まで見せたことのない表情をさせて、生き生きと話しているのを見ると、「ああ幸せなんだろうな、今」って感じるから。

話が脱線してしまったがこういう場で大体恋愛歴のない私に振られるのが
「えっ好きなタイプとかいないの~?」という話題。これ正直毎回困るんですよね、聞かれるのいやではないんだけど。「好きなタイプ、とは?」とか「結局好きになった人がタイプなのでは?」と毎回思う。かといってわからないよ~というのも申し訳ないから、いつも無難なラインを答えている、はず。

あと「好きなタイプ(顔)の芸能人は?」といわれるのも悩むかな。好きな顔の芸能人はいるけど、それは「推し」的意味で好きなだけであって、「恋愛」視点で考えるのならまた別だと思うから。

だって考えてみ?推しが恋人になったって。そんなの隣歩くの申し訳なさすぎるし顔なんて合わせられないし、こちとら爆発するぞ???ってならん?私はなる。(真顔)
だから好きなタイプ(顔)の芸能人=恋愛対象は、また違うんじゃないかなと考えている。

これらの考えから、
「好き(家族愛・推し)」という感情はわかるけど
「好き(恋愛)」が私にはわからないということに気づいた。

とあるセクシャリティとの出合い

ちょうど1年前くらい前かな。とあるセクシャリティと出合った。
きっかけは「LGBTじゃなくてLGBTQ+っていう表現が増えたけど、Qとか+ってなに?」という疑問を抱いたことから。

ネットで調べてみるとLGBT以外にもさまざまなセクシャリティがあること、またセクシャリティはグラデーションのようなものであることということを知った。

その中でも私が引っかかったセクシャリティが「アロマンティック」と。

アロマンティック
性的欲求の有無に関係なく、他者に対して恋愛感情を抱かないセクシャリティのこと

https://eleminist.com/article/1251

「恋愛感情を抱かないセクシャリティが存在するの?」
これはね、ほんっとうに衝撃的だった。あっセクシャリティってまじで色々あるんだ、って。当事者の方のブログを見ていて、「あっわかる」「そうそうこういう気持ち」というのがわんさか出てきてびっくり。

それと同時に「恋愛興味ない」とはいえど、「どこか自分はおかしいんじゃないか」と疑うような感情が、すっと溶けて消えていった感覚がした。

あともうひとつ気になったのが、デミロマンティック

デミロマンティック(demiromantic)とは、「強い感情的な絆や、信頼関係が築かれている関係」の人に対してのみ、稀に恋愛感情を抱くセクシュアリティです。

https://jobrainbow.jp/magazine/demiromantic

これも知ってからいろいろな方の体験談を見ていたんだけど、「そういえば一目惚れしたことがないな」とか、「好きなタイプわからないな」とか、思い当たるところがいくつかあったから。

でも私の場合、本当にそういう相手の方に出合っていないだけかもしれない。だからまだ自分をアロマンティック/デミロマンティックと決めつける必要はないかなあ、と思っている。自分の可能性を、自分で制限してしまうかもしれないから。

ということで、今の私は、レズビアン寄りのバイセクシャル(アロマンティック もしくは デミロマンティックの可能性あり)が一番しっくりくるかなと思っている。

もし同じように自分のセクシャリティがわからないなあと思う子がいたら、無理やり答えを見つけて名前をつけようとしなくていいと思う。私はなんとなくこれかなというのを示したけど、さっきも話した通りセクシャリティやジェンダーはグラデーションのようなもので、型にはめる必要がないから。はっきりしていなくても、あなたがあなたであることには変わりないから大丈夫よ!

他人事じゃないこと

SNSをはじめとしたインターネットの普及により、今まで以上にLGBTQ+について知る機会がグッと増えた。でもどこかで他人事と思っているところはないか。

_女友だちにいう「彼氏できた?」
_男友だちにいう「彼女作らないの?」

もしかしたらそのひとことでチクリと相手を傷つけているかもしれない。自分にとっての当たり前は、他人にとっても当たり前とは限らない。

私にとっての“しあわせ”は、あなたにとっての“しあわせ”ではないかもしれない。でもそれと同じで、あなたが思う“しあわせ”は、私が思い描く“しあわせ”ではないかもしれない。人それぞれしあわせのカタチってそれぞれあって、同じものさしで測っちゃいけないなって思うんです。それはジェンダーやセクシャリティ以外の話でもいえると思うんだけど。

いつかLGBTQ+という概念がなくなって、“みんなにとっての当たり前”になったらな、もっとみんなが生きやすい世の中になったらなって。そんな未来も遠くないことを信じ、願っています。

今までLGBTQ+について発信したことはなかった。まだ知識がしっかりあったわけでないし、私自身がふわっとしていたからね。

6月はプライド月間ということで、改めていろいろ考えてみて、自分の中での整理もしたくて、また私だからこそ発信できることがあるんじゃないかなって思って、今回このnoteを書いてみました。

もし同じように悩んでいる子がいたら、一人じゃないよ。
私がいるから安心してね。


読んでくれてありがとう。
おしまい。🏳️‍🌈

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?