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同担拒否やリアコは悪いことじゃない

同担と好きの共有ができない「同担拒否」や、推しに恋愛感情を抱いてしまう「リアコ(ガチ恋)」は悪いことだと思うか。

結論から言うとわたしの答えはノーだ。

しかし、同担拒否やリアコは害悪だとか過激派だとか何かと難癖を付けられて嫌われる節がある。

もちろん推しを困らせて迷惑をかけるリアコや同担に攻撃を仕掛けたり晒し上げたりする同担拒否に関しては流石のわたしも害悪だと思うし、一番好きで一番幸せになってほしいはずの推しの価値とモチベーションを自分が下げていることに気づいた方が良い。

でも、同担に攻撃を仕掛けるわけでもなく自分が必要以上に傷つかないように、自分を守るために同担との関わりを絶っている同担拒否や、推しが嫌な思いをしないように迷惑にならないように活動の邪魔をしないようにひっそりと恋心を抱いて、楽しくも苦しい恋心を一生懸命育てているリアコが責められるのはなんだか腑に落ちない。



「同担拒否の意味がわからない」
「ただ楽しくお喋りしたいだけなのに同担に拒絶されている」
とチクチク攻撃してくる同担歓迎なオタクもいるが、こちらからしてみればあなたたちだって意味がわからない。

だからといって、意見交換をしたいとか喧嘩がしたいとかではないし、お互い理解し合えないのだから、無駄に関わってこないでほしいと思う。

こっちは自衛しているのにいちいち突っかかってこないでほしい。
推しの好きなところを言い合いたいなら他を当たってほしい。
同担拒否が理解できないなら別の人種と思って放っておいてほしい。

少なくともあなたの人生に迷惑はかけていないのだから。


推しの素敵なところは自分だけが知っていたいし、推しの特別になりたいし、推しの全てを独り占めしたい、そんな強すぎる独占欲のせいで同担拒否になるオタクが多数を占めていると思う。

2次元のオタクをやっていた頃は、追っていたコンテンツのSNSや現場にたくさんのオタクがいる中の数人だけが同担だった。

なのに今はどうだろうか。
推しのSNSをフォローしてリプを送る人、推しの配信を見ている人、推しのファンクラブに入っている人、推しに貢いでいる人、その全てが紛れもなく同担だ。

推しを追えば必然的に大量の同担も付いてくる。
傷付くってわかっているのにわざわざXやコメント欄を見に行ったりもしてしまう。本当は見たくもないのに。

でもわたしにとって不必要な同担という存在は、推しが活動を続けていく上で一番大切な人たちであり、自分を支えてくれる重要な存在だ。
もう大人だからそんなことは当然わかっている。
わかっているのにそれを受け入れられない自分が嫌になる。

推しが好きなものはなんでも好きになりたいけど、同担や恋人の存在だけはどうも好きになれない。

例えそれが推しにとって一番大切だったとしても。


突然だが、わたしの推しはリアコ製造機だ。

声で活動しているだけあって落ち着く良い声をしているし、程よくファンに甘えてきて、少し寂しがりやで、繊細で、たくさん頑張っていて、ずるくて、おしゃれで、かっこよくて、それでいて突然消えてしまいそうなほど儚くて危うい。

わたしはちょろいオタクだからそんなの好きにならない方が無理だ。
だから推しが同担を構っていたら、わたしは要らないファンなんだって消えてしまいたくなる。
恋人がいるかもしれないなんて考えたら、彼を壊してしまいたいほど嫉妬で狂いそうになる。

例え活動の内だとしても推しが同担に甘えてデレている姿なんてこれっぽっちも見たくない。
なのにプライベートな彼からの等身大の「好き」を真っ向から浴びることができて、彼の優しい笑顔を向けられて、彼の甘えた声を聞けて、彼の腕の中でたくさん匂いを嗅いで、彼にキスされて、彼の綺麗な手で触れてもらえる恋人の存在がいるかもしれないなんて、そんなの心がズタズタに切り裂かれる。

彼がよく聴いていたと言った曲が恋愛ソングだっただけで数日は病む。
その曲を聴いて頭に誰かを思い浮かべたこともあるだろうし、そんな過去も含めて、いるかもわからない恋人の存在に嫉妬する。

こうしてリアコになる。

気付いた時にはもう手遅れだし、そうなる前に感情や理性でどうにか止められるものではない。




つらつら述べたが、同担拒否もリアコも推し本人が嫌がっていたり禁止していない限り、本来は決して悪いことではないはずだと思う。
人には人の推し方があって推しに向ける愛情も感情も様々だ。

ただ、推し本人や同担など人様に迷惑をかけるような過激なオタクたちがどうしても目立ってしまうんだろう。

でも、自分を守るために同担との関係を絶っているオタクや、推しに迷惑がかからないようにひっそりと甘酸っぱい恋心を抱いているオタクがいることも知っておいてほしい。

推しが推しじゃなかったら、ファンじゃなくて1人の女性として好きだとちゃんと伝えられたのかもしれない。
ファンと推しの関係である今でさえ恥ずかしくて、好きも大好きもかっこいいも滅多に言えないけど。

でもわたしは、配信者としての彼しか知らない。苦しい。悔しい。

あーあ、むしろこっぴどく振られて大失恋をした方が諦めがつくのに。



脳内はいつもたらればに蝕まれる。


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