momo

ほんのり温度を感じるものごとを撮ったり綴ったりしています📝写真はInstagramへ↓

momo

ほんのり温度を感じるものごとを撮ったり綴ったりしています📝写真はInstagramへ↓

マガジン

  • 301号室

    ずっと心に住みついている思い出について、綴っています。

  • 本の部屋

    本棚へ大切にしまっておいて、何回も読みたい素敵な文章や言葉を集めています。

  • 時計の部屋

    過ごしてきた日々と、過ごしたい日々のことを自由に綴っています。

  • 旅の部屋

    旅の思い出をゆるりと綴っています。

最近の記事

「好き」が撚り合っていく、2023年

2023年、どんな1年だっただろう。 わたしにとっては、好きと好きが自然と繋がっていく1年だったように思う。 好きなアーティストさんのCDジャケットを好きなイラストレーターさんが担当していたり。 好きな作家さんと好きなアーティストさんが同じ本へ寄稿していたり。 そんなできごとが点在していたので、「好き」から目を離すことができなかった1年間だった。 だからこそ、真っ黒に塗りつぶしたいと願った夜だって超えてくることができたと思う。 そして、自分の中でも、好きなものごとが1本

    • 1日4万歩、足が棒になった旅 - バンクーバー

      ビクトリアでの滞在を終えて、フェリーでバンクーバーへ。 ビクトリア留学中の妹と半日だけバンクーバーを観光をする予定で、待ち合わせをしていた。 …のだけど、1時間経っても来ない。待てど暮らせど来ない。もし移動中だとしたら、妹がWiFiのない環境では連絡も取れない。 携帯もスマホもまだ普及していないときの待ち合わせって、寝坊かな?それとも何かあったのかな…?って不安になったり、ヤキモキするものなんだなぁ。 というメッセージを受け取ったのは、さらに1時間後。 日本でも家から

      • 突然はじまって駆け抜ける旅 - ビクトリア

        うう〜!無性に旅に出たい〜!!! という欲がいきなり生まれて、止まらなくなるときがある。 そんな時は、その勢いのまま航空券も宿も予約してしまうのが吉だと思う。吉どころじゃなく、大大大吉くらいだと思う。もちろん、会社員だからどうにかしてその気持ちを鎮めないといけない時もあるけれど。 今回は、どうしてもその気持ちを鎮められなかったときの話です。(ちゃんと休暇は取った) ◆前回の旅の話 初めて短期留学でトロントを訪れ、またカナダに行きたくなるまでの話です。 旅はとつぜんに

        • 「わたし」を再確認するための音楽

          時々、mol-74の『ミラーソング』のフレーズを鏡に向かって問いかけることにしている。 表情や顔色には自然と生き方が表れてくるような気がしているから、「いま自分の好きな自分でいられているのかな?」を再確認するために。 悩んだときや、自分を見つめ直したいと思ったときに寄り添ってくれるミラーソングは、まさにわたしの道しるべである。 音楽も歌詞もとても素敵なので、ぜひ聴いてみてほしい。 金木犀の香るやさしい季節 何かしら新しい1歩を踏み出すことになるのは、わたしにとっては

        「好き」が撚り合っていく、2023年

        マガジン

        • 301号室
          6本
        • 本の部屋
          10本
        • 時計の部屋
          3本
        • 旅の部屋
          5本

        記事

          体感-40℃、じんわりとした温かさにふれる旅 - トロント

          成人を迎える年、土下座までして父にお願いしたのは、まだそんなに昔のことではないような気がしてしまう。 1日レンタルの成人式の振袖と、1か月のカナダ留学。 考えるまでもなく金額的に釣り合うわけないのだけど、顔を合わせるたびカナダカナダと呪文を唱えるようにつぶやいていたので、きっともう嫌になって諦めてくれたのだろう。 常々「必要最低限のもの以外は自分で買え」と言う父が、成人式のための資金から渡航費を捻出してくれることになり、無事にカナダの都市・トロント行きのチケットを勝ち取った

          体感-40℃、じんわりとした温かさにふれる旅 - トロント

          午後8時、世界の一画を間借りする

          午後8時のカフェは優しい。 訪れたのがどんな人であれ、誰も拒むことなく「どうぞ」と受け入れてくれる。 この時間のカフェは、たしかに現実に存在するのに、どこか現実離れした空間。 今日どこかに「居場所」を落っことしてきた自分が、ほんのひととき、世界の一画を間借りさせてもらっている感覚になる。 ひたすらパソコンの画面とにらめっこする会社員。 参考書の上に突っ伏して夢の中にいる学生。 そして、今日の反省会をするわたし。 それぞれの時間が、それぞれの速さで、それぞれのベクトルで流

          午後8時、世界の一画を間借りする

          遺言はずっと褪せない愛だということ

          ご飯の量は「ふつうよりちょっと少なめ」がお決まりなわたしが、今日は大盛りを完食した。 「今夜が山場かもしれない」。 その言葉を耳にして、始発の新幹線で会いに行くと決めた翌朝、父方の祖父は亡くなってしまった。 日々の生活が忙しくてなかなか地元に帰れず(帰れなかったというより、孫に会うことよりもお酒を飲むことを好む祖父だったから、わざわざ会いに行くこともしなかったのかもしれない)、とにかく久しく祖父には会っていなかった。 最後に交わした言葉も思い出せなかった。 急ぐ理由が

          遺言はずっと褪せない愛だということ

          感性をとりもどす旅 - 淡路島・須磨

          「旅行」と「旅」のニュアンスがなんとなく違う気がして、最近は使い分けてみたりしている。 「旅行」はある程度用意していくもので、「旅」はその場で創るものというイメージなのかもしれない。もちろん、どちらの側面もあるのだけど。 今回は行き当たりばったりの旅をしたくて、ほとんどの旅程を前日の夜に決めた。明日は何しようかな?の時間って、ほんとうに楽しい。心の養分。 そんな2022年、秋のこと。 前日までのこと神戸に向かうまでの旅(前編)はこちら。 ゆるりと繋がっています。 淡

          感性をとりもどす旅 - 淡路島・須磨

          予想外からはじまる旅 - 鳥取・米子

          「ねぇ、鳥取行かない?」 同じ日に退職した先輩が、近況報告の席でおもむろに言った。 全国旅行支援も始まってお安く旅ができる!ということもあって、とりあえず、ふたつ返事で行ってみることにした。(無職だから暇だし。) そんな旅の記録です。 無職あらため 早朝、先輩と待ち合わせるはずが、なぜか遠方に住む父と手荷物検査場にいた。 娘が心配で付いてきちゃった…! というわけではなくて(むしろ日ごろは野放しにされている) なんと、ちょうど同じ方面への出張の予定だった。 父に

          予想外からはじまる旅 - 鳥取・米子

          ミラーソングと「わたしを取り戻す」までの半年間

          つらつら書いているだけで気分が悪くなってくるほどの日々を、毎年、春から夏にかけて4か月ほど過ごす。 今年はそんな状況をどうしても変えたくて、今日「わたしを取り戻せたな」と思えるまでの半年ちょっとのことをまとめておきたい🌿 3月1日 ー 髪をバッサリ切った いきなり「何か変えたい」「何か変えなくちゃ」という衝動に駆られて、肩にかからない長さまで髪を切った。 まだ冷たさが残る、でも何だか昨日までとは違う3月の風が首元を軽やかに駆けて行ったのが記憶に残っている。 そんな春に

          ミラーソングと「わたしを取り戻す」までの半年間

          感情の帰るところ

          結婚前に父が母へ贈った「青の画家」の絵。 実家のリビングに飾ってあるその絵自体はレプリカだったのだけど、なぜかあの寂しくて儚げな青色が幼いわたしの心を掴んで離さなかった。 ◻︎ ◻︎ ◻︎ もう何年も前の話。 生誕110年の大回顧展があると知ってすぐ、手帳にゆっくりと丁寧に予定を書き入れた。 あんなに気持ちを込めて一文字一文字丁寧に書いたのは、就職活動用の履歴書くらいだったかもしれない。 まるで好きな人に気持ちを伝えに行くかのようにドキドキして 本物と向き合う勇気が出な

          感情の帰るところ

          1月2日のシンデレラへ

          「結婚することになったよ〜〜〜!!!」 もう1年半くらい前のこと。朝の通勤電車の中で、高校時代の友人から幸せ溢れるメッセージをもらった。 いつもはただただ不快な満員電車も、隣に居る初めましてのサラリーマンとハイタッチでもしたくなるほど喜びで溢れていたのを覚えている。 ◻︎ ◻︎ ◻︎ 前に会ったのは、やっぱり1月2日だったっけ。 正月休みはいつも地元に帰っていたから、元日を家族とゆっくり過ごして、翌日の1月2日に会うのはもう暗黙の了解みたい。 今年はふたりの新居に招い

          1月2日のシンデレラへ

          それでもどうしようもなく愛おしい世界のこと

          由比ヶ浜まで徒歩数分の宿を取った。 なんとなく、このタイミングで朝日を見に行くことに意味がありそうな予感はしていた。 太陽におはようを言われる前にベッドから抜け出して、やわらかな朝焼けと潮の香りがする風を感じながらしみじみ思った。 わたしは本当に「自然になりたいなぁ」って。 光とか風とか、自然がどうしようもなく愛おしくて幸せでいっぱいに満たされて。だけど、どうしてわたしは一体になれないんだろうって切なくて。泣いてしまう。 今まで「写真が趣味です」と言うときに何となく違和

          それでもどうしようもなく愛おしい世界のこと

          雨の日は渋谷の夜を思って

          雑多な街、東京。 その象徴はまさに渋谷だと思う。 様々なものが反発したり溶け合ったりしながら、何とかうまいこと収まっている場所。だからこそ、蓋を開けたときの情報量の多さにいつも圧倒されてしまう。 遠巻きにスクランブル交差点を眺めていると、人の群れがくっついて、また離れて。 ふと。何度も忘れようとしたのに、いつの間にか私の中からするりと居なくなっていた人のタバコの香りを覚えて心がざわついた。 歩行者信号が赤に変われば、待ちに待ったぞ!と言わんばかりにまた車が走り出す。 忙

          雨の日は渋谷の夜を思って

          「あのね」 - 写真と言葉のこと

          「あのね、今日こんなもの見つけたの」。 1日の終わりに、遠くに住んでいる家族たちへよく写真付きメールを飛ばしていた。 今となれば懐かしいカメラ付き携帯電話には、学校の屋上に咲いた花とか、受験勉強中に見えた虹とか、友達のブレッブレの笑顔とか…そんな何気なくて大切な写真がいっぱい詰まっていた。 子どもながら日常の中に色々なことを感じたり、考えたりしてはいたけれど、私は思考を言葉にすることがとにかく苦手だった。 (今思えば、しっくりくる言葉を当てはめるのに長い時間を掛けていただ

          「あのね」 - 写真と言葉のこと