母
私のお母さんが妊娠していました。
私には1人妹がいますが、もう1人増えるということです。
男の子か女の子かはわからないけれど、兄弟が増えます
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4月下旬
お母さんの調子が悪い日が続きました。
理由は分からなくて、病院に行ったりしていました。
そして数日後、妊娠していることがわかりました。
その次の日からはお母さんの代わりに長女である私が家の家事や料理をすることになりました。
朝から夜までお父さんは仕事をし、私は家で朝ごはんと昼ごはん、夜ご飯を作りました。
お母さんはなんども「ごめんね」「ありがとう」と繰り返しました。
私はその度に「謝らないで」と言いました。
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夕飯を考えるのは楽しかったです。
今日はこれ作ろうとか、明日はこれ作ろうとか。
お母さんの代わりに頑張ろうと思いました。
今まで1度もやってこなかった料理、洗濯、掃除。
本当に大変で、今までずっと1人でやらせていたことを反省しました。お母さんってこんなに大変なんだなと改めて思いました。
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ですが、日が経つにつれて、私の体力がなくなっていきました。
私がやらなきゃだめだと思い、頑張って頑張って家事などをしました。
朝は妹と一緒に起きて、1階の掃除。もう時間は昼近くなのでお昼をコンビニに買いに行く。帰ってきたら夕飯の買い出しやお風呂掃除。夜になると作ったごはんを食べて、妹とお風呂に入り、洗濯をする。干し終わったら少し休憩。
少し、疲れてしまいました。
急に腕が重く、あがらなくなり、その場に寝転がりました。
寒気がするのに汗をかいたり、頭が痛くなったり息が苦しくなりました。
いつも飲んでる精神安定剤を飲み忘れてしまったのもあるかもしれませんが、その時死を覚悟しました。今生きてますが。
その時はとても怖くて、お母さんの近くに寄りました。
「大丈夫って言って」
そう言うと、お母さんは
「大丈夫大丈夫」
と手をさすりました。
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妊娠してから、お母さんは泣くことが増えました。
「もうこんな生活嫌だ」
と、泣いていました。
毎日毎日二日酔いのような気持ち悪さ、もう耐えられないと。
私は経験したことがないからわからないので、とりあえず「大丈夫だよ」「今だけだから頑張ろう」と言いました。
そう言うとお母さんはまた泣いて、ごめんねと言いました。
この間も
「まだ16歳なのに、全てやらせるのは申し訳ない」
と泣いていました。
確かに私は16歳だよ。高校一年生で、今まで1度も家事をやった事なかった。
だけど、全然苦しくないんだよ
お母さんはずっと気持ちが悪いんだから、その分私が頑張らなきゃ。
大丈夫だから、泣かないでと背中をさすりました
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前より好きなことをやる時間は減ったし、疲れることも増えた
だけど、こんな時こそ協力しなきゃと思います
ずっと、私が不安定な時に支えてきてもらったんだから、今度は私の番。
私がお母さんを支える番。
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