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ロシアウクライナ侵攻から1年を振り返る③経済制裁の影響は?

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みなさん、こんにちは。ディアナです。

前回の続きです。

今回も同じく某メディアから受けた質問をピックアップしてこの記事でも共有していこうと思います。

ちなみにここで共有するものはまだ掲載されていない回答(これから掲載されるかもしれない質問と回答)です。
メディアにまだ未掲載なものもメンバーには先行公開して行こうと思います。

経済制裁は効いているのか?
一方で、制裁はあまりきいておらず今年はGDP0・3%成長するとの予測もあります。生活は悪化しているのか?

経済制裁はエネルギーや金融分野における制裁措置によってロシアの石油や天然ガスの輸出制限・国内の企業に資金調達の制限、それからEUや米国からの輸入制限もありロシアの輸出企業にも影響が出る。

当初はこう言われていました。

先日行われたプーチンの年次教書演説ではほとんどが侵略を正当化するような発言が多かったのですが。その一部の内容では

「農作物が記録的な収穫だった」
「ロシアはもう外貨に頼らない」
「失業率を3.7%まで低水準にした」
「ロシアのインフレ率は4%だが、欧州は12%だ」

といった感じでプーチンはしきりに西側の経済制裁の失敗を強調していました。

プーチンが言うからプロパガンダに違いないだろうと思いがちですが
経済制裁の影響に関しては様々な専門家の声があります。

例えば欧米のメディアでも制裁によってEUの思惑が外れたことが繰り返し報道されました。

「経済制裁の影響は破滅的なものではなかったが、制裁によって欧州市民は当初の目的より遥かに多くの犠牲を払っている」
とイタリアの新聞「Il Fatto Quotidiano」に書いていました。

一方で経済制裁を受けたロシアは西側の思惑については
「西側は政治権力の交代と中央銀行を含む金融機関の弱体化を招き、資本逃避と自国通貨の破壊を誘発するような規模の経済危機をロシアに実現させたかったのだ」と指摘しつつ「しかし、いずれも起こらず結果インフレ率は安定しルーブルも上昇した。」と述べました。(タス通信より参照)

制裁が効いていないのはエネルギー価格が急騰しているからだという前提があって、ロシアの主な輸出品は石油、天然ガスなので前年度よりも儲かったことになります。

また、ロシアは自給自足できる国でもあるので完全に経済を破壊することは難しいと言う声もあります。

例えば、ロシアにあるポルシェのディーラーは経済制裁で輸入ができなくなったのですが、カザフスタンなどの裏ルートを使って並行輸入したり、
丸亀製麺やマクドナルドのインフラをそのまま使用して名前だけ変えてそのまま使ったり抜け穴だらけです。

「ロシアだけが経済制裁の影響を受け、他国は無傷」
多分この状態が理想だったと思います。

したがって、現時点では一般市民の生活に直接的な影響は少ないと思います。
実際にロシアに住む私の両親を見ても侵攻前と特に危機感や生活に変化はなさそうなので、そうなのかなと思いました。

ただし侵攻してから1年ほどしか経っていません。
ロシアの侵略行為が継続する限り各国から経済制裁が撤回されることはないと思うので、時間が経てばロシア経済に影響することも十分考えられるかと思います。


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