文フリ東京

芝居がしたい。自分の内にこもりたいわけでも、自分語りがしたいわけでもない。本当は旅に出たい。見たこともない場所に行きたいし、行く前とは違う人間になって帰ってきたい。自分以外の人間になりたい。それが無理なら自分以外の人間と関わりたい。言葉にできることも言葉にできないことも全部身体で感じたい。友達や恋人と一緒でなければ、手帳をぎっしり予定で埋め尽くさなければ、さびしい人間だとか可哀想な奴だとか言われがちな世の中だけど、「○○ちゃんと遊んだー!」みたいなSNSの投稿にはさして面白みを感じないのは、私はあなたの、独りの姿を知りたいからだ。人はみんな独りで、その独りを突き詰めていくことによってしか、本当の意味で人とつながることはできないだろう。あなたの孤独を煮詰めたエッセンスと、わたしの孤独を煮詰めたエッセンスとが、たまたま似たような言葉で語られるとき、なんとなく一人じゃないような気がする。いや違う。確かに私とあなたは独りと独りであって、そのままでいいんだ、と信じていられるような気がする。この本を手にとってくださった独りのあなたにとって、この本が、そういう存在になれたら、それがなによりのしあわせです。
そんな感じの作品集です。

・・・みたいな前書きからはじまる本を、本日文フリ東京 チ-23にて出してます。noteで書いたことを加筆したり集めたりもしてます。いろんなひとに、いろんな作品に出会えたらいいなあ。

17時まで、よろしくおねがいします。(現在進行形)

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