ミールスについて少しまじめに考える(序)
なぜミールスについて考えるか
私は、2022年6月に約3週間に渡ってカルナータカ州、ケーララ州、タミル・ナードゥ州各地方の都市に滞在し、ミールスを食べる機会や現地の方々と共に調理する経験に恵まれました。
その結果、──noteでミールスに関するいくつかの記事の投稿したように、これまで日本で食べてきたミールスとは異なるミールス像が見えてきました。具体的には、ミールスとして提供される料理の組み合わせと食の作法の関係性であり、こうした要素からミールスは構成されているのではないかと思い至りました。
ここではインド現地のミールスと日本国内の料理書やネットの情報から得たミールスの言説を比較し、検討を加えることを目的とします。
現地調査(2022/06/09~2022/06/24)
1)調査
・場:レストラン、ホームステイ先
・人:同じテーブルについたインド人、サーブした店員、ホームステイ先のインド人
・方法:
(1)ミールスの内容を写真、図で記録
(2)ミールスの説明を受けながらインド人と食事しつつ、その様子をビデオ撮影
(3)ミールスの説明を受けながら食事しつつ、内容をビデオ、文字で記録
(4)ミールスについて話を聞く
(1)レストラン6か所、ホームステイ先2か所で、概ねすべてのミールスを記録した。
(2)バンガロール、ケララのレストラン各1か所、タミルのホームステイ先1か所で記録した。
(3)バンガロール2か所、タミル2か所で記録した。
(4)ケララのホームステイ先1か所で記録した。
※本文は3部構成で書いていきます。まず(1)では料理本やネットの言説、あるいは飲食店で提供される料理を参照し、国内で流布されたミールスの定義を整理しました。(2)では、現地調査としてカルナータカ州・ケーララ州・タミル・ナードゥ州の3地域で食べたミールスを紹介します。(3)では(1)の定義と(2)の現地で食べたミールスを比較し、簡単に考察を加えていきます。
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