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ジョージアの旅1 クタイシとその周辺

ジョージアの都市といえば、首都トビリシを最初にあげる人は多いと思う。
なぜトビリシ周辺ではなくクタイシを旅するかといえば、ジョージア渡航前にインド・バンガロールに滞在していて、そこからクタイシ行きの航空券が安かったことが理由だ。

しかし、航空券を買うのが遅くなりトビリシ行きのほうが安くなってしまったが、クタイシ周辺のことしか調べていなかったため、トビリシからバスでクタイシにいくことになり、かえって移動費は高くついた。

トビリシ空港に到着後、バスステーションまでタクシーで向かったが、タクシーの運転手があまりに陽気で面くらった。イオセリアーニ[1]の映画の世界そのままではないかと。

トビリシからクタイシへの道中、一度パーキングで休憩があったのだが、運転手は休憩時間を乗客につたえず、聞いてもピースサインをするだけで、わたしを含めバスの乗客は困惑していた。
ピースサインで表した休憩時間が2分だったのか20分だったのかわからないまま、乗客がみなそろったらバスは出発した。

そんな楽しげな道中を経て、無事クタイシに到着した。宿は民家の一角がリフォームされゲストルームとなっていたが、想像よりはるかにきれいで素敵な部屋だった。

宿でのんびりした後、明日以降市街地に足を伸ばすため自転車を借りた。クタイシにはレンタル自転車の店があまりないため高めだった。なんなら目的地のワイナリーまでタクシーをつかったほうが安い。

自転車屋

夕食は、家族経営の家庭料理とホームメイドワイン推しのレストランでとった。

TOMA'S WINE CELLAR看板

料理は、食べ切れないほど出された。味は塩味、酸味、わずかな辛味がありハーブや香辛料が多く使われていた[2]。
ジョージアワインといえば、クヴェヴリ熟成で良くも悪くも風味が強い印象を持っていたが、ホームメイドの白ワインは、スッキリした味わいがあり、どの料理とも相性がよかった。
料金は食事とワインで50ラリ(2800円)だった。

前菜とワイン

初めての国では若干の不安を抱えながら過ごす場合もあるが、杞憂に終わった。ジョージア・クタイシ1日目は予想以上に楽しく過ごすことができた。



脚注
[1]オタール・イオセリアーニ:ジョージア出身の映画監督で、陽気でユーモラスな人物が描かれた作品に定評がある。私のジョージアへのイメージはこの人の映画によってつくられている。
[2]今思うと、ワイナリーの食事で出された料理──平焼きパン、トマトときゅうりのサラダ、くるみのペースト、チキンロースト、ハチャプリなど──の構成はおおむね共通していて、イメレティ地方の郷土料理だったのかもしれない。

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