続・留学奨学金に全部落ちた話

みなさん、こんにちは。

以前執筆した、留学奨学金に全部落ちた話がリアクションは貰えないものの、最もアクセス数を集めているnoteの一つなので、今回はその続きとして、奨学金に全落ちしてからの今までの動きについて書いていこうと思います。

絶望〜立ち直り

以前のnoteに書いたように、奨学金全落ちが判明したのは、2019年3月上旬のJASSO奨学金お祈り受領時でした。それなりに悲劇だったこともあって、そのあと3月中旬まではしばらく落ち込んで、何も考えたくない状態でした。

というのも、JASSO奨学金の選考は背水の陣で挑んでおり、面接・スピーチ練習も複数回こなし、本番もまあまあ手応えがあったくらいだったので、なぜお祈りされたのかが理解できなかったからです...

そんな中で、3月下旬には卒業式があり、そのおかげか、なんとなく「新たな門出」を感じて気持ち的に少し吹っ切れた自分がいました。それに加え、この時点で合格していた、進学先のシェフィールド大学の担当者の方と、1時間近く1対1で話をすることができたのが大きかったです。

大学担当者との面談

シェフィールドの担当者との面談で何を相談したかというと、主に奨学金に関する話を中心に聞いていました。つまり、「日本の奨学金に全落ちしてしまったので、何か見込みのある奨学金はないか?」ということです。

レジュメ(履歴書)+ 成績証明書を持ち込んで、自分の経歴や成績について事細かに説明すると、担当者の方から、

「あなたの成績やバックグラウンドはかなり見込みがあるので、大学の奨学金にぜひ応募してみることをオススメする。」

との旨のコメントをいただけました。これを聞いて、やるしかないと思った私は、4月末ごろ締め切りであった、シェフィールド大学の奨学金に応募することを決めました。

積極的アウトプットの開始

4月からは、かねてより研究室の先輩に勧められていた、ブログやnoteによる発信を始めました。正直な話、奨学金に全落ちしていなかったら、ブログやnoteで情報を発信する努力はしなかったと思います。

この時点までブログやnoteをやっていなかった理由としては、不特定多数の人が閲覧する状況なので、個人情報がダダ漏れになったり、誹謗中傷とかそういうのが怖かったというのがあります。

今でもそういったリスクが怖くないかと聞かれると、もちろん怖いですが、借金をしてまで大学院留学をすると決意した以上は、自分を発信し、コミュニティに認知していただかないと、生き残れないなと思った次第です。

もし、留学費用を全額補える奨学金をいただいていたら、それに甘んじて、ここまでの危機感は感じていなかったと思います。その意味で、奨学金に全落ちしたことは大きな転換点になったなと感じますね。

ちなみに、アクセス状況についてですが、技術ブログの方は、Kerasを学ぶDeep Learning入門の記事が人気で、毎日合計10人程度のアクセスがあります。一方で、noteの方は、日によってかなり波がありますが、この5ヶ月間で合計1,100以上のアクセスがありました。10本程度しか記事を書いていないこと + 留学というニッチな話題についてしか書いていないことを考えると、中々のアクセス数なのかなと思います。

奨学金獲得リベンジ6連戦開始

4月からGW明けの5月上旬までは、国内外問わず、給付型奨学金の募集が各財団・企業から集中的にあります。幸い、4月にはある程度奨学金全落ちの悲劇からは吹っ切れていたので、条件が見合う財団は時間の許す限り全て出すことにしました。

結果として、先ほど紹介したシェフィールド大学の奨学金を含めて、6つの奨学金に応募しました。振り返ってみると、この時期は、研究室内勉強会の準備もしつつだったので、かなりキツかったですね。

5月末から、奨学金選考の結果が少しずつ返って来ました。

1つめの国内財団の奨学金はダメでした。余りにも倍率が高すぎたようでした。

2つめの奨学金の結果は、シェフィールド大学の奨学金選考通知でした。メールが届いて、「あ、だめだな。」と思いました。というのも、

You have been placed on our reserve list.

とメールに書いてあったからです。

ちょうどこの時期、研究の方で、サマースクールの選考結果が届いていて、似たようなメールをもらい、最終的には落選するという結果に終わったので、ダメと決めつけていた訳です。

まさかのUCL合格

5月31日の朝、家を出る直前に、University College London(UCL)から「Application Portalに更新があるよ。」というメールを受信しました。すぐにPCで確認してみると、なんと、「MSc. in Machine Learning」に合格したという通知でした。

第一志望のコースだったので嬉しかった反面、当時シェフィールドに進学することを前提に既にデポジット等を払っていたので、再び悩んでしまうことになってしまいました。

UCLのカリキュラムや研究体制はかなり充実していて、やはり進学したいという気持ちはかなりあったのですが、授業料が高い上に、ロンドンという立地上、物価もかなり高いので、奨学金に全落ちした自分には、UCLへの進学を選択肢に入れることは到底叶わないものでした。しかも、合格通知を貰ったのがこの時期だと、UCL内の奨学金の応募にも間に合わないため、完全に自費=借金になってしまう可能性がありました。

(留学を考えている人向けの話ですが、世界ランキングが高くなればなるほど、理系のプログラムは授業料がそれに比例して高くなっていく傾向があります。私が出願した大学は、UCLとエジンバラ大学とシェフィールド大学ですが、ランキングも授業料も、UCL > エジンバラ > シェフィールドの順で高かったです。)

まさかのシェフィールド奨学金合格

そんな所に、シェフィールドから、6月19日の夜、奨学金の受給者に選ばれたというメールが来ました。前述したように、落ちただろうなと思っていたので、この逆転劇にビックリしすぎて、声が一瞬出なくなりました。すぐに母親に電話をして報告をしたのを覚えています。苦労して申請書を書き上げた甲斐があったと強く感じました。

それからは、シェフィールド大学に歓迎されているなと感じるようになり、悩みも吹っ切れて、UCLを蹴って、シェフィールドに進むことを決めました。そもそも、シェフィールドに進学しないと借金がかなりキツくなる上、シェフィールドの音声・言語処理専攻にもかなり層の厚い研究者が集っているので、今の自分を成長させるのには十分な環境だろうと思っての決断です。

奨学金に落ちるのに慣れてきた

簡単に言ってしまうと、そのほかの奨学金の選考は国内財団の1つを除き、全て落ちました。したがって、6戦2勝4敗でした。書類で自分の価値を伝えるのはそれなりに得意なことと思っていたのですが、かなり厳しい結果に終わりました。

ちなみに、流石にここまで来ると、奨学金選考に落ちるのに慣れてきたため、ほとんどショックを受けなくなってきました。落ちたのが判明しても、「あー、落ちちゃったか...」程度で済みます。思わぬ経験による副産物かもしれないですね。

まとめ

というわけで、以上が続・留学奨学金に全部落ちた話となります。9月3日に全ての奨学金選考の結果が出揃ったので、そのまとめとしてのnoteでした。

今回の奨学金リベンジマッチは、6戦2勝4敗で、金額ベースに換算すると、100万円程度の奨学金をいただけることになりました。留学に必要な合計額が、約500万円であることを考えると、5分の1は確保できたことになります。

この1年半という長い間、苦しみながらかき集めた100万円なので、今の自分にはお金のありがたみを今まで以上に理解できるようになった気がします。これでいて、進学後の進路をしっかりと切り拓くことができれば、もう文句なしです。

また、最後の手段として8月末に始めたクラウドファンディングも,おかげさまで、20名近くの方にサポートいただき、本当に感謝しております。感謝してもしきれないです。ありがとうございます。

・参考リンク(留学奨学金に全部落ちた話)



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