見出し画像

第10章 クチュームを買う。-カメラマンがバニラ農園と出会う物語④-

リフへの出発は明日となった。
その準備として、その島の酋長さんやバニラ農園を見せてくれるオーナーさんにクチュームを渡さないといけないらしい。

クチュームとはなんぞや?
と私も初めは思いました。

日本語で検索しても、フランス語で【仕立て】という意味だったり服のブランドなどが出てきますが、クチュームとは要するに【お土産】のような役割です。
その土産に、少しばかりかお金を一緒に渡すという文化のようです。

その昔は、クチュームにはコウモリを捧げるのが一般的だったようですが、最近ではお菓子や物など喜んでくれそうな物なら何でも良くなったそうです。

クチュームを渡すことで渡された方も遠い所からありがとう。何かお返しを。というように現代の物々交換のような文化が残っています。
日本でもこんな感じのやり取りはよく見るので、【思いやり】は世界共通なんだなと思います。

一つ大きく違うのは、まずはその村を見させてもらうためにその区画の酋長さんに「これから見せてもらいます」という挨拶と共にクチュームを渡すことです。
そして、日本のお土産とタバコ、現地で買ったパレオに現金1000XPF(1,300円)を包んで渡します。

パレオはヌメアの市場やスーパーに売ってる

今回私は子供がいる所にも行くため、日本の縄跳びや折り紙。お面なども持ってきました。

ひょっとこ面

イルデパンなど日本人や外国人が多く遊びに来る島には観光産業だけあって基本的には挨拶やクチュームなどは必要はない。

リフ島は観光客はごく一部ダイビングなどでくる客くらいで、バニラをわざわざ見にくる観光客はいない。地元のツアーで主催しているバニラ農園見学ツアーに組み込まれているが当然これもクチュームの必要はない。

地元のメゾン・デ・ラ・バニー社主催の農園ツアーは毎日やっている

私が今回行くところは個人で運営されている農園なのでクチュームが必要となる。
要するに一見さんお断りのところを手土産なしで見せてくれはできないということだ。

明日の出発は朝7:20発の飛行機。今の所キャンセルの通知はないため予定通りだ。
6時前には空港に着かなくてはいけないので朝も早い。
安藤さんに食事をご馳走になり明日に備え就寝。


ご主人が魚料理を作ってくれた


何の魚だったか忘れたがホクホクして最高に美味かった!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?