見出し画像

「木原事件」が炙り出した警察行政の問題点:原口一博議員の『質問主意書』に政府はまともに答える姿勢がない

週刊文春が一連の「木原事件」を報じたことで、日本の警察行政が「政治による影響」を受けており、法治国家が根幹から揺らいでいることが明らかになった。

なかでも露木警察庁長官が個別の案件について「事件性がない」とコメントしたことはその典型といえる。

この件を問題視した原口一博議員は国会に以下の『質問主意書』を提出した。

原本はこちら


対する政府側の『答弁書』がこちら👇

原本はこちら


以下、質問と答えを並記するが、官僚側の答弁を見る限り、まともに答える意思はまったく感じられない内容である💢

いかにふざけた答弁書になっているか、ぜひ目を通してみてほしい。


●質問1
右事件に関して、記者会見において、警察庁長官が事件性の有無に関する発言をした理由は何か。

●答え1
お尋ねについては、御指摘の記者会見において、警視庁における個別の事案に関する質問を受けたこと から、警視庁において対外的に明らかにした内容に触れつつ、必要な回答をしたものである。


●質問2
右事件を除き、記者会見等において、警察庁長官が個別の事件の事件性の有無に関する発言をした例は あるか。また、例があるとすれば、それはどのような理由からそのような発言をしたのか。

●答え2
お尋ねの「記者会見等において、警察庁長官が個別の事件の事件性の有無に関する発言をした例」の具 体的に指し示す範囲が明らかではないため、お答えすることは困難である。


●質問3
国家公安委員会が警察庁を管理することにより、警察の民主的管理を保障するとともに、政治的中立性 を確保することとされていると承知している。警察行政の政治的中立性を確保するために、具体的にどの ような仕組みが設けられているのか。また、その中において、国家公安委員会委員長は、具体的にどのような役割を果たしているか。

●答え3
⇒質問3〜5までまとめて下記にて回答


●質問4
国会議員が警察庁に直接働きかけ、警察行政の政治的中立性が侵されることのないよう、どのような仕 組みが設けられ、具体的にどのような対策が講じられているか。

●答え4
⇒質問3〜5までまとめて下記にて回答


●質問5
国会議員の働きかけや忖度により捜査の公平中正が歪められることはあってはならないと考える。都道 府県警察における捜査が国会議員の影響を受けること又は受けているとの誤解を招くことのないよう、ど のような仕組みが設けられているか。

●答え3〜5
お尋ねの「仕組み」及び「対策」の意味するところが必ずしも明らかではないが、警察法(昭和二十九 年法律第百六十二号)において、警察は、その責務の遂行に当たり、不偏不党かつ公平中正を旨とすることとされ、また、警察の民主的運営の保障と政治的中立性の確保を図るため、同法において、国家公安委 員会及び都道府県公安委員会を置き、国家公安委員会は警察庁を管理し、都道府県公安委員会は都道府県 警察を管理すること等とされている。
また、お尋ねの「役割」の意味するところが必ずしも明らかではないが、同法において、国務大臣をもって充てられる国家公安委員会委員長は、会務を総理し、国家公安委 員会を代表することとされているほか、国家公安委員会の議事について表決権を有しないところである。



これらの回答から役人がどれほど低い意識で仕事をしているかが見て取れる。

警察行政どころか議会さえまともに機能していない日本。

法の支配も民主主義もただの看板に過ぎないものとなってしまったようだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?