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VeVeでも使われているGoChainについて調べてみた

GoChainを調べた背景

先日のNon Fungible TokyoのスポンサーセッションでVeVeを知ったぐらいの新参者ですが、VeVeの裏側でも使われているGoChain(ゴーチェイン)が気になったので調べてみました。
VeVeについては以下ツイートがよくまとまっています。

GoChainにたどり着いたのはVeVeのカーボンニュートラルなNFTプラットフォームがどのような形で実装されているか気になったからでした。

VeVeが計画しているブロックチェーンインフラでは、消費電力の増加を招くマイニング報酬を経済的インセンティブとして採用せず、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)を採用するイーサリアムブロックチェーンと比較して99%の二酸化炭素排出量を抑えることができるという。VeVeは最終的に、NFTの鋳造に必要となる二酸化炭素排出量を100%相殺することを目指す。

PoWと比較してこれだけパフォーマンスが高い実装をどのようにして目指していくのか気になり調べているとVeVeのトークンシステムを開設してるECOMIの記事にたどり着きました。

記事内で以下の言及がありGoChainにたどり着きました。

Note: At the time of writing, it is a GO20 token (GoChain). However, VeVe is currently migrating to Ethereum via Immutable X, at which point OMI will also migrate to ERC20.
執筆時点(2021年6月24日)では、それはGO20トークン(GoChain)です。しかしながら、VeVeはImmutable Xを通してEthereumに移行しており、その時点でOMIトークンもERC20に以降する予定です。

どうやらEthereumに移行準備しているものの現状はGoChainで動いているらしいということでその仕組を調べてみた。

GoChainとは?

GoChainの公式サイトでは以下のように紹介されている。

GoChain pioneered the Proof of Reputation consensus (PoR), developing a network in which nodes are hosted by known and “reputable” corporations or organizations such as Lenovo and DISH Network. These nodes foster the growth of the network while providing security through their geographic distribution.

GoChainはProof of Reputation(PoR)コンセンサスの先駆者であり、LenovoやDISH Networkなどの有名で「評判の良い」企業や組織がノードをホストするネットワークを開発しました。これらのノードは、ネットワークの成長を促進すると同時に、地理的に分散していることでセキュリティを提供しています。

どうやらPoRというコンセンサス・アルゴリズムを使っているらしいのだが、ノードとなっているのは企業や組織らしい…。このPoRがパフォーマンスの違いを引き出しているみたいなのでPoRの仕組みについて調べてみる。

Proof of Reputation(PoR)とは?

Proof of Reputation(PoR)については以下がよくまとまっていた。

Proof of Reputation(PoR)とはProof of Authority(PoA)の仕組みをアップデートし、より協力でセキュアなものらしい。
前身となるPoAは、権威性そのものを承認方法とするコンセンサスアルゴリズム。
PoWやPoSと違って分散型ではなく中央集権的な手法ですね。

Proof of Authority(PoA)のコンセンサスアルゴリズムが作られた背景は以下のnoteが参考になりました。

このPoAをさらに権威性ではなく評判を担保とすることで、システムに対して悪意を持った働きを制限する仕組みを作ったのがPoRです。

A participant (a block signer) must have a reputation important enough that they would face significant financial and brand consequences if they were to attempt to cheat the system. POR uses companies as validators not individuals.
参加者(ブロック署名者)は、システムを不正に利用しようとした場合、経済的にもブランド的にも重大な影響を受けるほどの重要な評判を持っていなければならない。PORは個人ではなく企業を認証者として使用する。

金銭やブランドなど個人よりも遥かに失うものがある企業を承認者とすることによって、より不正の起こりにくい承認プロセスを作ろうとする構想ですね。

他のコンセンサスアルゴリズムと違ってかなり中央集権的なものですが、承認者を複数の企業や組織とすることで一定量の分散性を取り入れているのがこのPoRです。なので中央集権的とはいえ、承認者の中で51%以上を制御しない限りは悪意がある攻撃ができないです。

GoChainのパフォーマンスは?

以下GoChainの公式Twitterでシェアされていたパフォーマンス比較表。

・秒間トランザクション数:1,300
・トランザクションフィー:$0.01
・トランザクションレイテンシー:5秒
・バリデーター数:21
・これまでの総取引数:2,500万回

取引回数こそEthereumやBinanceにはかなわないものの、中央集権的なプロセスであるが故に手数料や秒間のトランザクション数ではかなりパフォーマンスがよく見えますね。
※ちなみに比較表にないSolanaでは秒間5万回トランザクション処理かつトランザクションフィーも0.00005ドルなので、それと比べるとかなり見劣りはします 笑

GoChainが使われているサービスは?

VeVe以外にも以下のようなサービスで使われている。

▼ Chainparecy:トレーサビリティ系サービス

▼ GoSawp:GoChain版のUniswap(分散型取引所)

▼ GoFS:GoChainを使ったIPFS(InterPlanetary File System)

中央集権的な分散型台帳という形ですが、プライベートチェーンで構築するようなサービスには良いのかなと思いました。
とはいえVeVeはImmutable Xを通してEthereumに移行していくとのことで、今度はImmutable Xについて調べてみようと思います。

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