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時効録:突撃、大阪の廃旅館(※写真多め)

時効録とは

僕が昔に体験経験したことを、自身の記憶整理も兼ねて書きます。

僕はノンフィクションの気持ちで書いていますが、年数が経過しているためうろ覚えな箇所もあるので皆さんは半分フィクションの認識で読んで頂ければと思います。最後まで読んで頂ければ幸いです。

「時効録」について特に起源主張しませんので皆さんどうぞご自由にお使い頂き、バンバン過去の体験談を公開してください。

※本記事は廃墟廃屋探索を推奨する意図はございません。

本編

僕は高校生の頃から色んな意味でヤバイところを訪問探索するのが好きで、電波系の住人が住む家から、今現在訪問してそれがバレると社会的にヤバくなりかねない場所、そして心霊スポットへ一人で行っていました。心霊スポットは色々あるのですが高校生当時はダムや公園が中心です。高校生は行ける範囲なんて限られていますし、今振り返ると可愛いところばっか行ってましたね。

ある日、いつものようにインターネットで次に攻める心霊スポットを探していると、とある大阪の廃旅館を見つけました。名前は現時点では伏せますが、大阪では結構有名らしいところです。A旅館とでも仮称しましょう。場所を調べれば電車を乗り継げば辿り着けそうなところです。(概して有名な廃墟廃屋は鉄道アクセスが悪いです。そもそもアクセスが良い立地なら特段の事情がない限り廃墟廃屋になりませが。)

当時の僕は廃墟廃屋へ行ったことが無く、A旅館の立地が高校生でもギリギリ訪問できる場所だったことに惹かれ「よし!行くか!!!」と秒で決めました。時期は高三の冬です。取り敢えず厚着して向かいました。その辺の公園に行くノリの出立(いでたち)で。

電車を二回ほど乗り継ぎ、ネットの情報を頼りに目的地へ向かいます。

上に載せた写真のように、ありがたいことに先人たちが道を示してくれています。「人が通ったところに道はできる」━フランツ・カフカの名言━ですね。文脈知りませんが。ちなみに少し脱線しますが、廃墟になった遊園地へ行った時は、雑木林の奥にある鉄格子の扉の一部が切断されており事実上の侵入路ルートになっていました。はい。…見えてきました!これが噂のA旅館か〜。

…いや〜〜〜思ったより雰囲気がヤバイな。これまで心霊スポットといえば公園とかダムしか行ったことがなかったので、実際に廃墟廃屋を間近で見て受ける印象はインターネット上で公開されている写真を見るのと全然違いました。「いや、これ公園に行くノリじゃアカンわ」と一瞬で悟ったのと、普通に怖くなってビビり散らかしたのでその日は外観だけ確認して帰りました。俺は弱い。

装備を整えます!登山靴(釘とか散乱した突起物を踏み抜かないため)、防刃手袋(ガラス片などによる傷防止)、防塵マスク(アスベストなど有害物質の吸引防止)、ヘルメット(説明不要)を買いました。はい、側から見たらミリオタみたいなキモオタの完成です。ミリオタがキモいという意味ではないです、念のため。

そして再度A旅館を訪れ覚悟も完了し、中へ入った瞬間に部屋の入り口上部に置かれたリ●ちゃん人形が視界に飛び込んできて心臓が止まりかけるアクシデントにも負けず、歩みを進めます。

マジで心臓止まりかけた

⬇︎内部はこんな感じです

"”荒廃””の一言に尽きます。もう爆サイ並みに荒れまくりです。しかし落書き多いな〜。みんなやりたい放題しすぎではないでしょうか?もう終わりだよこの旅館。

なお!こういう廃墟廃屋の類はあらゆるところが腐敗腐食してますので、一歩一歩慎重に足を進めてください。いきなり床が抜けるとかマジであります。ですので写真撮影をする前にまず部屋をくまなく確認することを推奨します。カメラ構えながら歩くのはマジで危ないですよ!落下→身動き取れない&怪我→救急車が呼べない、のコンボで最悪は死にます。

こういう階段とか特に注意が必要

落書きが多いといえども雰囲気はバリバリに怖いので、昼に来て本当によかったと思いながら階段を登ります。ひとまず1階〜2階の全部屋を見て回りました。ぶっちゃけ途中からは「荒れてんな〜」レベルの感想しか浮かびませんでしたが…。慣れって怖いですね。

最上階の3階へ到着しました。引き続き部屋を見て回ります。

小火の跡?よく見ると「参上」とスプレーかなにかで書かれています。""参上""じゃなくて""惨状""だろ。

残すところは一番奥の部屋だけとなりました。「まあ普通に荒れてんだろうな…」と思いながら部屋へ入ると、この部屋だけ別構造らしく盲腸のように突き出た空間がありました。取り敢えずそこを見てみました。

正面から見た写真

「ん?なんかここだけ壁が綺麗じゃね?」と疑問に思いながら視界を下に向けると、そこには明らかにこの荒廃したA旅館の雰囲気から浮いている不自然に綺麗な畳(1畳)と枕がありました。そして散乱するレジ袋や食べ物の袋。

───人が住んでるわ、多分

その思考が浮かんだ瞬間に、ダッシュで部屋を出て階段を駆け降りてA旅館から脱出しました。今振り返ると、運悪かったらここで足場抜けて死んでました。また、あとから調べたところ、廃墟廃屋に人間(要はホームレス)が住み着いていることがあるそうですね。基本的に人は寄り付かないし雨風も凌げます。廃墟廃屋はうってつけの環境なんでしょう。

本当にA旅館に人が住み着いているのかは定かではありませんし、もう取り壊されたので確かめる術はありません。ただ当時あの瞬間に浮かんだ思考は確信めいたものがありました。

怪談みたいなオチとかは特にないです。

おわりに

このA旅館にはその後2年ほど何回か通っていました(馴染みの飯屋?)。不思議と一度訪れた廃墟廃屋に対しては恐怖心がなくなります。むしろ親しみが湧いてきます。俺だけは忘れずに行ってるからな〜的な感情です。A旅館については本当に人が住んでいるのか、住んでいたらその人に話を聞きたかったからよく行っていたというのもあります。

しかし残念ながら先述したようにA旅館は数年前に取り壊されてしまいました…が、このA旅館については当時より僕自身で情報収集してそれなりにまとまった形の研究レポートを作りましたので、気力があればnoteで公開しようと思います。

最近は廃墟廃屋に全く行けておらず、この記事を書いているうちに「久々にどっか行ってみるか〜」と思いましたが最近は迷惑系?YouTuberが訪問したりする影響で色々と廃墟廃屋訪問を取り巻く環境は厳しいようです。普通に不法侵入ですしね。時効なんで本記事を書いた次第です。

「気になってるヤバそうなところがあるんだけど!」があれば連絡ください。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

以上

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