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北海道一周旅<DAY0>開戦前夜

<DAY0>開戦前夜-今ならわかる歌詞の深み-

開戦前夜の、この、カンジ。

遠足前夜はおやつの数を永遠に数え、試験前夜は朝まで漫画を読み、引越前夜…前夜というかもう当日の朝に業者ピンポンされるまで荷造りは終わらない。これみんなやってますね?みんな俺と同じはずだ。

という訳で、まずは前夜譚的にこの旅に至るまでと計画と準備について記します。


今回の旅の目的は2つ。1つ目は毎年8月第2週の金曜~日曜朝にかけて、北海道は石狩湾にて開催されるフェス「RISING SUN ROCK FESTIVAL in EZO」。

改めて振り返るとこのフェス1999年からやってて、自分もわりと初期から通ってたという史実にひっくり返ったんですけど、さすがにここ3年ばかりはアレがアレだったから泣く泣くお休みしてまして。

直近では2019年に飛んだものの、台風とバッティングしてやっぱり初日だけ中止になったのが最後だったので、今年はそのリベンジでもあったんですね。

あの年はねえ(ろくろを回す音)、日本のオルタナティブ・ロック界隈では伝説のバンド「NUMBER GIRL」が17年ぶりに復活してライジングのステージに立つって告知されて「まじかよ久々に北海道飛ぶわ!」って友人も沢山いたんですよ、それが中止て。

しかも翌日ナンバガは日比谷野音でワンマンだから振替もできないって告知されてさ…日比谷を捨てて前乗りしてたわたし達は泣きながらお通夜ジンギスカンするしかなかったし、仕事上がりで急いで飛んだのに新千歳空港着いた途端初日中止のお知らせがお届けされたアーティストも友人も真顔だったからね。

でもそこは逞しいエゾロッカー、同じく夜のすすきの交差点に放り出された勇者達は各自勝手に集合して路上飲みを始め、ギターを抱えた自称路上ミュージシャンも合流し盛大な路上カラオケ大会が開催され、一部のアーティスト達もライブハウス貸切で急遽フリーライブを開催してくれたりして。

あの街が一日限りの下北沢状態になったのも今では本当に良いOMOIDE IN MY HEADだよ…だってライブ帰りにすすきのの絶品24時間おにぎりをテイクアウトして、金ローの千と千尋の神隠しをハク様のモノマネしながら観たからね。ライジング始まったなー(ろくろ終了)。

ハク様「たらこ大葉(塩)とトロさば(醤油)だよ、お食べ」

そして今回の旅のもうひとつの目的「ゴールデンカムイ展」。2022年4月に連載完結したその記念として開催された東京、京都、福岡に続いて2023年は満を持して作品のホームとなる北海道は札幌と函館にて開催ッ!とまず春札幌の開催期間が告知されまして。

遅いお花見シーズンに札幌開催するの素敵すぎる!ってことは?函館開催は夏のはずだから…?もしかしてライジング期間と被るのでは頼む!!!!!て祈ってたらばっちり被ったんですね。やったぜ。

例年ならライジング終了後の日曜はひとまず寝て(日曜夜明けまでやるからライジングな訳です)、札幌ごはんを回収してそこから日帰りできる範囲内をさらっと観光するか、温泉やマッサージなどメンテ日に充てるかして月曜のんびりモドリ、ていうスケジュールを組むんですけど、さすがに札幌~函館はまあまあ距離あるし…って地図とにらめっこしてたら途中にウポポイも登別もあることに気付きまして。

わあどっちも行きたい!でもだったら旭川とか網走にも行きたい!てかフェス後1日で全回収とか無理すぎん?と真顔になった直後「もうだめだ全部行こう」と決意、聖地巡礼のプロや乗り鉄神の旅レポ情報達を総動員リサーチして計画を練り直しました。

北海道の旅は車があると本当に便利なのだけど、ペーパードライバーかつビールクズ(言い方)の身なのでソロ旅だと移動は公共交通機関がメインになるから…としょんぼりしてたわたし、諦めないで!

北海道には!北海道全域のJRとJRバスが7日間乗り放題の!「北海道フリーパス」が!あります!

この北海道フリーパスお盆前の有効期間は8月9日(水)まで。今年のライジングは8月11日(金)~13日(日)朝まで。逆算してソロ活動で8月2日(水)から前乗りするとして、7日間で北海道をぐるっと回りつつ、いつも自分含めたフェスチームが北海道に前乗り集合する8月10日(木)を札幌エリアの回収日にすることで、夕方からはみんなと合流できそうな事が判明。

いつかやりたかった北海道一周をこのタイミングで実行するの運命すぎる。


そうと決まれば速やかに休暇申請や社内外各所への調整などさまざまな根回しを行い(上長への打診は飲み会の時に実行するのがダメな社会人の嗜み)、仕事を倍速でこなし、映画館通いや録画消化も通常運転でこなし、北海道各エリアの主要スポットと聖地と宿とお店と時刻表を仕事の50倍の熱量でリサーチし、あとはパズル方式で組み込んでいくだけなのに、その間にも次々発表される展の関連イベントやキャンペーン情報量がもうとんでもなくて。

当然これらも全回収しなくちゃだからこのパズル超むずい!でも超楽しい!

なに?函館はこの期間港まつりで8月1日は花火大会開催!?じゃあ更に前乗りするする!えっ箱館奉行所であの漫画(あの漫画)作中スポットをガイドしてくれるの?まじで?いいんですか絶対に行きます!…待ってこの日は昼には函館出なくちゃじゃん…(5秒後)OKわかったもういっそ宿変するわ、さすがにここなら小学生でも遅刻せんじゃろ!えっ展のラッピング車両!?しかも五島軒が「土方さんには初代料理長がお世話になったので」って貸してくれた車両?なにそのいい話激アツすぎる絶対乗りたいし乗れなくても並走したい!えっ作中シーンのパネルで彩る函館名所フォトスポット開催?こんなおまつり参加するに決まってる!スポットはここと、ここと…はっ、ここってもしかして縦と横の映画ロケ地では?うわーそうだった函館ってダブル聖地なんだったしまったそっちも行かなくちゃ!あ~函館滞在1日増やしてホントよかった~絶対全部回るね~~~!みたいな。

パネルは全部無料エリアに設置してくれてたの優しい

そんな脳内大騒ぎで作成された行程表は当たり前だけどとてもここには書ききれないレシート状態になったので、ひとまず過去のゴールデンカムイARスタンプラリーコンプリート経験のあるプロ道民様にそのレシート行程表をまんま送り付けて道民チェック&校正してもらいました。北から目線ホント大事。

まず「坂道の街・函館をチャリで巡ろうとすな」って叱られて、その時は「またまた〜大袈裟な〜」て思ってたんだけど現地でモータリゼーション試され洗礼を受けたので後述しますね。

そして各種予約まわりはチケット争奪戦の如く勝ち進め、出発前のワクチン接種も完了、パッキングしてフェス装備だけ先に札幌の宿に送ってあとは飛ぶだけ。

いざ、試される大地。

この後盛大に試されることを僕達はまだ知らない

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