見出し画像

世界の真理とは何か?

最初の疑問なのであえて核心をつくものを持ってきた。この世界はなぜ存在するのだろうか。どのように世界は回っているのだろうか。これから世界はどうなっていくのだろうか。このような疑問は誰もが一度は抱いたことがあると思う。それらをすべて説明しうる世界の真理について今回は考えていこうではないか。

まず、初めに考えたいのは世界の真理に対して本気でアプローチしているのは誰かということである。それはおそらく様々な分野の学者であろう。彼らはそれぞれの学問を追究することでこの世界に存在する普遍的な真理を解明しようとしている。

物理学を例にとってみよう。これは少し専門的な話になるが難しいところは省くので気楽に読んでほしい。物理学ではこの世界で働いている力は「重力」「電磁気力」「強い力」「弱い力」の四つしかないとされている。そして、物理学の運動方程式によると物体にかかる力が分かればその物体の運動が分かることになる。したがって、この四つの力を理解することができれば世界の運動を記述することができるのだ。もちろん物理学者は昔からこの四つの力を統合した理論を組み立てようと試みてきた。この四つの力を統合した偉大な理論は超大統一理論(万物の理論)と名付けられている。この理論が出来上がればそれは世界の動きを記述し、我々は過去も未来もすべてが分かるようになるとさえ言われている。では現状ではどこまでたどり着いているのか。「電磁気力」と「弱い力」を統一した電弱統一論は1900年代後半にすでに完成している。しかし、その次の「強い力」の統合は様々な理論があるがどれもしっくりくるものではないようである。さらに次の「重力」の統一は、かのアインシュタインもさじを投げたと言われている。このように世界の動きを記述する超大統一理論は一筋縄ではいかないのは明らかであるが、それでも物理学者はそれを夢見て日々研究に没頭しているのだ。

物理学に限らず様々な分野の学者が日々世界の真理に近づこうともがいている。では彼らは世界の真理にたどり着くことはできるのだろうか。もちろんある学問を発端としてそれを極めていけばかなり正確で普遍的な理論が完成するだろう。しかしそれは世界の真理を垣間見ているだけではないだろうか。

フランスの歴史学者ジュール・ミシュレはこう語っている。「皆さん、学問は確かに一なるものです。言語学、文学、歴史学、物理学、数学、哲学、すべてが、です。一見もっとも離れていると見える知識も、ほんとうは互いに相通じあっています。というよりもむしろ、それらは全体で一つの体系を形成しています。」私はこの意見に大いに感銘を受けた。世界の真理が存在するとして、それが人間が定めた学問区分ごときで分かれているわけはないだろう。文系や理系など関係ない。すべての学問分野を統一した時、またはすべての学問分野に共通する理論を組み立てたとき初めてそれは世界の真理と呼べるものなのではないか。すべての学問の終着点、それが僕の思う世界の真理である。

またの機会にこれについての記事も出すと思うが、科学と宗教は対立しているようで実は似たものであると思う。科学も宗教も信仰の一種なのだ。ここで論理立てることなど一切せずに言わせてもらうと、科学が(またはもっと広く言うと学問が)、到達する世界の真理というのは宗教における神と同じものなのではないだろうか。両者ともに世界のすべてを説明しうる絶対的な存在である。科学と宗教に関してもアプローチは違えど到達点は同じなのだ。

さて、少し長くなってしまったがここまで読んでくれてありがとう。今度はみなさんの思う世界の真理についての話も聞いてみたいものだ。