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令和5年第4回定例会がはじまりました③一般質問について解説します

こんにちは。杉並区議会議員の前山なおこです。

令和5年第4回定例会が、11月15日から開催されています。一般質問のひとつめ1.安心して子育てできる環境の整備・充実について」は、以前お伝えしたので、今日は、わたしが一般質問した「2.ふるさと納税について」書いていきます。※一般質問の様子は、こちらから見れます。(52秒あたりから)

令和5年度の杉並区の住民税は、ふるさと納税により約47億9千万円の減収となり、前年度の約40億9千万円を上回りました。ほとんどの自治体は減収額の75%が地方交付税により、国から補てんされますが、東京23区は補てんがなく、流出額はそのまま減収となります。このまま流出が拡大していくと、区の行政サービスに影響しかねない深刻な状況です。区は、本来の寄附文化を大切にし、返礼品には頼らず、区の取組を応援してもらいたいと考えています。

現在、区のふるさと納税には、荻外荘の復原や整備などの杉並版クラウドファンディングと呼んでいる具体的な取組み(こと)に生かすメニューや次世代育成基金など区民福祉の向上につながる4つの基金があります。

区は、返礼品競争には参加しないと断言しているため、一般質問では、わたしが大好きななみすけの活動に関する事業を寄付メニューとすることを提案しました。この取り組みは、私の地元の栃木県佐野市で実施されており事例を紹介しました。

左から:なみきおじさん、なみすけ、ナミー

佐野市のふるさと納税は、佐野市水と緑と万葉のまちづくり寄附として、7項目の中から希望するものに寄付という形でふるさと納税をすることができます。佐野市には、ゆるキャラグランプリで優勝したこともあるさのまるというキャラクターがおり、令和4度中の佐野ブランドキャラクターさのまるの活動に関する事業への寄附額は、1,789件で1976万7,000円。実際に令和4年度に活用した佐野ブランドキャラクターさのまるの活動に関する事業は1096万円でした!

通常バージョンのさのまる:腰には佐野市の名物「いもフライ」
お正月バージョンのさのまる

11月に杉並会館でなみすけ撮影会が行われましたが、長蛇の列で大人気でした。なみすけが来るからとイベントに参加する方もたくさんいるし、来場者に飲食やグッズを購入してもらうことで杉並区のPRや地域活性にもつながります。昨年度は、なみすけ普及に275万5千円の予算が執行されており、なみすけが活動するには費用がかかるのでふるさと納税で集められたらもっと出動回数が増やせると思いました。それに対して区の見解は「ふるさと納税の受入額を増やすため、寄付メニューの拡充を図っており、なみすけの認知度をさらに高めていく観点からも有効。他自治体の取組も参考にしながら検討を進めていく」と前向きな答弁が✨今後のなみすけの活躍に期待します♪

そして、意外と知られていないですが、区民も杉並区に寄附することはできます。※地方税法第314条の規定により、区民に対しては「お礼の品」を送付することはできません。

住民税という形での納税では、自分の税金が区のどの事業に使われているのかわからないが、ふるさと納税として自分が応援する活動、分野に関する事業に寄付することで、自分の税金の用途がはっきりわかります。区外へのふるさと納税ではなく区内に税金を収めようという方が一定数出てくると思いました。

参考:昨年度のふるさと納税受入数
区民の方301件(1,745万2445円)、区外の方144件(437万9,000円)

最後に、区民も区内にふるさと納税できることの周知を要望しました。広報すぎなみ12月1日号にもその記載がありました。

令和5年度の流出額は、47.9億円。ごみの収集・運搬・資源の回収には約43億円かかります。住民税の流出によりこのような当たり前だと思っていた行政サービスが縮小されてしまう可能性も考えられ、返礼品競争となってしまったふるさと納税を、国に対して抜本的な見直しを求めていくことも重要ですが、それと同時に区民税の流出に歯止めをかける方法として寄付メニューの充実が直近の課題解決になると考えます。今後も寄付メニューの充実を提案していきますので「こんなの入れてほしい」など、ご意見お待ちしております!