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あの子は今


春を通り過ぎるんじゃあないかと思うくらいに暖かい日が続いていたのに冬が舞い戻って来て、沖縄へ卒業旅行に行っていたのもあるから寒くて仕方がない。沖縄って別の国みたい。大好きな海が綺麗で、美味しいものが多くて、小さいころから大好きな場所。特にインターンで訪れた石垣島は移住者の方が多く、土地柄を愛してやってきたのだなということが話していて伝わった。私が離れ島も含めて沖縄のことが好きなのはこういうところかもしれない、と思った。土地を愛して居住している人が日本には果たしてどのくらい居るだろうか。

もうすぐ卒業。あと一ヶ月も無いことにびっくりする。別れ、別れ、別れの日々。大学生になって随分友人も減った。高校生でどれだけ仲良くしていても大学生になって予定を結んで会う程の人はほんの一握りで。
それぞれが別々の場所で会い、あの子は今どうなってるんだろうねと話すその中に自分が居たら良いなと思う。自分はまだ誰かの人生で生きているんだな、そんな風に感じられるから。
もうきっとすれ違うことのない人生だろうけれど、奇跡みたいにどこかで出逢えたら、また。出逢えなくとも、春風みたいに不意に思い出して、すぐまた忘れてしまえるように。青春って、いつもそんな感じだったよね。

卒業旅行は既に行った分も含めて韓国、長野、沖縄、香川、最後に和歌山。インドアらしからぬ怒涛の旅行プランで、今月は毎週旅行の予定が入っていた。体調を崩さなかったことが救い。明日から香川、三月初旬に和歌山。終わってからの残り一ヶ月弱はゆっくり過ごそうと思う。四月からは暫く新人研修で東京にいるからその間会えない分犬の散歩に行ったり、塾で送別会を開いていただいたり。逆にお世話になった方にお礼参りに行ったりして。あれ、意外と忙しい?会社に入る前に勉強しておきたいこともあるし。頑張ろう。

そういえば昨年度からおーいお茶の俳句大賞に応募し始めた。昨年度は入賞にも佳作にも掠らなかったけれど、応募するという過程が楽しいので全然良い。生きてるうちいつかあのラベルに載れば良いな~くらいのモチベーション。今年も応募しました。
俳句や短歌は音数が決まっていることがやはり難しくて普段はあまり書かない。テーマをギュッと絞る、煮詰める、推敲する、みたいな作業がこれ見よがしに苦手だから、なかなか納得のいく俳句は作れないだろうなあ。想像に任せる、あえて言葉にしない美しさや大切さはもちろん解っているつもりだし詩を書くとき意識するようにはしているけれど、それと同じくらい伝えたいことを伝える大切さも知っていて、身に沁みて解っているからこそ、自由さを持った詩や文章を書き続けているのだろうな。

結局私は「信念」というか、核みたいなものが見える媒体やコンテンツ、物事が好きで。文面だけ見たら暑苦しいように感じるけれど、お洋服にしても文章にしても想いが込められているものが好き、大量生産された商品ではなく、嫌々綴った文章でもない、人間の心が見えて、そこに共感できる、その瞬間のために出逢っていると思うから。結局人間の心を一番可視化、具現化に近づけるのは言葉なのかなと思っていて、だから私は言葉が好きなのかもしれない。人類への告白みたいで嫌だけどね。

無意識に意味を求めているような感覚があってそこもまた違和感ではあるけれど、海も月も風も花も好き。そこに意味なんてないよ。これからもなくていい。説明のできない愛だって美しい。



別れより出逢いの方が苦手。だけれど、同じくらい大切にしなくちゃね。春まであともう少しだ。



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