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第3期データヘルス計画で、国保の保健事業はどう変わっていくのか

3月26日開催の「2024データヘルス研究ユニット主催シンポジウム – 国民の健康課題の解決を目指す第3期データヘルス計画の特徴と今後の方向性」をオンラインで聴講しました。

〜〜(前略)データヘルス計画によって目指すことは、第1期、第2期の保健事業を「実施する」ことから、第3期は健康課題を「解決する」ことへ進化し、予防・健康づくりを通して国民のwell-beingと医療資源の最適化を目指す段階に入ります。
そこで、本学では、本年度策定された全国の第3期データヘルス計画を分析し、その特徴と第3期・6年間の事業運営への示唆を提示します。第1部では第3期計画策定から初めて標準化が始まった国民健康保険の取組みから、第2部は第2期計画から標準化を先行している健康保険組合の知見もご紹介します。
「〜〜データヘルス計画によって目指すことは、第1期、第2期の保健事業を「実施する」ことから、第3期は健康課題を「解決する」ことへ進化し、予防・健康づくりを通して国民のwell-beingと医療資源の最適化を目指す段階に入ります。

シンポジウム掲載サイト

3期の変更点はやはり国保の評価指標の標準化でしょうか。

データヘルス計画の標準化のメリットについては検索したら、こちらがわかりやすかったです。↓↓↓↓↓
2022.12.13 第2回 高齢者保健事業の実施計画(データヘルス計画)策定の手引きに係るワーキンググループ「保険者が考えるデータヘルス計画の標準化のメリット」
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001022696.pdf


山梨県における次年度データヘルス計画策定に市町村への支援

シンポジウムのなかでも事例報告があった山梨県について少し。
山梨県の発表では次年度計画策定について、県内市町村に標準化の意義と進め方の明示。
標準化の目指すことは、「市町村(国保)の保健事業の底上げ」で、市町村支援を的確化・効率化するための仕組みづくりであり、市町村の事業内容を共通化することをではないこと。
そして市町村におけるメリットとして、計画策定や事業の企画・評価に関する業務負担の軽減、引き継ぎのしやすさなどをあげています。
また、国保連合会のセミナーでは、県が作成した共通ひな型と研修課題シートをリンクさせることで、市町村が研修会での学びを実務につなげていけたこと、また、この計画策定のために市町村へヒアリングをしたことで、県と市町村とで課題を共有でき、一緒に取り組む立場という認識ができたそうです。ここらへんは、この事業のポイントかもと思いました。ヒアリングでは、データだけでなく、体制や連携の状況、そして担当者の「熱量」といった数字に見えないところも聞けたそうです。
今後は、共通評価指標のモニタリングしていくことで、データの変化に関する適切な分析をしていき、成果を上げている取組の知見の抽出及び情報提供をしていくそうです。
ちょっと面白いなあと思ったのは、成果の上がらない要因(共通課題)に対する対応を考えていること。うまくいっていないことって、目をそむけてしまいそうなのですが、実はここへの対策こそが、課題解決のヒントになるかもですね。

そして、たぶん事業の究極の目的として、県として「保険料水準の統一を見据えた市町村間の差の縮小と保健事業の進化(深化)」をあげていました。

※この事例は、東京大学データヘルス研究ユニットが開発したデータヘルス計画標準化ツール®の活用をもとにした事例です

つまみ食い的に事例のところだけのレポートですが……。

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