BizOpsとは会社にとってどんな存在なのか? (BizOps深掘り)
どうもこんにちは!!BizOps戦略室マガジンのムラモトです!!
前の記事では香ばしい自己紹介させて頂いております。
何故深掘りするのか?
上の自己紹介でも触れている、私ムラモトがモヤっと思っている事。
それは「BizOps」というワードが先行しており、各社の概念・役割などが揃っていないという中、
「BizOpsの必要スキルとはなんだ!」
「まずはBizOpsの採用だ!」
こういった風潮がよく見られる現状だな…
ということでマガジンせっかくの2記事目。
改めてBizOpsの概念・役割の内容をまとめてみたい思います!!
そもそもBizOpsって何?
BizOpsの解釈は共同執筆者のソガワさん記事でもありますが、辞書的に言うとこのような内容らしいです。
「なるほど…抽象度が高い…わかったようなわからないような…」
と思っており、言葉自体の認識から具体化させていきます!!
そもそもBizOpsの単語は
まずは単語としてですが「Business」と「Operations」が分かれています。
※昨今「Business Operations」と捉えてしまっているのを散見します…
言葉としてミスリードしやすい部分はありますが、重要な部分です。
個人的にはこの言葉自体の認識の誤りによって、現在言われているBizOpsの職種が改善部分にばかり焦点が当たっているのではと感じている次第もあります…
本題に戻ると、改めてBizOpsは以下の2つを接続することです。
「Business : 経営・事業」
「Operations: 現場オペレーション」
目的としては、「適正に経営や事業の意思決定を早め、ビジネスの成果をより向上させる」事となります。
「Business」と「Operations」の接続性とは?
本来は「Business Operations」ではなく「Business」と「Operations 」の橋渡しであるBizOps。
「Business:経営・事業」を支えていく枠組みとして、
事業部サイド、管理部サイドに区分けされ、
その中でも各職能事に組織や役割が分かれ、
その組織・役割ごとに
「Operations: 現場オペレーション」が行われて接続されております。
(ここではBizOpsなので開発サイドは一旦省略しております。)
BizOpsとして耳にするのは営業プロセス・ファネルにおけるオペレーションの改善に着目されたものになってます。
しかし、元来はそうではなく広義に捉える必要があり、
「Business 経営・事業」を支える要素全てに置いて「Operations」があり、経営・事業の判断によっては営業プロセス以外も対象となります。
より具体事例にすると、例えば「Business:経営・事業」にて重要指標である売上・利益・管理会計に注目すると以下のような要素があり、
その要素それぞれで「Operations:現場オペレーション」があるといった事になります。
BizOpsの役割とは?
そんな「Business」と「Operations」の接続性から、BizOpsの役割を改めて考えていくと、概念としては以下のような立ち位置になります。
立ち位置としては上の図の通りですが、BizOpsという概念がない会社だと
経営企画(係数管理・PJT企画管理)
BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)
DX推進(デジタルトランスフォーメーションの企画推進)
といった組織が近しい形で認識できるのかなと思っております。
ですが、そのような部署の元来の狭義の定義でいうと少し異なっており、
広義に捉えた際にBizOpsとして共通部分となるのは
「横断PJTを企画し、現場オペレーションで実現・実行するまでを担う」
という役割だと思います。
BizOpsとしての役割を果たすために重要な点
BizOpsとして社内で役割を担う上で重要な点は3つに分かれており、
それぞれフェーズで分けると以下のようになっております。
ここからは各点について順を追って説明していきます。
1つ目:意思決定の解像度上げ
最初の重要な点は「Business:経営・事業」が意思決定をする際に、会社・事業として最適な判断をしてもらう為に必要になることです。
より具体的に意思決定の解像度をあげるとはどういうことかというと、
その意思決定となる背景を正しく理解させ
その意思決定の管掌範囲の「Operations:現場オペレーション」を経営・事業に適切に提示すること
のような内容になります。
ひとえに意思決定と言ってもさまざまなものがありますが、意思決定をする範囲は会社・組織が大きくなればなるほど大きくなり、その意思決定範囲においてどんな業務・システムを利用しているかを意思決定者が把握できなくなります。
そんな意思決定者に対して、解像度を上げて適切な判断を誘うことがBizOpsの動き方として最初の重要な点です。
例えばですが昨今多いSFAシステムでは以下のような事例をよく聞くことがあります。
失敗事例 : SFAシステム
セールスの生産性向上としてシステムを導入するという判断をしたが、
意思決定者はセールスがどんな業務でどんな管理をしているか知らず
導入時に後続処理としてバックオフィスとの接続も検討しなかった
といった状況であった。
その為、システムの導入・個別のカスタマイズコストが異常に増大。
その結果、セールス,バックオフィスの業務変更ができず、契約したが使われなかった。
もちろんこれはSFAシステムだけに起こり得ることではありません。
管理部が情報システム部に連携せずにシステムを独自で導入し、運用が軌道に乗らないなど、他の部署・管掌にも影響を与える動きをした際に起こり得ることです。
そしてシステムの導入成功可否だけではなく、業務自体の変更においても、各意思決定者が業務内容を把握していないが為に、単純に運用負荷が上がってしまったり、本質的な目的を見失った業務変更となることもあります。
決して「自社の意思決定を信頼・信用するな!」という事ではないですが、
適切に「Operations」の情報を提示しなければ誤った判断になるリスクがあるという事です。
ですのでBizOpsは全ての経営・事業の意思決定を広いあげ、その意思決定には情報が足りているか、意思決定なされた後「Operations」に落とし込めるかを把握することが必要となります。
2つ目:「Businessの意思」と「Operationsでの実現」の接続
次の重要な点は「Business:経営・事業」で意思決定した後に、調整範囲の「Operations:現場オペレーション」に正しく落とし込むということです。
「何を当たり前のことを言ってるんだこいつは。」
と思われるかもしれませんが、調整範囲が増えれば増えるほど意思決定が正しく伝わらないことが起こりえる為、BizOpsとして「Operations」側に正しく説明をしつつ、PJTを進めていかなければなりません。
また、注意して頂きたいのは最初走り出し以降、本来は意思決定者に判断を仰がなければいけないことを現場で勝手に判断してしまうということです。
BizOpsの役割としては「Businessの意思」とその意思の「Operationsでの実現」となるので、当初の意思決定から逸脱する可能性がある場合は
再度「Business:経営・事業」に連携し、正しい判断を仰ぐ事が重要です。
再度SFAツールの導入にて起こる事例で例えてみましょう。
元々SFAツールを商談管理・モニタリングの意味合いで導入したツール。
顧客分析やファネル分析を実施しようとした際に
方針1:SFAツール上で分析ができるようにする
方針2:SFAツールとは別で分析するようにする
の選択肢が出てきたとします。
ここではスケジュール・費用・当初の利活用範囲というところから逸脱する可能性があるので再度意思決定者の判断を仰ぐこととなります。
適切に意思決定者の判断を確認し、その意思と実行を現場に接合する。
それが2つ目に重要な点である「Businessの意思」と「Operationsでの実現」の接続となります。
3つ目:効果測定
最後は本当に釈迦に説法な内容です。
PJTを進めていく中で、「Operations」側で適切にモニタリングできる体制を作り、結果を「Business」として経営に伝達し、効果測定を計る事です。
この動きがなければ「Business」の意思が「Operations」に一方的に伝わっているだけになってしまい、
「Operations」で動いた結果がどうだったのか?
その上で「Business」の判断は適切だったのか?
が会社の中で分からなくなってしまいます。
ですので大事な3点目「効果測定」によって、会社としての意思決定時に
「前の施策・PJTはどうだったか。次に活かせるものは何か。」
「今の現場はどんな業務をどんなシステムで運用しているか。」
という解像度を上げることで、より適正な経営判断を下せるようになり、
更にそのPDCAが回せるような会社にすることができます。
BizOpsとしてどんなスキルが必要か?
さて、今までBizOpsの立ち位置・役割・重要点を書いてきましたが、
具体でいうとどんなスキルが必要なのか??
というのは以下の記事を書かれている田中さんが、各社の採用要件から共通項を出して頂いている為、大変参考しております!
最後に
BizOpsについて自身で深掘りするというのを実施してみましたが、
いかがでしたでしょうか!
皆様のBizOpsについての認識が少しでも具体的になれば嬉しい限りです。
それでは次の記事で会いましょー!!
良いBizOpsライフを!
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