気が乗ったので、わたしの卒業制作「HEARET GOODS」の紆余曲折を
書きます。
人の命を助ける術なのに、心肺蘇生法は認知度が低く、忘れやすい。
だから心肺蘇生法(CPR)を身につける物に情報を記載したら、忘れにくいのではないか、いざという時の判断基準になるのではないかと思いこの卒業制作を選びました。

まず言い訳ですが、わたしはとても文章に弱いです。
大体「ました」で文が終わっています。壊滅的です。

よろしくお願いいたします。

❓なぜテーマが「心肺蘇生法」だったのか

そもそもの話ですが、なぜ心肺蘇生法を取り上げたのかからスタートさせてください。

わたしは大学受験までは看護師を目指していました。
高校では看護の授業を専攻して、自分から病院や老人ホームをうろうろしたりなんか色々見たりしていました。
そもそも医療に対して漠然とした興味があり、自分からうろうろしに行っていた気がします。

わたしの高校は卒業論文を書かなくてはいけなくて、その時のテーマは
「人生における倫理的課題点について」みたいなやつで
脳死、安楽死、そして心肺蘇生法について書きました。

何となくこの時から人の生き死にのグレーゾーンみたいなテーマにすごく惹かれていて、死に対してすごく達観的になっていたのもこの時からかなと今では思います。

無事に卒業論文も発表できたはいいものの、看護大学の受験を失敗し中学生の頃から患っていた疾患がピークを迎えて1年ふらふらしていました。
思い出せないのであやふやですが一時は1人で外出も叶わず、トイレもうまくできてたか自信ないです。

ある程度どうにかなってから朝起きて、夜寝るというルーティーンを崩したくなくて朝1でプールの監視員のバイトをしていたのですが、
出勤するたびにCPRと救助訓練をしていました。

流れは泥酔していてもできるくらいには今でも体が覚えていて、
変なお客さん※がめっっちゃ多かったですが学ぶことは本当にたくさんありました。
(※絶対子供用プールの滑り台を滑るおじさんとか　他にもマジ色々)

とにかく、高校とプールの監視員のバイトでCPRとかを身につけました。
ここまで文になっていますか？

⏳ここから卒業制作を考える時まで時が戻ります

この時には飼っていた犬が老犬になり、失禁が増えたりしていたので
・老犬に対する企画　とか
みんなが激盛れして超かわいくなってる方が良くない？とかで
・激盛れ卒アル　とか
わたしはすごくよだれが垂れるので
・よだれグッズ　とか

身近に思っていることをアイデアとしてとりあえず書き出しているところからスタートしていました。

これがアイデアスケッチだったと思います。
ただこの段階から絶対自分が心から可愛い！と思わないグッズは作らないというのは一貫していたと思います。
特に卒業制作の重みは漠然とたくさんの美術大学が大きく取り上げたりすることで察していたつもりです。(何も詳しく知りませんが…)

このアイデアスケッチの中の老犬に対する企画のテーマをもっと大まかにしても良いのでは？と思いついたことで過去に学び得たCPRのテーマに行き着きます。

まだ若干老犬についてのテーマにを引きずっているからか、
insightの部分に犬のキーホルダーが残っていますね。

あと提出物には書いていないですが、競合に
seesaw株式会社のCPRトレーニングボトルをあてていました。

元々seesaw株式会社は志望していた会社で悔しくも本気で
クソ…めっちゃいいやん………と卒制を考える度に思っていました。
(いいアイデアを見るとどうしてこれが自分は思いつかなかったんだ、と
頭を抱えるのあるある)

ただ、この企画にはトレーニングすることをメインに題材にしていることから「日常感」が薄いと思ったので、私は日常感をベースに取り上げました。

多分結構この辺りで1度企画が固まります。
(1回目の卒業制作講評会？みたいののためだと思います。)

講評会はすごくスムーズに終えられたのですが
本当にこの企画でいいの？のフェーズに入ります。

当時人に合わせたグッズを作ることも好きで、
人それぞれのグッズを作る屋さんみたいな企画もやりたくて
「これやろっかな！」というと講師陣に
「いやいやこっち(心肺蘇生法の企画の方)がいいから！！！！！」とかなり念を押されてめちゃくちゃ悩んでいました。

そしてわたしは安直なのでインスタのアンケート機能で企画を決めました。
本当に良くないです。

ただこの時の結果は人に合わせてグッズを作る企画の方が票を得ていました。そりゃそう。わたしも作ってほしいの気持ちある。

ただ問題点としては
・今からサービスを初めてなくてはいけない
(モックが少なすぎる、数あって初めて企画・ブランドが成り立つと思った)
・お客さんへ手に渡るまでの時間が長すぎる
・企画というよりその時できた商品に評価が傾くサービスだと思った
(サービスにはしたくなかったです。イメージが固まらないので。)
といういくつかの問題点で諦めがついた。

これで決心がつき、「HEART GOODS」という卒業制作に着手することに決めました。だいぶ遅いです。ここで1月くらい。

もしこれから卒業制作に着手する人がいたら伝えたいです。
企画が決まること、遅くなっても多分大丈夫です。
かなり深くまでこういう理由でこうしたい！というのが決まってから動いた方がいいと自分では思います。

「この場合どうしよう」「こんな競合がある…」というのをある程度カバーできる内容の企画にしておかないと安心して制作に入れないので、そのためだったら企画が決定することが遅れてもいいと思います。

あやふやにキックオフして、後々出てきた不安要素に対して既にできた手持ちの武器で潰す方が時間もお金も勿体無いし、難しいと思います。

✅企画が確定してから

掲示情報はAEDが赤色で差別化を図るために
グレー、ライトブルーのイメージで統一させていました。

ペルソナについて言及したいのですが、
・男女どちらかに寄りすぎない人
・基礎疾患を持つ兄妹
というのを取り上げたくてこんな感じで書きました。

これはのちのグッズへと繋がる
誰でも起こりうることから誰でも身につけられるグッズというイメージをここで決めました。

そしてこの辺りでまた血迷うのですが、
看護師になりたかったわたしと、今デザインを触っているわたしは両方の近寄りがたさを知っているので、途端にすごくその距離感をどうにかしたい気持ちが急に湧きます。

どちらも教科書で学んだ知識以外のやってみないとわからないような世間に強く知られてなかったり、言われていないタブーだったり、マナーが多分多すぎます。(が、そのタブーとマナーでたくさんのことが成り立っています。)

「な〜んかカワイイCPRのやり方サイトとか作っちゃおっかな〜！」

やりませんでした。
というのも、CPRのやり方は知っていても、それ以上のタブーやマナーを言い切れるほどわたしは知り尽くしていなかったので急に怖くなってやめてしまいました。

卒業制作ってできたものはそりゃそうなんですがみんな整っていて綺麗なのが、わたしはすごく「いいものを作らなきゃ」という悪いプレッシャーを感じていました。
だから「うまくいかなかった」「やらなかった」という部分もわたしは発信したくてnoteを今勢いで書いています。

ただ、サイトは作らなくても
日本医師会が言っている「胸骨圧迫が1分間に何回？」とか、
その辺りすら覚えてない人もたくさんいるだろうから
この知識忘れちゃってる人/知らない人には、その知識が記載されているグッズをおすすめするというクイズ式Google formを設置することに至りました。

↑基本このサイトベースで色々作っていました。

大体この辺りまでが卒業制作を企画として考えるまでになります。
折角こんな機会なのでグッズとして形にするまでちょっと書いてみます。
ます　ます　ますの文ですが…

✊グッズにしちゃうぞ！

グッズにします。
ブランド・グッズにする理由としては
「人を助けることは勇気あること、かっこいいことなんだ！」という位置付けにしたくて、そのためにモダンテイストで「かっこいい」ものを作りたかった＋日常的に使うものに情報を記載したかったためです。

そしてわたしがグッズに取り上げるのは
救急車を呼んで、到着するまでの傷病者を一対一でどうにかしなくてはいけない一番緊張して焦るシーンです。

その流れをマイルドに表現したい、と
ロゴに似ているから、と
男でも女でも人間でもない存在がいい！の理由からお化けを起用しました。

「縁起悪くない？」とめっちゃ突っ込まれたけどちゃんと理由があるし、足ちゃんと生えてるし(そこ？)、何よりカワイイから突き通しました。

今思えば学校っていうのはもらったFBをのむかどうか考える場でもあったのかもと働いていて最近思います。

こんな感じで救急車が到着するまでの流れをコマごとにステッカーにしたグッズができました。

次に作ったのはパーカーです。
これは結構単純なのですが、胸骨圧迫のスローガン
「強く」「早く」「絶え間なく」の単語が実際に押す乳頭の間に来るパーカーです。

シンプルで誰でも着られることをイメージして作りました。
パーカーすごく講評いただいて、嬉しかったです！
私もお気に入りです。

あとクリアバッグですね

かなりしっかりCPRの情報が入ったグッズです、
ここには胸骨圧迫で実際に押す位置を絆創膏で表現して、1分間に100-120回押す、ということが書いてあります。
なんで絆創膏かというと、「胸骨圧迫　押す位置」とかで調べると楕円形でここだよ！と表している資料が多く、それがわたしは絆創膏に見えたので絆創膏にしました。医療系だし、みたいな感じで決めました。

クリアバッグは最近流行りだし、乗っておこうぐらいの気持ちだったのですがシュワ先生に「医療グッズっぽくていいですね、アルコールで拭き取れる感じで」みたいなことを言われてアピールポイントに追加した気がします。

他にもカワイイだけのグッズも作りました。

「医療情報！！！！！！！！！！！！！」みたいなクッズを作ったんだったら、「カワイイ！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！」という気持ちだけのグッズも作ってバランスを取りたいと思って作りました。

CPRの方法も知ることも大切だと思いますが、
そもそも「こういう企画を作った人がいた」という前段階の目標を達成できることも大切だと思ったので。

在学時作ったのはこれぐらいだったかと思います。
懐かしい。

ここまでが在学時代にやっていたことです。
何か大したこと書いてないですが、
誰かのインプット要素になっていたら嬉しいです。

卒業してからもその時にもらったFBをずっと考えていてグッズを改変したこともあります。

よく「卒業制作は一生続く」と言われましたが、わたしにとっては本当にその通りです。今も続いています。

在学時代にうまく昇華できなかったことを、職業:デザイナーとなったわたしがカバーして具現化する、みたいなイメージがわたしにはあります。
どこまでも主軸はあくまで在学時代の自分です。

至らない部分はたくさんあるけど、それでも大切にしているし
だからこそもっと良くしてみたい、の気持ちもあります。

会社で働いている時にインターンの子から「卒業制作のテーマで迷っていて…」と相談を受けたことがあります。
「なんで迷ってるの？一番最初に思いついたやつでいいと思うよ」とわたしはいつも通り適当に答えてしまったのですが、どうやら昨今のSDGsに絡めて企画しないといけないようで大変そうでした。

今までSDGsを気にしないで制作していた方が講師となり、
それを次の世代に強いることになんだか不思議な違和感を感じました。
切ないですね。

わたしは意図せず福祉関連の卒業制作になりましたが、
ただ知り得た方法を使って表現したい！という人にはSDGsは時として表現の自由を曲げてしまう時もあるみたいです。

話の着地点を見失ってしまいました。助けてください。

11月は特に学校からも本腰入れて卒業制作に対する授業が増える時期だろうな、インターンの方からそんなことを聞いてより今年卒業制作に取り組む方々が好き勝手やれますようにと
めちゃガチで本気で祈っているのでこの記事を勢いで書き上げられました。
(どうにか話の着地点)

noteってどうやって終わるんですか？
ご清聴ありがとうございました。