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うごくの2nd Album「とまる」@エンジニア つばさ視点のはなし

どうも、うごくです。

今日は、うごくの音周りを1年間支えてくれたエンジニアのつばさくんに、noteを書いていただきました!よろしくお願いいたします


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こんにちは。
うごくの準レギュラーくらいのポジションのやまだです笑


今回はSunnyさんから声かけていただいて、うごくについてnoteで書いてみないかと言われて、最初はびっくりしましたが、嬉しかったので書こうと思います。
何について書こうか考えましたが、ちょっとエンジニアっぽい切り口からアルバムについて書いていこうと思います。
自由に書いていくつもりです。いまGoogleドキュメント使って文章打って、それをメンバーに送って投稿する予定なのですが、自由に書きすぎて墨塗りされないか心配です笑
冗談はさておき参ります。


収録曲について


8曲のアルバムです。
そのうち4曲はアルバムで収録される新曲(リミックス含む)です。半分です。
正直作業量的にとっても心配でした。
アルバム制作時にエンジニアとしてあってはいけない話なんですが、もしかしたら納期に間に合わせるならクオリティ落とすかもしれないと伝えました笑
ただそれは幸い杞憂で終わり、当時のベストを出せたと考えます。
リリースされて1ヶ月ちょっと経ちましたが、改めて聞くともちろん反省点はあるけど満足いく仕上がりです。



曲として見たときのミックスのアプローチ


とある友人にも言われましたし、自分でも意識したのはボーカルが少し大きいことです。
レベル感でいうとJ-popの歌がでかいやつとか、ボカロ歌ってみたとかに近いでしょうかね。
僕から見たうごくって、アングラとかサブカルとかボカロとかサカナクションとか、そんなワードが連想されるんですよね。その自由な感じをのびのび出すことが、曲の主役であるボーカルをのびのびと鳴っているって考えたわけです。
なのでボーカルの処理、特に伸びていく感覚はとっても意識しました。これはアルバム全曲のボーカルに言えることだと思います。


また、今までシングルとして発表してきた4曲も前のプロジェクトをベースにやり直しています。
これは自己満足というより、現状のベストを届けるべきという考えからやっています。


余談ですが、Perfumeのアルバムの中にJPNというアルバムがあるのですが、それはシングル曲を再ミックス&再録してるらしいです。ただ公式では言ってないそうですし、実際に聴き比べたことはないので噂でしか知らないのですが、すごいですよね。僕はここで公に言っちゃってるし、まだまだ人間として成長が必要そうです。



アルバムとして見たときマスタリングのアプローチ

分からない人が多いと思いますので、超簡単にミックスとマスタリングの違いをお話します。ミックス=曲中の楽器などの音量調整、マスタリング=出来た楽曲の質感や音量調整、と考えていただければ。なのでここで話すことは全曲出来た段階で、どうアルバムの1曲として表現するかという話です。


長くなりましたが、本題に戻ります。
このアルバムを作業する難しさというのが、振れ幅の広い楽曲をどうやってまとまりをもたせるか、というところにありました。
シンセサイザーを使ったパアッと明るい曲、生音使った温かい感じの曲、シンセサイザー使ったダークな曲など。8曲の中でいろいろな曲が入っていましたので、そこをどうやって1つの”とまる”というアルバムに収めるかというのが重要でした。


個人的にはマスタリングの発想は2種類あると気づきまして、1つ目は楽曲間のストーリー性や方向を見えるようにする、2つ目はマスタリングでは意図みたいなのは伝えずに、ただ楽曲間でまとまりを持たせる、という方法です。
このアルバムは圧倒的に後者です。そうなった時に色々考え、行き着いた結果が、
明るい曲=ドンシャリ、暗い曲=何か引っかかりがある。そうだミッドに引っかかりがあるドンシャリな音にしよう!!です。
非常に安直です。よく言うとそれぞれのジャンルの良さを引き出したわけです。


というわけで、それぞれのローエンドとハイの質感は割とさらっとしてるけど、量はある。ミッドは全曲共通の歪みを入れて、少しボーカルあたりがザラザラするような印象を持たせられるような音作りをしました。
言われたら気づくかもくらいの些細な表現ですが、そこを大切にしたいですし、(聞くことはないと思いますが)マスタリング前と比較したら言ってる意味が分かると思います。



ラフに話す

ボーカル録音楽しかったです。
COTsさんも言ってましたが、年間で20曲も録ってればお互いのテンポがつかめてきます。調子が良いとか、苦戦してるとか、水飲んで一息ついてから録音したいのか、サクサク録音したいのかなど。
そういうのが分かって良い雰囲気でレコーディングできたのが気持ちよかったですし、それが良いテイクに繋がっていたと思います。楽曲のクオリティって録音のクオリティに大きく依存すると思ってまして、それって演者のテンションだと考えてます。なので息が合うっていうのがいい作品に向かっている感じがして楽しかったのです。


コーラス

僕のコーラスの考え方と、sunnyさんのコーラスの考え方に違いがあって大変でした。
いないと寂しいくらいに考えてた僕に対して、2人で歌ってるくらいとかんがえてたsunnyさん。
一般論で言うならどっちが正しいとかは無いです。けどアルバムを作ってる人の意図が正しいのです。今回なら後者です。なので自分で落とし所をつけるけど、意思表明はする。そして最終的には制作者の理想に自分ができる範囲で極力まで近づける。
僕の実力はまだ至らないので、sunnyさんにはたくさんこちらの意見の方に擦り寄せていただきました。
自分の力不足ですが、そうやってちゃんと意思表示して意見をぶつけられたのはとってもいい経験になりました。確実に活きている感覚があります。



ベース

ベースのnokiさんとはあまり関われなかったことは少し残念でした。
ただ録音の時に接したときのフォローに回る感じや、演奏に対する内に秘めたこだわりみたいなのを感じられました。
あんな人がメンバーにいるといい感じに尖りすぎずふわっとまとまるんだろうなと思いました。だからあんなにメンバー間で仲が良いんだろうなと。



最後に

長く話しすぎました。
1年間ずっと思い入れ持って、悩みながらやったバンドだったのでとても思い出深かったです。
音について言語化するのは難しかったですが、なんとなく伝わったでしょうか。
これを踏まえてもう一度聞いてもらえるとまた変わった印象を持つかもしれません。
そうなることを願っています。


それでは


<2nd Album「とまる」発売中>
2020.3.25に配信でリリース!

2nd Album「とまる」
1、とまる
2、春は桜
3、FO
4、蜉蝣
5、aoi
6、四国
7、夢に沈む
8、うごく(とまるRemix)


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