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SHISHAMOの《明日も》、サビの印象的な転調から考える曲の魅力

(この記事タイトルは、Claude 2 に作成してもらいました)

 先日、とある大型チェーン100円ショップでお買い物をしていたときの話。店内に流れる音楽が、妙に心地いい。私は、いつもこういったポップミュージックについては、歌詞はあまり頭に残らず、メロディーの旋律やコード進行、ボーカルの歌い方などでいい曲だと判断しているようなのだが、今回は特に、魅力ある歌い方とキレイな歌声に気持ちを惹かれる。

(なんていう曲なのだろう?)

 学生時代、とある音楽CD屋さんで、今まさにかかっている音楽CDが欲しいと店員に尋ねたことがあったが、さすがに100円ショップの店員では、店内の音楽までは分からないんじゃないだろうか。

 ただ、今やスマホ1つで曲名もすぐに分かる。Google アプリの「曲を検索」をタップし、あとは、どのようにして、店内の音楽をスマホのマイクで拾おうか……と迷っていたら、すぐに反応して、すぐに曲名が出た。その曲は、SHISHAMO の《明日も》という曲だった。

 

 そのまま、すぐに YouTube のリンクが出てきて、すぐに聴ける状態になる。いや、これはホントに便利な世の中になった。

 改めて聴くが、どこかで聞いたことがあるような曲というか、やはり、どことなくなんとなく懐かしい曲という印象が残った。少し調べてみたところ、いわゆる CMソングでもあったようで、それで耳に残っていたのかもしれないが……実は私は、もうここ10年以上テレビを見ていないので、別の理由で懐かしく感じたんだと思う。

 なんだろう。私の青春時代を思い出すような曲。ちょうど、90年代後半から2000年代前半にかけてはやった曲というか、Hysteric Blue、Whiteberry、センチメンタル・バス、JUDY AND MARY などを彷彿させる雰囲気があるというか、同じような方向性というか、なんだか元気をもらえる曲というか。

 語り掛けられるような話しかけられるような自然な歌い方で、ここぞというところで効果的にグリッサンドが用いられつつも、音程もバッチリ安定しているし、息づかいを感じられるような歌い方……とにかく、私の耳にフィットしたのだろう。

 特に、サビの前の、
「♪お・お・お」
と、半音上昇したあとに、
「♪ダ~メ……」
と続くところなんて、なんとなく、ちょっぴり胸キュンしてしまうのは、私だけだろうか?

 

 ……。

 ちなみに、この「♪ダ~メ……」の部分のリズムが、いわゆる「ウンパパ ウンパ」なのだが、この部分が、なんだか際立ってコミカルに感じられ、これがまた、なんともかわいらしい(笑)。

 このリズム、太鼓でいえば「ドンカカ ドンカッ」だろうか。このリズムで思い浮かぶものといえば……なんだろう。レトロゲームなら「忍者じゃじゃ丸くん」のステージ中の音楽だろうか。

 あとは「リズム天国」の「ザ☆ぼんおどり」でも、途中、これに近いリズムがあった。ただ、これは「どんどぱんぱ どんどぱんぱ」で、リズムもスイングしているが……。いずれにしても、これは、日本に古くからあるリズムなのだろうか。何となく、和のテイストも感じてしまう。

 ちなみに、マニアックなところでは、爆風スランプの《青春りっしんべん》だろうか。この曲の冒頭が終わった後のかけ声のところに、こんなリズムが隠れていた気がする。この曲の歌詞は、(当事者はたまったもんじゃないだろうが、)第三者から見れば、やはりなんとなくコミカルというか……むしろ、私のような年代になると、なんともほほえましく感じる部分もある。いずれにしても、この「ウンパパ ウンパ」のリズムは、親しみを持って受け入れられる。

 

 あとは、サビへのつなぎ方がやや強引で少し気になったが、逆に、このぐらいの強引さが若々しさを感じられて、よい。

 ちなみに、このダイナミックな転調は、音楽的にどのようなものかとも考えてみた。音楽素人な私の(強引な)解釈では……サビの直前に「属調」へ転調し、サビに入ると同時に「半音下げ」ているのではないか、と解釈した。こういうポップミュージックの一般的な転調としては……サビに入るときに「属調」に転調したり、または、サビを数回繰り返したあとのクライマックスのサビの繰り返しで「半音上げる」のはよくあるパターンだと思うのだが……。

 もしくは……「半音キー上げ」と、「下属調」への転調が、同時に行われているのか? これは、「半音キーを上げて」高揚感を高めつつも、「下属調」へ転調し、落ち着いた雰囲気を出している……というか。

 前者の考えなら、サビの直前での「属調」への転調で緊張感を出し、サビに入るときに「半音下げ」、不穏な空気感を出している……というか。

 いずれにしても、この強引な転調は、一般的な転調ではないと言っていいだろう。しかし、このことが、よりこの曲のサビの部分を印象付けていると思う。

 大体、サビの始まりからして、
「♪いいことばかりじゃないからさ……」
と、単なる高揚感とか発展とかじゃなく、やはり陰りのようなものが感じられる。なので、この独特な転調は、その雰囲気に合わせた効果的、意図的なものと言っていいのではなかろうか。

 

 私は、今回、たまたまタイミングよくこの曲と巡り合っただけであって、たくさんのポップミュージックを聴いた上で、この曲をいいと思ったわけでもないのだが……とにかく、この曲が強い印象に残ったのは間違いない。とりあえず、これから楽譜を起こして、コードを弾いて遊んでいく中で、このダイナミックな転調の分析ができれば、さらに面白いかもしれない。

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