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自己否定の服を買い取りに出した【#断服式】

自己否定にまみれた服、グッバイ

スカートを履かないことにしてから、およそ2か月が経った。ボトムスをパンツに絞ったことでコーデに悩むことも減り、毎日快適だ。この調子なら、ワードローブからスカートをなくしてしまってもいいかもしれない。

手持ちの服を見直したい気持ちが高まったので、ゴールデンウィークを利用して「断服式」をおこなうことにした。 

不要に仕分けられた、わりとお値段がしたのに着なかったものたち。

付き合っていた恋人に褒められて買ったスカート。ジャンパースカートが似合わないというコンプレックスを克服したくて買った、ジャンスカ。おなかや背中が空いていて肩紐が細い、女性らしさの塊のようなワンピース。仕事ができそうに見えることを期待して買ったノースリーブニット。

お店で試着したときはすてきに見えたのに、着て出かけたいとは思わなかった。自己否定や他人軸の入った考えで選んでしまったからだと思う。自分のなりたい姿やありたい形を考えると、この洋服たちは不要だ。服はあきやさんがおすすめしていたとおり、リサイクルショップに出してみることにした。

リサイクルショップには生活がある

BOOKOFF以外のリサイクルショップに入るのは初めてだった。のぼりには「夏物の買取強化中」と書いてある。やはり、夏物の断服のタイミングは今なのだな。これからも季節を先取りして生きよう(3月から隙あらば半そでを着ているヤツ)。

入ってすぐに買い取りのレジがある。査定は30~40分ほどだという。せっかくの機会なので、店内をじっくり見てまわることにした。

まわりはじめてすぐに思ったこと、それは

生活〜~~~~~~~~!!!!!!!

だった。服やバッグなどファッション関連だけでなく、家具や家電、絵画、ギターにスマホにブランデーまで、生活に関するあらゆるものがそろっている。新品にこだわりがなければ、消耗品以外の生活用品一式を買いそろえられそうだ。

さらに、置いてある物から前の持ち主の生活の気配を感じる。履きジワのある革靴や茶色く汚れているスニーカー、色の褪せたアロハシャツ、金具の塗装が剥げたお財布などなど……。物がこのお店に来るまでのストーリーを考えると妄想が膨らむ。リサイクルショップを舞台に、物にまつわるストーリーを語る……シリーズものの小説にできそうだ。

さらによく考えてみると、このお店にあるものすべてが誰かの不用品なわけだ。で、ここでは不用品に値がついている。つまり、リサイクルショップは元の持ち主にとって価値のないものが、価値のあるものに変わる場所ということだ。

話は脇にそれるが、購買について私には密かなこだわりがある。「なるべく作者に直接お金が入るように買う」ということだ。作者にお金が入れば、末永く作りつづけてくれるかもしれない。その物が欲しいという気持ちプラス、作者が作りつづけてくれることへの願いを込めてお金を払いたいと思っている。買うことと投票することは似ているらしいし(だから不買運動というものがあるんだよね)。

そんなこだわりがあるので物を買うときに中古品は選択肢になく、リサイクルショップは縁のない場所だとずっと思っていた。これからもこだわりを変えるつもりはないけれど、買い取りに出すという形でリサイクルショップを利用していきたい(新たな縁がつながる感覚があって、ちょっとうれしい)。

これからお買い物をするときは、最終的に売る可能性があることも考えようと思う。買う後悔/買わない後悔を想像したときに、私は買わない後悔のほうがいやでだいたい買ってしまう。これからは、買う後悔として「売りに行く労力(あるいは捨てる労力)」も思い浮かべるようになる。買う後悔の解像度があがったので、もっと上手にお買い物ができるかもしれない。

ということで、とりあえずサンダル欲しい(上手なお買い物なんて一生できなそう)。

~余談~

洋服に思ったよりお値段がついたのもうれしかった。今年1月に買ったものにいちばん高い値がついたので、手放す判断にもスピード感が大事かも。

これを元手にファミマでいちごみるくを買った。果肉がいっぱい入っていておいしい✌️

おわり

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