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予算の繰越を減らしたいなら、自分達を見直しては?

今回は少しマニアックな仕事の話です。
みなさんの仕事でも
何か参考になる部分があれば嬉しいです。

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予算について
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私の仕事は公務員です。技術職なので
主に工事を発注したり工事のために
設計や調査委託を発注するために予算使います。

予算については、大きく2つの種類があります。
・自治体独自の予算
・国からもらう予算

予算について、基本的には単年度(1年間)で
使用することが望ましいですが

制度として、申請すれば次の年度に
繰越すことができます。
また、申請時には繰越す「理由」が必要になります。

制度として、繰越は2回まで出来ますが
2回目の繰越はちょっと複雑なので説明を省きます。

繰越すことで、予算を2年間かけて使うことができます。
でも、デメリットも生じます。

【繰越のデメリット】
・予算の効果発現まで最長2年かかる。
・1年で最大の効果がだせない。
(予算は税金なので、最短で最大の効果が欲しい)

なので、理由があって繰越すことはあるとしても
繰越をなるべく減らす方が税金の効果が上がるわけです。

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繰越を減らすための対策
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繰越をなるべく減らすことが
税金の効果を上げられるわけですが

では、どうやって減らすか?
よくある対策は

・予算の執行管理をしっかりやる。
・定期的に打合せを行う。

予算を配信するのは「本庁」使うのは「出先」
本庁が定期的に出先と打合せをして
予算の繰越しを減らすよう執行管理をしていく。

これがよくある対策です。
でも、なかなか繰越しは減らないのが実態。

減らないということは
・対策の方向性がズレているか?
・対策が間違っているか?

打合せをして執行管理をして
解決できる問題なら
そもそも繰越は減っているので
問題にはならないでしょう。

では、どうすれば良いのか?

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自分達を見直す
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そもそも繰越が生じる仕組みはなんなのか?
そこに触れる必要があると思います。

繰越すということは、
最初は1年で終わると想定していた工事や委託が
何かの理由で1年で終われなくなるわけです。

その原因は何か?
例えば
・土を掘ったら岩が出てきて、壊す時間がかかった。
・電柱を動かす申請をしていなかった。
・工事業者から質問があがってきたけど、回答が分からなくて放置していた。

など、想定外のことや自分達の段取りが
原因の場合もあります。
自分達の段取りにも改善の余地があるならば
そこにも目を向ける必要があります。

段取りは、数年で上手くなるとは限りません。
いろんな経験をして、失敗をして学び
先輩方から学び

個人が成長していかないと、良い段取りは出来ません。
だとすれば、
「人材育成」がとても重要になります。

逆な見方をすれば、
人材育成が行き届かない場合
十分な段取りができない職員が増え、繰越が増える……。

・忙しいから後輩をかまってられない。
・仕事は誰かに教えられなくても、目で見て盗むものだ。
そんな時代で生きた先輩方の生き方と

・教えてもらえないとわからない。
・コミュニケーションは苦手
・分からないことはそのままにして忘れちゃう。
そんな時代で生きた後輩達の生き方が

混ざりあった結果が、繰越が生じる原因のひとつ
になっているのではないか?

問題への対策はひとつとは限りません。
打合せや執行管理だけで解決しないのなら
別な対策を見つける必要があります。

対策をしてみて改善しないなら
いろんな角度から問題を見直してみて

仮説を立てて実行したり
いろいろ試行錯誤して対策を導きだすと
答えにたどり着けると思います。


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