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「おぢゃのんでがっし」を分析する

私が住む地域(東北地方)では
日常の会話で
「おぢゃのんでがっし」という言葉が
出てきます。

この言葉は東北なまりで、
主に高齢の人が使いますが
最近、気になったので書いてみます。

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お茶飲んで行ってください
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改めて文字にしてみると
・おぢゃのんでがっし ←何かの呪文?
・o-janon-de-gassi ←外国語?

そんな感じにも見えますが
「お茶飲んで行ってください」
という意味です。

例えば、
郵便配達員さんが郵便物を届けてくれた時
ありがとうの気持ちも込めて
「おぢゃのんでがっし」と
配達された家の人が言います。

発音は文字で表現できないので
東北なまりをご想像いただき
心の中で発音してみてください。
語尾が上がる感じです。

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3つの効果
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「おぢゃのんでがっし」には
以下の3つの効果があると思います。

①相手を受け入れる
②相手に居場所を提供する
③相手の心に寄り添う

以下で補足していきます。
想像しやすいように
登場人物を2人設定します。

【設定】
ヨネさんの家にミツさんが回覧板を
届けに来た場合を設定します。

どうぞ↓

①相手を受け入れる

ヨネさんが
「お茶飲んで行ってください」
という時点で、ヨネさんはミツさんを
受け入れています。

受け入れたくもなければミツさんから
回覧板を受け取ってさようならです。

受け入れて、ゆっくり話をしたい
ヨネさんにはそんな気持ちがあるから
「おぢゃのんでがっし」が発生します。

②相手に居場所を提供する

ミツさんは
「おぢゃのんでがっし」と言われることで
無意識に「ヨネさん家でお茶飲んでいいんだ」
と認識します。

ミツさんは、自分の家では家族と上手くいかず
外に居場所を求めているかもしれません。

ひとり暮らしで
さみしい思いをしているかもしれません。

そんなミツさんが
「おぢゃのんでがっし」と言われることで
新たに居場所が生まれます。

③相手の心に寄り添う

ヨネさんがミツさんを受け入れ
ミツさんは居場所を提供され
お互い心の距離が少し近くなります。

ヨネさんもミツさんも人間ですから
日々、心の変化があるでしょう。

今日は楽しい気持ち
今日は凹んだ気持ち
怒りや悲しみ、愚痴りたいこと

日々いろんなことがあるでしょう。

そんな心の変化に
ひとりでも受け入れてくれる人がいれば
ひとつでも居場所があれば

ふたりにとって楽しみができます。
それが心の拠り所となり、心を保てます。

今の世の中、
いつ何があるか分からない時代です。

事故や災害、争いごとなど
毎日いろんなことがあります。

避けようとしても避けられないことに
心が痛むこともあります。

そんな時
「おぢゃのんでがっし」と声を掛け合い

お互いを受け入れ
お互いに居場所を提供し
お互いの心に寄り添う

そうすることで、
心を豊かに生きられるのではないかな?
と分析してみました。

日々いろんなことが起きますが
みなさんの心が豊かでいられることを
願っています。

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