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「申請主義」を考える

次男が産まれてから、福祉制度を利用することが多くなりました。

医療費の助成は、未熟児養育医療、小児慢性特定疾患医療費助成制度、訓練・介助器具助成制度など。

医療費に関わる申請は、次男が入院中に病院スタッフの方やソーシャルワーカーの方が教えてくださり、病院経由で行政に申請をするものが多かったように記憶しています。

NICUを退院して地域での生活が始まってから1番に感じたことは、なぜ、保護者が情報をとりにいかなければいけないのか?ということ。

地域でのリハビリ施設、療育施設、受け入れ可能な保育園・幼稚園など。

次男は現在、保育園に通いながら、地域の療育センターにも通っています。
2歳で保育園に入園する時は、障害児保育教育対象児童等加配区分認定を受けて、加配の先生をつけていただきました。
(4歳児クラスからは加配の先生はついていません)

リハビリ、療育、保育園、加配。
私は、このあたりのことを全て自分で調べ、申請してきました。
自力で地域と繋がってきたと自負しています。笑

また、次男は療育手帳は取得していません。取得対象の知能指数ではありますが、取得を誰からも勧められるわけでもありません。
療育手帳の取得には、メリットもデメリットもあるからなのだと思うのですが…。
申請すれば取得はできる。これも「申請主義」なんだろうと思います。
ちなみに療育手帳の存在を知ったのも自分で調べたからです。

当事者同士で話していても、知っている情報や使っている制度に差があることを実感します。
もちろん、制度に関しては、地域差はあります。

情報をとりに行ける保護者や子どもだけが支援を受けられる。
情報をとりに行けない保護者や子どもは申請すらできない。

本当に支援が必要な子どもに支援が届かない。

これが申請主義の大きな問題だと感じています。

困ったら、どこに相談したら良いのか?
相談する機関、人が分からないというのも関係していると思います。

ここに相談すれば全ての情報がもらえる!申請もできる!という場所が1つあれば、すべての子どもたちに支援がいきわたりますよね。

福祉国家として知られているフィンランドには、ネウボラという制度があります。

ネウボラ(neuvola)はアドバイス(neuvo)の場という意味で、妊娠期から就学前までの子どもの健やかな成長・発達の支援はもちろん、母親、父親、きょうだい、家族全体の心身の健康サポートも目的としています。〔中略〕担当制になっているため、基本的には妊娠期から子どもが小学校にあがるまで、同じ担当者(通称「ネウボラおばさん」)が継続的にサポートをするので、お互いに信頼関係が築きやすく、問題の早期発見、予防、早期支援につながっています。

フィンランド大使館HP

ネウボラのことを分かりやすく説明している動画もあります。

日本では人の異動があるので難しい部分もあるかと思いますが、信頼できる人、頼れる人、自分たちのことを分かってくれている人が地域にいることは安心にも繋がります。

日本でもネウボラを取り入れている自治体はいくつかあるようなので、取り組みが広がっていくと嬉しいですね。



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