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青森県でホームレスになった話 1

どうも、ひかりちゃんです

今から3年前の7月、22歳の時に

新宿で同棲していた交際相手の家を
飛び出し、青森県へ向かってました

足を運んだことのない北国へ

身内や友達が誰もいない土地へ

宿も決めず、滞在日数も決めず

あてもない1人旅が始まりました。

九州で産まれ育った私にとって
東北は雪国、青森は九州とは
また違った雰囲気を感じさせる

物悲しさを漂わせた田舎

そんなイメージを抱いていました。

リュックサックに
何着かの着替えだけを入れて

所持金は7万円

節約の為、新幹線は使わずに
夜行バスや在来線を乗り継ぎ

新宿から青森県を目指すことにしました

新宿駅で交際相手に見送られた後
最初の目的地仙台へ向かう為

在来線に乗り数時間
何度か乗り換えた末に

仙台駅へ到着しました。

初めて足を踏み入れた仙台市は
思っていたよりも栄えており

想像していた東北との違いに
少しガッカリとしながら

仙台駅の周辺を散策することにしました

移動手段が徒歩なので
仙台駅を拠点に半径数百メートルと
制限しており、仙台駅周辺に
何があるかも事前に調べていないので

目的もなく街を眺めながら歩き

ショッピングモールを徘徊し

涼む為にパチンコ屋へ入店し

仙台駅へ到着したのは夕方頃でしたが
気付くとすっかり夜になっていました。

手持ちは7万円と限られていたので
仙台では宿を取らず、朝まで外で
時間を潰そうと考えており

夜になっても変わらず

ただ、のんびり歩きながら街を眺め

タバコを吸い

疲れたらベンチで休みながら過ごして

深夜を迎える頃に

少し大きめの公園に辿り着いていました

公園で座り込み
考えることはないのに何かを考え

眠いはずなのに眠くない

疲れているはずなのに疲れていない

自分が望んで出た1人旅のはずが
同棲していた交際相手が恋しくなり

とても虚しくなっていました。

こういう気持ちを味わいたくないと
思う反面で、普段感じることのない
この気持ちを味わいたいという矛盾

毎日がエブリデイですね。

公園でしばらく考え込んだ後
再び深夜の仙台を歩き回り

閉館している美術館の外観を眺め

個人で経営しているであろう
中華料理店の外観を眺め

ふらふらと

仙台駅へ向かうことにしました。

少しずつ明るくなっている街並みに
安堵しながらマクドナルドへ寄り

昨日、交際相手と交わして以来
行っていなかった会話を店員と行い

見ず知らずの街でも私は
生きていることを実感しながら

朝マックを食べ、人通りが
多くなるまでの数時間を過ごして

マクドナルドを後にしました。

電車も動いており、辺りの商店も
営業を始める時間になり、私は

バスセンターで仙台-八戸の
高速バスのチケットを購入し

とりあえずひと安心したのか
それまでの疲れが急激にあらわれ

早々に高速バスへ乗り込み

発車する前には既に眠っていました。

数時間の睡眠から目覚めると
若さも相まってか、疲弊していた
身体は全回復しており

八戸に向けて移動していた高速バスは

道中のサービスエリアで停車
10分弱の休憩を行うとのことでした。

バスのアナウンスで
現在、岩手県だということを知り
サービスエリアであろうが

岩手県の景色を目に焼き付けて
記憶に残しておきたいと思い

バスから降車し、人生で初めて
岩手県を眺めました。

遠くに見える山が岩手山だというのは
当時は知りませんでしたが

明らかに一つだけ目立っており

見渡すと遠くの方に大小様々な山が並び
近くには緑一色の畑が広がり

都会での生活を全て忘れれるような

私が求めていた景色がありました。

そこでまた、改めて

自分が見ず知らずの場所へいること

そこでも変わらず生きていること

を再確認すると同時に

今まで見ず知らずの場所、知る由も
なかったはずの場所が新たに
自分の目と脳みそに、しっかりと
焼き付き、知っている場所

へと変わったことに心から喜びを感じました

バスの発車時刻になり

初めての岩手県を後にした私は
目的地、青森県への期待を抱き

残り数時間、バスの車内で
昨日歩いた仙台の街並みや

ついさきっき眺めたばかりの

岩手県の山々を思いつつ

再び眠りにつくことにしました。

それではまた次回

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