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2021年4月16日(金)日経新聞・朝刊

一週間前の記事ですが、アメリカがアフガンから軍を撤収する理由についてや、現在の半導体業界についても掲載されていました。
また大学時代に知ることが出来た富士フイルムについて。今もなお成長している企業ですが、起業時の事業をここまで大きく転換した企業です。その富士フイルムの今後についても気になるところです。



TSMC独走、世界のリスクに

●内容
半導体大手の台湾積体電路製造(TSMC)の設備投資の急拡大が続いている。2021年は前年比74%増の300億ドル(約3兆3千億円)に達し、今後3年間で計11兆円を投じる計画。わずか5年前の投資額や約81億ドル(約9千億円)だったが、4倍弱に膨らんでいる。
バイデン米政権は半導体で世界を主導すると復権のシナリオを探る。米インテルは3月、半導体の受託生産を始めると発表したが、仮に受託生産ビジネスが立ち上がっても世界の企業が注文を出すのは、車向けなど何世代も前の半導体。最先端の半導体はTSMCかサムスンに注文を出すだろう。そのためTSMCの独走が続いているのが現実だ。今後、一段とTSMC依存を強め、一極集中リスクを世界は背負うことになる。

・なぜTSMCの独走が続いているのか?
半導体とは投資競争ともいわれる。だが現実には技術開発が進まずには投資できない。にもかかわらずなぜ、ここまでTSMCが技術力を持ち・投資を行うことが出来たのか??
その理由はライバルであるサムスンと比べてると、技術以外にも決定的な構造的な理由がある。これが今回のポイントではないだろうか。
★ポイント
では構造的な理由とは何か。それはサムスンは半導体メーカーであると同時にスマホをはじめとした電機メーカーだから。
例えばアップルは、スマホでライバルのサムスンにわざわざ半導体の生産を委託しない。ライバルに手の内を明かす企業などいないからだ。
こうして世界中から顧客の注文と開発協力を得て、総合的に技術力を上げる好循環を作り上げている。その結果、半導体の受託生産で足元の世界シェアはTSMCが56%。それに対してサムスンは18%とその差は歴然。

半導体業界の構造をよく知ることが出来た記事だった。事業を多角的に展開することはメリットもあるが、ここではデメリットというか裏目に出ているのが印象的だった。ただ今後を長く見たときに、半導体などは波が激しい業界だと思うのでTSMCはこの波が落ち着いた時にどうなるのかが気になる。
今回に関しては、TSMC一強ではサプライチェーンの問題などが生じてしまうこと。日本はここからというときに工場が火災してしまいその対応に追われている。さらに大きな差が開いてしまうだろう。。。



五輪開幕カウントダウン 正念場の100日(下)メダル目標、必要ですか?

●内容
コロナの影響により五輪予選の中止や延期、また練習環境が左右される状況が続く。「ベストの選手たちが最高の状態で競い合うことが難しい現実がある中で、メダルの色や数を目標にするのはナンセンス。」とオリンピック委員会の山口さん。開催の意義が改めて突き付けられている。

★ポイント
五輪成功の大きな条件の一つはメダル獲得。このメダルラッシュの興奮が膨大な開発経費など、ネガティブな側面を覆い隠してきた。

私はあまりスポーツ観戦やメダルの数、順位などにこだわらない。競泳の五輪選考会で白血病を乗り越えた池江選手みたいな、それまでの過程やプロセスで感動などするタイプだから、この内容は賛成。テレビの特番ではないが、多種多様な国の選手がチームを組んで競ったり、他の種目で出場してみたり、今はコロナでいろいろ新しいことに挑戦していく環境だからそういう姿を発信するのはどうだろうか。
ただこの発言、案はこの五輪に向けて調整を行ってきた選手たちの気持ちを踏みにじっているのかもしれない。私もスポーツはやってきたが想像では計り知れないものだと思う。もしこの記事を見ている方に関係者がいらっしゃって、気分を悪くしてしまったら申し訳ございません。



奈良の選択、他に波及も

●内容
奈良県が県内の民間病院に新型コロナウイルス感染者を受け入れるよう要請したと発表。患者を受け入れている18の医療機関のうち、民間病院は2病院にとどまり、公立・公的病院が大半を占める。
医療提供体制の逼迫が指摘されていた2020年末時点で、全国の一般病床の使用率が前年より低下していたことが指摘された。21年1月に緊急事態宣言下に入った一都三県についても「使用されていない病床の割合が増えているにもかかわらず、新型コロナ病床への受け入れが十分ではなかった」とも言及されていた。
関西2府4県、鳥取、徳島両県などで構成する関西広域連合は病床が不足した場合、余裕のある他府県で受け入れることを申し合わせている。

★ポイント
なぜ患者を受け入れている医療機関のうち、民間病院は少ないのか。
それは新型コロナ以外の患者の受診抑制などを危惧する病院が多かったためだ。

ポイントでは、民間病院の受け入れができない理由がコロナ以外の患者の受診抑制だけだったが、それだけではない。人手不足を始め、重症患者を受け入れるほどの機械もなければ技術を持ち合わせている医者も少ない。
日本は病床の数では世界で多い。ただ本当にその数が必要なのか。なぜここまで増えたのか。日本の風習などが大きく関係していることが分かった。
今回の奈良の対応も果たしてこれが問題解決になっているのか。本来考えるべき課題・問題を後回しにしている感じが否めない。
資金増加のための協力金だけではなく、人の流動として人材派遣などに国から働きかけるなどの対応もできないものか。。。



中国、西洋排除の愛国教育 反中や宗教関連の書籍禁止

●内容
中国教育相が全国の小中高校に「西洋崇拝」につながる本を図書館から排除するように通知を出した。通知の影響を受ける子供は全国の小中高生と幼稚園児で全国に約2億4000万人。
通知が強調しているのは中国共産党の方針や政策に反する書籍の排除。民主主義を掲げる日米欧の政治・経済・文化に関わる書籍は幅広く禁止になる可能性がある。例えば、ビル・ゲイツ氏やスティーブ・ジョブス氏といった人物の電機は教育現場から排除。また「西洋崇拝」や「外国人にこびへつらう」傾向のある書籍、「科学的に間違った内容」と判断した書籍も禁じられた。

★ポイント
この通知が出された背景として、習氏への忠誠心や尊敬の気持ちを次世代の若者たちに養わせる狙い。また世界の多数な価値観を学ぶ機会が薄れ、より欧米に強硬な姿勢の将来世代を育てる懸念が出ている。

中国はすごい国だなとつくづく思う。これだけ世界に影響を与えている共産主義の国はない。中国の一番怖くてすごいところはマインドコントロールなどの心理的な部分と聞いたことがある。それが強く表れている記事ではないか。
幼少期から洗脳されていく。それが約2億4000万人。。。今の日本の人口が 1億2557万人らしいので、その2倍って。。。恐ろしい規模だ。



米、対テロから中国シフト

●内容
アメリカが迷走を重ねて膨大な時間と金を注ぎ込んだ「テロとの戦い」から、中国への対抗に一段と軸足を移す。テロとの戦いにこれまで少なくとも6・4兆ドル(約700兆円)をつぎ込んだと推計。日本の国家予算のおよそ7年分に相当。
しかし今はテロとの戦いは米国の最重要課題ではなくなったとの認識をにじませた。代わりに「ますます自己主張を強める中国」との戦略的競争を課題に挙げた。そのための米軍の立て直しは不可欠になっている。

★ポイント
米軍の立て直しが不可欠な理由が、対中戦略はテロとの戦いと2つの点で大きく異なる。
①大規模な戦力を持たないテロ組織に対して、陸軍や海兵隊は制海権の維持を考慮する必要はなかったが、中国に対しては艦船の進軍を制止するため地上配備型の対艦ミサイルの配備などが必要。
②時間軸。対テロ戦では米軍が時間をかけて舞台を準備できたが、中国は先制攻撃を排除せず素早く作戦を完了する戦略を持つとされる。その際、米軍が西海岸から西太平洋に舞台を集めるのに約3週間かかり、不利となる。

私の率直な意見だが、戦争に向けての準備が着々と進んでいる印象だ。
前回もアフガン派兵の撤収の記事があったが、国民からの指示が低迷しているということだった。ただこういった背景もあると考えると不安だ。
一番のターゲットとなるのは日本になるのではないか。アメリカとのパイプ、軍事力としての穴。距離的なこと。アメリカの盾はあるが、自国を守れるのは最終的には自国自信だろう。



富士フイルム、1.2兆円投資

●内容
富士フイルムホールディングスはヘルスケア(医療)を軸に3年間で1・2兆円と過去を大きく上回る成長投資を実施。
同社はかつて写真フィルムが大きな収益源だったが、デジタルカメラの登場で需要が急減。2000年代は事務機や高機能材料を主力に変え成長してきた。特に事務機は収益を安定的に支えてきた柱だったが、今後の成長には医療が欠かせないとみて経営資源を集中。
実際に医療分野の売上高は2020年度比56%増の8600億円を見込み、収益幅は3100億円と全部門で最も大きい。営業利益も1030億円と同8割増で事務機関連を上回る。

★ポイント
医療分野が伸びている理由と背景について。
これまでは医療拡大の先行投資を支えてきた事務機器の稼ぐ力の低下も懸念される。それは事務機ではペーパーレスが進み、新型コロナで在宅勤務も広がる中で市場縮小が懸念されている。好調なインスタントカメラの「チェキ」もコロナ下の外出自粛の影響が残る。
そのため、今後の成長に向けて研究開発費と設備投資などに投資額を増やす。

大学時代に富士フイルムについて知ったが、既存の事業から医療といった他分野に展開していく企業でここまで大きく成長したのはすごいなと思った。これまでの経験などに縛られることなく、幅広い視野で物事を考えていくことがいかに重要なのかを改めて、実感できた。




以上です。最後までご覧いただきありがとうございました!

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