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布教したい「マヂカルラブリーのann0」

深夜3時のいわゆるオールナイトニッポン2部と言われる時間帯。
仕事と育児をしながらだとリアルタイムで聴くのが難しいので私はradikoで聴いてます。

マヂラブを初めて見たのは多分あらびき団でした。
あらびき団で観たシャケ野郎ラップがジワジワ癖になり
R-1のデッカちゃんゲームでもっと目が離せなくなり
M-1でついに
「これどう練習してるの?」
「これ台本あるの?」
「え、もう色々気になる!!」
と面白い以外の興味がそそられすぎてそこからずっと気になる存在でした。
とは言ってもSNSをフォローするわけでもなく、YouTubeで片っ端からネタを漁るわけでもなく、たまたまかけたTV番組に出てたらチャンネル変えないくらいの熱量で注目していました。

それからしばらくして、通勤中に何を聴こうか当てもなくPodcastを検索していた時にマヂラブのann0を発見します。これは発掘してしまった・・・と興味をそそられていたM-1直後の自分がよみがえり、それからずっと聴き続けています。
※現在はamazon musicからPodcastでの配信はされていないのでradikoで聴いています。

キャラの渋滞

漫才の中でも派手に動く野田クリスタルさん。
ダウンタウン松本さんの生まれ変わりを自称し、ゲームを自作し、脱いだらマッチョ。テレビで見る限りは笑いに生きる破天荒な芸人というような印象でした。近寄りがたく陰のある天才。この時点ですでにキャラの渋滞が起きてます。

ラジオを聴いたらその印象は変わりました。
ダウンタウン松本さんの「遺書」をきっかけに、わかりやすく陽キャから陰キャに転向して以来の後発性陰キャ。
そして心は繊細で破天荒とは程遠いところにいました。
特に忘れられないのは2泊3日の旅行でホームシックになって出先のホテルで帰ろうかどうしようか本気で悩んじゃった話です。「もう家出るな」とリスナーに総ツッコミされるマッチョなら友達になれる気がしました。
大勢の中にいたら「俺が!」と真っ先に出るタイプではないからこそ、繊細で真面目な内面をもっと知りたいと、いつの間にかもっともっと欲しがっている自分がいました。

芸人らしい芸人

一方、ピンクのカーディガンを着た数学教師みたいな見た目の村上さん。
破天荒な野田さんに翻弄される相方かと思いきや、社交的で且つ先輩後輩の上下関係を重視していて、ギャンブルも好きで・・・という人物像。野田さんよりもよっぽどTHE芸人です。

しかも村上、って本名じゃないんです。
もはや意味わかんないじゃないですか。そういうことするタイプなの?いや、そういうことするタイプって何?っていう得ないの知れなさを感じます。

忘れられないのは結婚を機に引っ越す際、電気の止まった冷蔵庫をしばらく放置した結果、大量のコバエを培養して暗黒大陸を作り出してしまっていたエピソードです。
出してくるエピソードのパンチが強い。
そんなパンチの強い日常を感じるエピソードが出るのが楽しみの1つでもあります。

中学生の時の自分に一番勧めたい

マヂラブの2人が自分とほぼ同世代ということもあるのですが、子どもの頃通ってきた週刊少年ジャンプの連載漫画やゲームやドラマの話など、とにかく「わかる~~~」が散りばめられているのが私の一番おすすめしたいポイントです。
2人のうろ覚えの記憶から拡がっていくもしもトーク。「これ聴いてる人わかるのか?」「自分しかわからないんじゃないの?」と聴く人皆に思わせるような村上さんの話の拡げ方と野田さんの発想力に毎度ニヤニヤします。

令和の時代、しかも親になってから「銀狼怪奇ファイル」や「透明人間」の話で笑う日が来るは思っていませんでした。
私だって会社でしたい。首なしライダーの話とか、透明人間の最終回の話。
中学生の時にこのラジオに出会えていたら、次の日学校でこのラジオの話をしていたし、聴いてなかったなら録音して中学生の私に渡してあげたい。
それくらい共感度が高いし、共感できなくてもマヂラブの2人に刺さったエピソードを聴くのが面白いのです。

そして、この番組は野田さんも公言しているのですがワンピースネタバレラジオでもあります。
野田さんの考察がガチ過ぎて、この番組きっかけで私はワンピースを読み直しています。週刊連載漫画の話に備えて漫画を読み返して話題についていきたくなるなんて、大人になってから久しく味わっていないワクワクです。
そのガチな考察に対して薄く把握しているくらいの村上さんが適当に合わせてする話が、ワンピース未履修勢に優しく寄り添ってくれます。
コアな話題に見せかけて誰も振り落としません。

まとめ

毎週木曜深夜3時の放送なので、この世にradikoがあって良かったと心から思っています。
”コロコロコミックのお笑い”を芸風として自称するマヂラブのお2人。
広く言えばサブカルチャーですが、コアな話題を出して聴く層を選ぶ話をするわけではなく、たとえマニアックな話題でも純粋に面白かったことを話したくて盛り上がるその感じが少年そのもので、わからない話題でも「それでそれで?」と聴きいってしまいます。
共感と新しいジャンルとの出会い。この番組にはそれがあります。
気になってもらえたら嬉しいです。

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