見出し画像

過去を変えることはできないけれども。過去の解釈を変えることはできるよねって話。

日本大会の事前映像で僕の初の著書である「空気を読んではいけない」を編集してくれた箕輪厚介さんが、「青木真也は自己肯定をする能力」に長けていると語ってくれて、僕からしたら当たり前なのだけれども、以外にそう思って生きていない人は多いわけで、だからこそ僕の本が売れたり、僕が一定層に支持されたりするのだと思います。

何が起こったとしても僕はそれを前向きに自分のコンテンツに変えていこうとするし、失敗したのであればそれを公開していけば物語になるし、それが「転がす」であり、「ライフイズコンテンツ」です。ここら辺の感覚はアントニオ猪木が教えてくれるし、ビジネス本や自己啓発本の多くの内容と同じです。言い回しや代表例が違うだけで、芯の部分は大体が同じなのです。猪木とはあちゅうを見ていれば大体のことはわかると思います。はい。

「反省はするけれども後悔はしない」

僕は「反省はするけれども後悔はしない」を大事にしています。
そりゃあ、「あのときなんであんなことを言ってしまったのか」とか「なんであの子と出会ってしまったのか」とか「あそこで我慢しておけば数百万だったぜ」とか悔いはあるし、女々しいオブ女々しいほどに昔のことを思い出します。そもそも男の悔いとか未練は相当なものだし、スマホか携帯のどこかには過去の痕跡が残っているのが男ってもんだと思うのです。男は小さなことにくよくよするものだし、勝負師ならば尚更のこと。幻冬舎の見城社長のスタンプは「小さなことにくよくよしろよ!」とあるし、「勝負師は細心だ」と子供の頃から師匠に習いました。

矛盾しているようだけれども過去を悔いてはいないし、過去を変えようとは思いません。
反省はするし、経験から学び、改善していこうと常に考えています。キャリアだって、技術だって、その度に修正の繰り返しで試行錯誤を怠らないことを大切にしています。満足するなって話でもある。

過去を変えることはできないけれど、過去の解釈を変えることはできる。

過去を変えることはできない。時代を遡って負けを勝ちにすることはできないし、ミスをやり直すこともできない。そんなことはわかってるし、「あの負け」をずっと悔いるほど、無駄なことはないです。話は少しそれるけれども、判定が出てしまったものを抗議したり、提訴して判定を変えようとする選手の意味がわからないのです。ほとんどのケースで変わらないし、自分のキャリアを考えてプラスになるとは思えないし、時間の無駄だからです。そもそも文句言う奴って思われることのデメリットを考えられないんだろうし、商売には不向きなのかもしれないです。そこは寝ておけばいいじゃんって思います。あとでいくらでも返ってくるから。

過去は変えられないけれども過去の解釈を変えることはできます。
あの負けでダメになったと思うのか。あの負けがあったからと思えるのか。
僕はキャリアの要所要所で負けているし、負けっぷりもよく話題になる敗戦もあるけれども、悔いることなく、あの負けがあったからと思えています。そのときはそれなりに落ち込んだけれども、今はあの負けがあったからと疑いなく思えています。プライドだって、ドリームだってなくなってよかったと思えています。徹底して肯定するように思いを重ねて、動いてきたんだ。

あの負けがあったからと思えるのか。

それは今を必死に頑張っているから。勝っても負けても目の前にあることを懸命にやってきました。それもずっと。プロキャリアだけでも16年になるし、36歳と6ヶ月ずっと目の前にあることを懸命にやってきました。目の前のことを必死にやってきました。この前の試合が終わってもひたすら淡々とやってきたのです。

過去は変えられないけれども、解釈は変えられる。そして今の解釈がずっと続くとは限らない。
今はよかったと思えてもここから頑張れなければ、過去にすがったり、過去を悔いたりするのでしょう。だからこそ何が大切なのか。

答え合せはこの先だし、ずっと答え合せはこの先だ。

答え合せはこの先です。
絶望を覚えるかもしれないですが、解釈はその都度変わっていくのだから、常に自己ベストを更新するように闘っていかねばなりません。その作業は想像を絶するし、考えたくもないけれども、観念しよう。過去は変えられないけれども、過去の解釈は変えられる。だからこそ日々をコツコツいきていこう。

反省が目的になっているケースもよく見るし、反省が目的になっているケースも多々ある。

反省は改善するためであって、反省自体に意味はなくて、改善策を考えることに意味があると思っています。日本人は反省が好きだと思うし、スポーツの現場においても反省会みたいなものがるし、ノートでも反省のパートを書く選手が多いと思うのです。僕は中学生や高校生のときから反省文には意味がないと思っていて、自分のノートには良かった点を書くようにしていたし、悪かった点には改善策と今後の展望を書くようにしていました。自分が悪かったと書き続けても前向きになるとは思えないんですよね。みんな。反省しすぎ。反省にそんなに意味があるとは思えないし、反省が軽いんだよね。

セルフトークで前向きに進めようか。

ここから先は

845字

¥ 200

サポートありがとうございます。選手活動、表現活動の活動費用に当てさせていただきます。更なる良いもの、面白いものを創作する原資に大事に大事に感謝を込めて使わせて頂きます。