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一月三日に産まれし者


2022年の1月3日は山羊座の新月にあたったようです。

唐突ですが、自称ムーン系として生きているのでさっそくにも願いごとを書き出す準備などを思いながらこの日は過ごしていました。

前々回の投稿でごにょごにょと言及した記憶があるのですが、この日が近付いたり、過ぎ去ってもなお今日あたりまで、例年意識が傾くのが恒例となっています。

何を隠そう、いいえ隠したことはないというか遠回しなアピールはしているとおり、私は正真正銘の一月三日生まれ。


たまたま今年は新幹線の中で目にした山田全自動さんの'お正月にやることあるある'の投稿は、まさにその通りだよなぁ…と、若干自虐気味に気にかかる描写そのものなのでした。

わたしのこども時代は、だいたい何となくどこかのクリスマスパーティや何かでプレゼントを貰ったり、交換したり、ケーキやご馳走を鱈腹食べて一週間もせずに年越し蕎麦をすすったら、夜ふかしして近所の神社に寒い中並んで参拝し、仮眠をとってお腹が空いて起きはじめた頃ポストに年賀状を取りに行き、予想外の人から届いたはがきに返事を書こうとしていると、お年玉あげなくちゃねとどこからか現れるポチ袋の気配を察し、お餅や又なけなしのご馳走を食べていたらもうやって来るのが一月三日。

少なくともひと昔前はケーキ屋さんや和菓子屋さんや商店も飲食店も開いていなくて、三が日の最終日で何だかばたばたしているような空白を感じる1日に慣れっ子なのです。

きっとこの先、誕生日会的なことは、何かに巻き込まれたり仕事でおもてにでる流れが出来る以外はあんまりない事だろうねぇ…と思いながら過ごしているのですが、その反動なのか、あるいは仕事場でのありがたい形式的なお祝いの体験をふまえてなのか、近年はデパートも元日から開いているし、自分流の再現をちょっとばたばた無理をしながら(ここなのです問題とは。他の行事ら状況に逆らって、誰かに無理もして欲しくないし、自分も慌しくなりたくたい際どい月日なのです)楽しんでいました。飲み食いしたい泡やつまみと思いの丈の花を購入し、抱えて帰り、ちゃぶ台の側に並べて記念撮影をすれば、あとは思いのままに泡で高みへ気持ちを高揚させ、手帳やdvdやメモ用紙とペンを片手に、反対の手でつまみを口に上手なペースで運び、妄想と空虚の彼方に向かいやがては床や寝床に吸い込まれる時間を過ごす習慣が、この四、五年は定着しつつありました。


今年はコロナ疲れやら、はじめての冒険的逃避行を選び、あまりに心が満たされていたもので、泡で高みにのぼりたい気持ちや葡萄酒めぐりも休み休みでいいわ〜だなんて余裕をかませるような状態に今のところはあるもので、荷解きや延々と続き終わりがみえない片付けにひとまず勤しんだりごろごろとしていたところ…


何気なく眺めていたインスタグラムのストーリーズで、もうしばらく実際は会っていない、大好きなワインが呑める場所でめずらしく(もちろん酔っ払っぱらった勢いがあったからのミラクルですが)交流のあった明らかに洒落ていてすてきな女性の投稿を目にすると、'誕生日だから購入'みたいなちょっと控えめなシンパシーをびりびり感じる赤ワインの(これまたどうしてもお洒落が漏れいずる)すてきな写真を発見!

えー、はじめて同じ誕生日の人を身近に知ったゾという好奇心と、本当におべっかとかでも何でもなく爽やかにすてきが過ぎる印象が忘れられない方だったので、単純にうれしいという気持ちに満たされたら急に眠くなってきたので、誕生日にかまけて(就業時間や超絶さし迫った何かがない限りいつものことですが)欲望のままスヤスヤ仮眠を取り、めざるとお陽さまはすっかり沈んで夜になっていて、宴の準備は何も出来ていないし、商店はお休みでちょっぴり味気なくて、普段ならちょっぴりシュンとしてしまうかも知れなかったけれど、今年は違っていた。


再び、先程一度みたお誕生日ストーリーズを遡り探して確認をとり、もう眠くないので素直な気持ちに従いクラッカーのアクションを送ってみると、ありがとうという雰囲気のスタンプが返ってきたので、思い切ってわたしも実は今日が誕生日なのです…ごにょごにょと同じ誕生日の方に直接アピールをする展開をとってしまうのでした。


その後、お相手が恐らく気を遣って続けて下さったやりとりの中で、私の方が恰好が曖昧で若々しくなかったりした出会った時の印象などを基に想像をするに、ちょっと自分の方が年上なのかなと見当をつけていましたが、さわやかでかなりおキレイな相手の方が一つ年長と分かり意外な感じを受けました。


'せっかく誕生日でせっかくワインを買ったので'というその後のメッセージに、やたらぐっと来ました。
おそらく人望もありそうな方だし、お仲間うちでのお祝い用なのかも知れないけど、同じ暦ならではの境遇を勝手に大いに感じ、いつかまたあの酒場でバッタリ再会したら、季節はずれでも乾杯したいなぁと妄想するだけでかなり愉しく(危険?笑)、想定外のことから心の暖まる誕生日となりました。辛うじてキープしていた気分な赤ワインとおつまみと共に。

(やがてちゃぶ台もにぎやかに酔いもまわり、『家族ゲーム』を何となくみながら床に吸い込まれてゆくのでした。)


全国の一月三日生まれの皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

私みたいにひねて一周まわり、ひっそりを愛する人もきっといますよね。

今年は岩下志麻さん以外の一月三日に産まれしすてきな人物を、面識のある人のうちにも知れてご満悦という話でした。


そして、まだまだ年末の大掃除も先送りしたまま一月を見送ってしまい、時間の経過に驚いてはいますが、ほんの序の口。

このニ、三年は、二月四日頃、この立春こそが暦のスタートよという思考回路にどういう訳か落ち着いているので、安心して繰り返しお正月気分をこっそり味わっているのです。のんびりと。




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