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訥々日記

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タイムカプセルから掘り起こした拙い言葉の詰め合わせ
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#光

もう後戻りできないから どうか光のなかに立っていてね

人間を太陽と月に分けるとするなら、きっとわたしは月側の人間だな。太陽の光がなければ光ることすらままならないから。 あの頃、本気でそう思っていた。 誰かに「そんなことないよ」と言って欲しかったわけじゃなくて、本心で、なんなら無邪気に、むしろほんのすこし、そう思うことが誇りにさえ思っていた節があった。わたし、自分のことよく分かってるでしょって。 そんな高校生だったわたしに、当時バイト先の仲のよかった大学生の男の先輩が「きみも、誰かにとっての太陽なんだよ」と言ってくれたことを、