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2022/05/26 二人だけで完結する

  早い段階から雨が降るらしく重苦しい曇空。そのせいなのか、なんだか周囲の音が少ないように感じる朝。湿りがあるのか、ずっと空きの殻だと思っていたでっかいかたつむりが出てきていて、あら、生きてたのねと思う。

 弁当。

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焼肉、キャベツとちりめんじゃこと鰹節の和え物、普通の卵焼き、隙間に冷食2個。焼肉は新しい味の焼肉のタレ探しの一環で買った「源」のタレ。サラッとしているので焼いた肉とともに少し煮詰めた。

 子は前日の「午前中は休んで午後からの部活の壮行会の演奏だけ行って帰ってくる」という素晴らしきご都合計画は実行せず、ちゃんと弁当を持って行った。吹部も総文出場で壮行される側なので、息子はこだわっている。

 読み物をし、日記を書いた後、嫌々買物へ。最近出不精がこじれている。もうどうにも出かけたくはないけれど、食材が無くなったので行かざるをえない。窓の外を見ると雨。結構な勢いで降っている。げんなりしつつ出る。

 いつもの量販店での最近の興味は新しく入ったとても大変な店員さん。私よりちょっと若いと思うけれど、これがなんとも言いようがない。野菜売り場担当で、いわゆる「前出し」を命じられているらしく、やっている。それが、果物とかやたらに触らない方がいいものも鷲掴みかつ動かさなくていいものを動かす。そして最後に押し込む。悪気はなさそうだが大変な印象。かなり年下の部門の担当と思われる人から、ちゃんとなってるところはしないで大丈夫ですよ、とやんわりと注意されていたのが2週間前。今日も並んでいるものを端から並べ直していて、ああ、と思う。学生時代にスーパーでバイトしていたせいでいまだにそういう目が枯れておらず、余計に、ああ、と思ってしまう。

 昼間中、消音でつけっぱなしのテレビからは『俺たちに明日はない』が流れている。ちょうど二人が車を盗んだところで気づいた。これは見るのは2回目。クライドの人好きしつつ狂気が漏れ出してる笑顔がいい。二人のひっどい最期だけは見たくて薄く音を出す。

 子供の頃見たのでものすごく古い映画かと思っていたら1967年のもの。そりゃそうねえ、ボニーのフェイ・ダナウェイも、クライドのウォーレン・ベイティもご存命だもの。

 この破れ鍋綴蓋カップルのボニー&クライドは実在であること、初めて知った時は驚いたものの、年月が経って色々見知って、縁は異なものと思うようになった。人様からどう見えようとお互いにはお互いしかいない、二人だけで完結する世界、関係。これはこの世に実在するのよね。例えば野村監督と沙知代夫人とかそうだったのだと思っている。その二人にとっては最上だったのだと思うと切ないし胸がキュッとなる。その点がこちらの琴線に響くから、凶悪犯罪者の二人を神格化してる気がする。

 今見るとアクションがすごい。本人がノースタントで演技しているシーンが多いこと。ラブシーンは超際どい。キスシーンの後あごが濡れていて、ひえぇと思う。二人の最期はやっぱり最高に破滅的だった。なんだか最後だけ息子2と見たかったな、と思ってしまった。全くもって多方面でR15は確実で13歳の彼には見せてはいけないものだけれど、このシーンの肝を息子2ならわかってくれる気がして。結局お仕事をなげうって超真面目に見てしまった。反省。

 死んだ二人とともに蜂の巣になった実車がネバダ州のプリムにあるとのこと。取ってあることに驚く。もうやがて90年も前の犯罪なのに。

 晩飯、鰤の照焼、白菜のおひたし風、味噌汁(人参、大根、キャベツ油揚げ豆腐。仙台の味噌)。夜に入って今日の総体・総文の壮行会の写真が学校から送られてきた。拡大して見たら息子1がわかったので速やかに保存。

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