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生配信で『わが星』を見て、ド素人が感想言います。

前の投稿との間にも何本か観劇しているのだが、こちらのアーカイブ版の販売終了が迫っているので、先に書くことにする。

えんげき空間 大暖縁 第3回公演『わが星』
アーカイブ販売中。
2月23日まで(視聴は2月29日まで)

Aキャスト
https://twitter.com/daidanen_act/status/1746545617416180035?s=20

Bキャスト
https://twitter.com/daidanen_act/status/1746544973150134274?s=20

劇団ままごとのこの有名な作品を、大暖縁がどう挑んでくるのか!
出演者も個人的に大注目している方ばかり!

とはいえ…
1月はたいてい体調を崩すので最初から配信チケットを申し込む。
それでもどーーーーーーっしても生で見たくてギリギリまで悩んだ結果…
やっぱり家から観ることになった。
その翌週、夫婦で揃ってコロナにかかったので、でかけなかったのはある意味正解だったかもしれない。



◆基本情報◆

えんげき空間 大暖縁
『わが星』

<脚本>柴幸男(劇団ままごと)

<演出>    月見里りた
<舞台監督>  柾木元一郎(TEAMトライデント)
<照明>   平野みくてぃ(Second Circle)
<音響>    水流俊一(つるつるカンパニー)
<配信>   つるつるカンパニー
<衣装>   みつかぼうず
<音楽>    つよし
<当日制作> 嶋尾明奈(たのしいくわだて)

<公演日程>
2024年1月13日~14日
全5回公演(公開ゲネプロ2回含む)

<公演会場>北千住BUoY

<料金>
劇場公演:丸椅子3500円
(ゲネプロ3000円、マット席5500円・7000円などあり)

<出演者>
・ダブルキャスト
 【A】小駒ゆか、鳥海真奈美
 【B】三戸海実(劇団ClownCrown)、左京ふうか
・シングルキャスト
  倉多七与(宝井プロジェクト)、  小島啓寿(Asobiba) 、おたべ壮太 、日向たむ 、つよし 、渡邉拓海


◆My観劇データ◆

<観劇日・視聴方法>
2024年1月14日
12時~ Bキャスト 限定URLによる生配信
16時~ Aキャスト 限定URLによる生配信

<料金>各回3500円


◆プラネタリウムにいるような空間を作りたい

その演劇設計の元に選ばれたのが、元銭湯だった廃墟をリノベーションした北千住にあるBUoY(https://buoy.or.jp/)。
コンクリート打ちっぱなし、浴槽や洗い場なども一部残されている。

かつては活気のあった場所、懐かしいような場所が廃れた虚無感。
ひんやりとした尖った雰囲気。
ひじょうに芸術性が伝わってくる。

その中を小道具の光が強く照らす。
照明による闇が、温もりが、熱さが広がっていく。

配信で観ていても、確かにプラネタリウムのようだと思った。

星をイメージさせる布地が使われたマット席も、昨今のプラネタリウムにあるようなソファ席やリクライニング席などを思わせる。


◆寝転んでもいいマット席

演劇を観る時って、大劇場ならそれなりにクッション性のある座席。
小劇場だと固い木製の椅子か、よくて折りたたみ椅子。
どちらにしても長時間の観劇となると、お尻が痛くなる。
体勢を変えるのも隣の人になんとなく悪いかなと思って、我慢してジッとしてることが常。

なので自分の周りに充分なスペースがあって、足を投げ出したり、前のめりになっても、後ろに手をついても大丈夫というのは、かなり魅力的だった。
しかも寝転んでもいいらしい!
配信を家で観ながらならともかく、会場で寝転んで観るという、ちょっとした背徳感。いや、けっこうな背徳感!

会場に行かれたなら、個人的には迷わずマット席!

このアイデアは、主催の月見里りたさんと出演された左京ふうかさんが、「寝転んで演劇が観たい」という話を以前していたことから、今回実現されたのだそう。


◆円形舞台と観客席が表す宇宙空間

演じるエリアは円形。
登場人物たちはその円の外側をぐるぐると周る。自転もする。
太陽系の惑星を表したり、時間の経過を表したりしているのだと思う。
円内では惑星の一生と家族の日常を重ねたドラマが繰り広げられる。

客席はその周りをぐるっと囲む。
観客の一人一人が名も無き星になったような、惑星の衰退を見守る何か大きな存在(神様的な?)であるかのような、そんな気分になってくる。

今回は会場の関係だろうか、客席は三方向のみとなっていたが、それでもそのどこからでも楽しめると思う。
どの役者の演技に注目するかとか、背中越しだけどどんな表情だろうかと想像するとか、どの席に座るかによってたぶん変わると思う。


◆5カメ配信ならではの画面

役者さんが円形を飛び出して、客席の後ろの方とか間からも台詞を発してくる。
客席のこっちの後ろと向こうの後ろからの掛け合いもある。

以前に一度、同劇を観たことがあるのだが、その時にはどっち見たらいいの?!首がおかしくなるっ!(笑)と思った。
おそらく会場で観ていた方達はそう思ったに違いない。結果、片方にだけ集中して観る方も多かったのではないか。
後ろ向いたら、後ろのお客さんと目が合っちゃうしな(笑)。

ところが配信では画面を割って2人を1画面にしてくれていたので、見やすくてサイコーだった。


◆リズム?ラップ?ミュージカル?

※一部ネタバレあります※

この脚本の最大の特徴。

最初から最後までずっと流れている時報。
それに合わせてラップのように台詞が次から次へと展開されていく。前述した円形エリアをぐるぐる周りながら。

「世界」「限界」「関係」「崩壊」
「ハッピーバースデートゥーミー」

次女(ちーちゃん=地球)が生まれるところから、この家族と、惑星の一生を見つめて行くことになる。

前半でもかなりの長尺でこのラップシーンがあるが、途中にも後半にもある。
一人でもタイミングがズレたら、リズムを逃したら、台詞が飛んだら…考えただけでも胃が痛くなる、観てるだけなのに(笑)。
役者さん達はどれだけの緊張感をもっていたことだろうか。ミスった場合の対策とかあったのだろうか。


◆一番好きなシーン

※一部ネタバレあります※

円形をぐるぐるしながらのラップなのは前述と同様なのだが、お父さんとお母さん2人だけのシーンがある。
めちゃくちゃエモイ。

目が覚めて、顔を洗って から始まるお父さんのラップ。
仕事に行って帰宅するまでの何の変哲も無い、ありきたりな日常。
この道を何回歩くのだろうの台詞、そこすでにエモポイント。

目が覚めて、お弁当用意して から始まるお母さんのラップ。
掃除したり洗濯したり、買い物行って帰宅する、こちらもありきたりな日常。
この道を何回歩くのだろうの台詞、お父さんと同じこと考えているエモポイント。

このそれぞれのラップが、時系列に重なっていく。同じ時間を生きていることが分かる。

そして円形を別々に周っていた二人が、いつの間にか隣に寄り添って周る。
ここめちゃくちゃエモい!!

ただいま
おかえりなさい
エモイ!!


◆ダブルキャスト

わたし(ちーちゃん)役とお姉ちゃん役はダブルキャスト。
個人的な印象を簡単にあげとく。

【ちーちゃん】
 (A)三戸さん 元気だけどアンニュイさがある。
 (B)小駒さん 純粋で真っ直ぐ!子ども!(笑)

【お姉ちゃん】
 (A)左京さん 妹に手を焼きながらも世話を焼く姉御肌!
 (B)鳥海さん 妹を可愛いと思いながらも鬱憤がたまってる感。

同じ脚本でも配役が違うと印象も変わる。
お金はかかるけど、やっぱり両方見るよな(^▽^;)

もしこれから片方だけ購入の方いてどちらか迷っていたら、コレ↑参考になりますよう。


というわけで、
「生配信で『わが星』を見て、ド素人が感想言います。」
~言葉とリズムが刻む命の記憶。家族を通して見る星々の一生~
でした。

他にもみどころ沢山!
おばーちゃん影の主役説、先生と男子の白熱した掛け合い、離れていくちーちゃんと月ちゃん、ノスタルジックな衣装とオリジナル衣装、実はラスト音楽は先生の生演奏! などなど。

えんげき空間 大暖縁「わが星」のアーカイブ販売中。
2月23日まで(視聴は2月29日まで)

Aキャスト

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