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レコード一筋だった自分がはじめてCDというものを聴いてぶっ飛んだハナシ

はじめて買ったレコード(EP)は忘れもしない、ビー・ジーズの「マサチューセッツ」。そしてLPはブルー・コメッツのアルバム(タイトル忘れ)だった。
そこから数十年レコード生活が続く。

そしていつしかCDというものが出て、新しいもの好きの自分はすぐに飛びついた。同時に音質がいいとうたわれていた(たぶんSONYの)CDデッキも購入。
初めて聴いたCDは、ピーター・ガブリエルの「ピーター・ガブリエルIV」。初めて”針を落とす”ではなくディスクをセットして再生ボタンを押す。一曲目『The Rhythm of the Heat』でぶっ飛んだ。
CDってこんなに音がいいのかと。
レコードの音質しか知らなかったのだから当然だろう。
雑音がいっさい省かれたクリアで迫力のあるサウンド、と紋切り型の表現だがまさにそのとおり。
そしてその後はレコードは買うことなくCDのみ。そして録音やエアチェック(←死語?)はMDに移行していくのであった・・・・

もとい。
やがてCDもあまり買わなくなり音楽配信の便利さにすっかり慣れてきている。
しかし、こういう時代だからこそ回帰的にレコードのあの音が見直されているのはなんとなく腑に落ちる。
CDや配信の時代になって思うのは「B面に針を落とす時のあのドキドキがなくなった」ということ。
レコードはときめきがあったなあ、と思う。
CDや配信は、好きな曲だけ選べるし興味のない曲は聴かなくて済む。
もちろんレコードでそれができないわけではないが、針を戻したりまた落としたりする加減が難しい。なのでトータルで全曲聴くことになる。
カセットに録音したものも、頭出しという機能がデッキにあったけれど、曲と曲の間に無音状態があってのことだし、何より時間がかかった。でもそんな手間隙が良かったのかもしれない。

ドラマ「不適切にもほどがある」で、岡田将生君の出た回にそんな思いを表現したシーンがあった。

現代は『薄いツルッとしたやつ』(by小川市郎)に写真も音楽も全部入っている。プライバシーも思い出もすべて。音楽は好きな曲でプレイリストを作れるしアプリで歌詞をすぐに検索することもできる。
レコードの時代なら歌詞カードを拡大コピーして印刷して覚えたものである。これも手間暇かける良さだった。
CDの歌詞カードはもう字が小さくてルーペが必要な時がある。

・・・そういえば「ライナーノーツ」って今言わないよね。何て言うんだろう。

はじめてのCDを思い出すたびに時代の移り変わりに思いを馳せることになる。これもまた良き哉、である。

【もっと昔話】
レコードの前には「ソノシート」というものがあった。これぞ薄くてツルッとした円盤。プレーヤーは33回転、45回転そして78回転と速度を選べる。怪獣もののソノシートをわざと高速再生して爆笑していたあの頃が懐かしい。

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